ドイツ自転車旅行を楽しむ

 本日の1冊

今回は日本人によるドイツ旅行を書いた「ドイツ自転車旅行を楽しむ」を取り上げます。


著者は60代、旅の半年前に初めてマウンテンバイクを買い、1度も日本での自転車旅行を経験することなくドイツへ行ったそうです。旅行したルートはヴェーザー川自転車道というドイツ国内を走る長距離自転車道で、その総延長は500kmあるそうです。
同書はドイツへ行くきっかけから旅立つまでの準備、そして自転車での10日間の旅行記で構成されています。
旅の準備については、日本からドイツへ自転車を運ぶための公共交通手段や旅行中の宿について、具体的な金額を紹介しながら書き進められています。冒頭にもあるように、同書はほぼサイクリング初心者によるものですから、海外サイクリングを考えている方には、色々と参考になる点も多いのではないかと思います。

自転車の旅については、10日間の出来事が書かれていますが、サイクリング中のことはあまり出てきません。というのは、まず道が川沿いの平坦路であることから他の旅行記によくあるような峠越えのようなハイライトがありません。そして、各日の走行距離が長くて50km、少ない日は10kmとなっており、町から町への移動で自転車に乗り、あとはその街での観光といった内容になっている為でしょう。泊った宿の宿賃や食事事情はよく出てきますので、これらはドイツでのサイクリングを考えている方には参考になるでしょう。

この旅行記は、サイクリング中のイベントについてあまり書かれていない一方、その土地に関する歌の歌詞や物語の一説が紹介されています。同書はドイツサイクリングの参考になるほか、他のサイクリング旅行記と違った面があると思います。海外サイクリングを考えている方もそうでない方にも興味深く読める1冊ではないでしょうか。

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