ニューサイクリング 1985年3月号(No.247)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1985年3月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1985年3月号は、通巻247号です。
カラーの口絵は、「カンパニョーロ 新型レコード」です。
247号の目次をページ順に追うと、
20 青森ー下関1623km96時間の挑戦(2)
32 私の通勤自転車考
40 連載紀行 西上州 (五) 早春
52 レポート 続 ディスクホイール
59 ニューパスハンティング 婆娑羅峠、蛇石峠そしてオマケの無名峠二つ
68 乗る人見る人自転車道楽 番外編
76 スービッテで遊ぶ
78 気になる風景 レジャー
80 実践アルミフレームの時代 アランの軽合金フレーム
82 オランダ通信 シクロクロス参戦記
88 カンパニョーロ新型レコード上陸
93 製品メモ
100 使ってみたら ツーリングシューズ クレオス
102 私のミニガイド(3) 懐かしの伊香保登山電車
108 私のミニガイド(4) 新穂峠と品又峠
112 NCサロン
114 パラノ的自転車美学
となっています。
主な記事を以下にご紹介します。
「青森ー下関1623km96時間の挑戦(2)」は、青森から下関までを単独・無伴走での走破に挑戦した筆者による挑戦記録です。レポートの2回目は、敦賀から石川、富山、新潟、山形各県の日本海沿いを走り、秋田県にはいってからは能代で国道7号線に乗り大館、弘前を抜け、スタートから95時間15分後に青森駅へ到着まで。締めくくりとして、装備と自転車や休憩・食事、体調管理などについてまとめのレポートを綴っています。
「私の通勤自転車考」は、技研勤務の井上重則氏が通勤用自転車として渡辺捷治製作所でフレームをオーダー。部品は前の通勤車から一部を付け替えつつ変更点などを詳述しながら、氏の通勤車に求める要素も紹介した製作記となっています。
「西上州」は、筆者が10年間、65回、延べ130日に渡る西上州ツーリングをしたまとめとして、主に初冬から晩春にかけてを季節ごとに書いた連載紀行です。今回は1980年の早春に訪れた、佐久海ノ口駅から出発して大芝峠、大鰭峠、親沢峠、十国峠、桧峠、坂丸峠、牛首峠を越えて西武秩父駅に至る2泊3日の行程です。
「レポート 続 ディスクホイール」は、ディスクホイールについて、当時の日本でいち早くディスクホイールを開発したアマンダスポーツの千葉洋三氏にインタビュー。実際に自転車に取り付けられたディスクホイールが実走行の上でどのようなものなのかを中心にレポート。そしてもう一つの製品、シクロウネから販売されるアメリカンタイプディスクホイールを紹介しています。
「ニューパスハンティング」は、林道や峠を主体に地図や写真を多数掲載して案内しているコースガイド企画の連載です。今回は「南伊豆を走るオール舗装のスポルティフコース」と題し、婆娑羅峠、蛇石峠そしてオマケの無名峠二つを紹介しています。コースは下田をスタートし、婆娑羅峠、蛇石峠をバスして下田に戻る60kmです。
「乗る人見る人 自転車道楽」は、様々な分野のサイクリスト・自転車愛好家を訪ね、その人物と自転車を紹介する連載コーナーです。今回は前月号に引き続き番外編として、編集部員の今井ちひろ氏が登場。そして氏の所有車であるシマノAX特別製150mmクランクを装備した3RENSHOとパールホワイトのトーエイ、2台のロードレーサー。更に26吋丸タイヤのSWスポルティーフと、所有する4台のうち3台を紹介しています。
「スービッテで遊ぶ」は、前夜発のカーサイクリングをよくするようになった編集部員が、Soubitezの通称ダンゴランプを使って、シガーソケットに差して使えるマップランプを製作したレポートです。
「気になる風景」は、サイクリングで訪れた場所の地名の由来や、その地域の風習などを綴る随想です。今回は「レジャー」と題して、わが国での集団と個の関係、特に遊びの分野での翼賛社会について語っています。
「実践アルミフレームの時代 アランの軽合金フレーム」は、この時期日本に入ってきたアランの新入荷情報です。アルミフレームは、ピストモデルと前輪小径のロードモデル。そしてカーボンフレームを写真と共に紹介しています。
「オランダ通信 シクロクロス参戦記」は、オランダに留学していた藤森信行氏によるシクロクロス参戦記です。今回は、11月と12月に出場した9戦のレースレポートと結果を伝えてきています。
「カンパニョーロ新型レコード上陸」は、サンプル入荷した新型レコードのロードタイプを取り上げています。いわゆるCレコといわれる、当時の位置づけとしてはスーパーレコードより上の最高クラスとして紹介されています。エアロを意識したデザインのクランクやディレイラー。独特なデザインのデルタブレーキの他、ブレーキレバー、ペダル、ハブ、ヘッドパーツ、シートピラーを写真付きで紹介しています。
「製品MEMO」は、新製品情報のコーナーです。今月号は、サンツアーの新シリーズ「Le PREE」、日東のファニー用ハンドルバー「B126」と「B127」、スギノLP(ロープロファイル)シリーズのクランク「ALP」「GLP」「TLP」「TGP」等を紹介しています。
「使ってみたら ツーリングシューズ クレオス」は、製品メモの番外編です。ここでは、サイクリング用にデザインされたパターンのソールとナイロンアッパーの製品紹介。あわせて、恵那山林道他を551km走ってみたテストレポートも掲載しています。
「私のミニガイド(3)」は、1984年12月号から始まった企画の連載です。今回は「懐かしの伊香保登山電車」と題し、渋川駅から中之条駅まで伊香保電気鉄道の後を訪ねて走ったコースを案内しています。
「私のミニガイド(4)」は、3月号2本目のミニガイドです。こちらは「奥伊吹の峠」と題し、12月の冬枯れの中、岐阜と滋賀の県境にある新穂峠と品又峠にアタックしたコースを案内しています。
「NEW CYCLING SALON」は、自転車に関する各種の情報や読者投稿などを掲載するコーナーです。今回は、「INFORMATION」で書籍を3冊とシマノとスイスのプロレーシングチームCILOとのスポンサー契約。「TOURING REPORT」は冬の四国サイクリングレポート。「LETTER TO EDITOR」には、10年ほど前に紀行を読んだ読者が玉原越を訪れ、自然破壊に対峙した気持ちを寄せています。
「パラノ的自転車美学」は、「私が考えている美しい自転車」と副題を付けた、筆者の考える自転車の美しさの基準について述べた、編集部曰く「はなはだ主観的な面から書かれた」一文です。その視点は「マッドガードとステイ、ダルマネジなど」「キャリヤ」「ヘッドランプ」「テールランプ」「ダイナモ」「ビス、ナット」「アクセサリー」「デコレーション」「マーキング」「メッキ」「色」となっています。
1985年3月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「グランヴェロ」でした。
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