改訂ロードレースの走法

本日の1冊

今回ご紹介するのは「ロードレースの走法-自転車競技入門」です。同書は昭和49(1974)年に初版が発行されました。ご紹介の本は、昭和57(1982)年に第4刷として発行された改訂版です。著者は山王スポーツで代表をされていた高橋長敏氏です。氏のプロフィールは記載されておりませんが、「はじめに」の冒頭から引用すると「自転車道路競技入門者のためのこの教本は過去二十数年に亘る私の自転車競走に関する経験とヨーロッパ各国の競技者からの知識及び現役或いはOBからの体験に基づいて記述したものである。」とあります。


同書は第1章の題名にもある通り、対象はアマチュア競技者、特に入門者に対して書かれたものです。目次の題名は大きなくくりですが、なかは細かく分かれております。例えば、トレーニングの章では初歩のトレーニングや季節毎のトレーニング、ウェイトトレーニングまで言及されています。その内容も具体的で、時間や回数などが明記されています。


マシンの章でも具体的記述は同様で、例を挙げるとブレーキでは「島野のジュラエース」「吉貝のグランコンペ」「マファックコンペティション」などと出てきます。
そして、第6章の最後にはメカニシャンとして参加したシマノの中村博司氏による「ツール・ド・フランス報告」が掲載されています。

同書は当時のロードレース競技者にとってバイブル的な存在であったようです。今見返してみると、ロードレース入門書としてとともに、自転車愛好家にとっても当時のロードレーサーがどのような部品を使用していたのかを知る手立てとしても興味をそそる1冊ではないかと思います。

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