勝つための自転車レーステクニック

本日の1冊

今回は「勝つための自転車レーステクニック」を取り上げます。

「勝つための自転車レーステクニック」は、ポーランドの元ナショナルチャンピオンであるエドワード・ボリセヴィッチ氏による著書の和訳版で、1994年に発行されました。

エドワード・ボリセヴィッチ氏は選手引退後、アメリカナショナルチームのヘッド・コーチとしてグレッグ・レモンを育てた他、オリンピックでも数々のメダルをもたらした名コーチということです。また、同書の監訳は世界選手権V10の中野浩一氏が務めており、原著・訳書ともに世界トップレベルのレース経験者が携わっている書です。

同書の構成は、「強くなるトレーニング」「ライディング・ポジション」「年間トレーニング計画」「ロード・レース」「クリテリウム」「個人タイム・トライアル」「チーム・タイム・トライアル」「ステージ・レース」「実践的アドバイス」となっております。各章の題名から想像できる通り、同書はロードレースに関する内容となっています。また、対象も18歳から35歳までを主な対象と位置付けています。レベル的にはホビーレーサーではなく、プロやナショナルチーム入りを目指している選手向けの内容といってよいでしょう。

各章は著者の経験に元ずく理論が実例なども交え、詳しく書かれています。監訳者の言葉を借りると「原著は、自転車競技のバイブルとして欧米では有名」だということです。

原著は1985年に発表されたもので、時間はだいぶ経過しています。とはいえ、ナショナルチームのコーチを務めた方の理論で、普段なかなか聞けないような内容が含まれていると思います。

「勝つための自転車レーステクニック」は、現在はトップの選手やコーチにとっては既知の内容かと思いますが、アマチュアやホビーレーサーにとっては非常に有益な内容となっているのではないかと思います。

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