ニューサイクリング 1988年5月号(No.286)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1988年5月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1988年5月号は、通巻286号です。

カラーの口絵は、「HIROKOのチャレンジ」「魔物について」です。

286号の目次をページ順に追うと、

 20 第13回チャレンジサイクルロードレース HIROKOのチャレンジ

 30 ニューパスハンティング 中野方峠・蛭川峠・遠ヶ根峠・切越峠

 40 隆盛しつつある自転車競技 その現状と未来

 48 井上君の台湾・新無銭旅行 食べた・見た イン タイワン

 56 私をとらえる魔物について

 68 杉野 安の舌万歩計から 上海ジャズ

 85 モノディスプレイ

 86 ニューパスハンティング実走レポート

 98 気になる風景 Port City

100 市川雅敏のプロロード日記 60kmを一人で逃げる

102 30段変速のミヤタ・カリフォルニヤ

104 NCサロン

となっています。

主な記事を以下にご紹介します。

「第13回チャレンジサイクルロードレース HIROKOのチャレンジ」は、チャレンジロードに参加した女子選手にスポットを当てた記事です。女子大生でロードレーサーに乗り始めて1年ほどという選手のプロフィールに、既に東京都ロードで優勝しているという戦績を紹介しています。チャレンジロードの順位は、当時のトップクラス3選手に続く4位と今後を期待させる結果でした。記事の最後には、高橋松吉選手が勝利したA-1クラスのレースレポートと、各クラスの上位3名の結果が掲載されています。

「ニューパスハンティング」は、林道や峠を主体に地図や写真を多数掲載して案内しているコースガイド企画の連載です。今回は「4つの峠を巡るスポルティフルート」と題し、中野方峠・蛭川峠・遠ヶ根峠・切越峠を紹介しています。コースは白川口駅をスタートし、中野方峠、蛭川峠、遠ヶ根峠、切越峠をパスして中津川駅まで下っていく63.5kmです。

「隆盛しつつある自転車競技 その現状と未来」は、日本アマチュア自転車競技連盟専務理事へのインタビュー記事です。インタビューでは、当時話題となっていた、スケートの橋本聖子選手が自転車レースでソウルオリンピックを目指していることと、自転車競技のオリンピック出場選手枠のこと。そして、世間に注目されつつあった自転車レースとそれに対する車連の対応について聞いています。最後は、世界に出ていく日本選手の今後の展望について語ってもらっています。

「井上君の台湾・新無銭旅行 食べた・見た イン タイワン」は、自転車技術研究所勤務の井上重則氏による訪台レポートの連載です。井上氏は台湾へ技術指導に行くという技研の大先輩からちょっとした仕事を頼まれます。これをつてに台湾行きを画策します。当初の計画から多少の変更はあったものの、台湾行きが叶い台北経由で先輩の滞在するホテルへ向かいます。台湾では、最初にメリダを見学し、翌日は部品メーカーを3つ回ります。今回はここまでで、次回へ続きます。

「私をとらえる魔物について」は、'85年開始の連載企画です。「愛好家にとって自転車は魔物のようなものだろう」という一文で始まるこの企画は、オーナーにとって、そして読者にとっても魔物といえる自転車を紹介しています。今回は、横浜市交通局に勤める方がオーナーのヴォーグのクルスルートが登場しています。NC誌メカニカルアドバイザー新田眞志氏による解説は「錆びの発生を防ぐ方法についての考察」です。

「杉野安の舌万歩計から」は、杉野安氏執筆による連載です。これまでスギノ・レーシングチームの活動をNC誌にたびたび掲載してきた杉野安氏ですが、このシリーズはレース以外の物事にまつわる話となります。今回のテーマは「上海ジャズ」です。最初は年末年始を上海で過ごした筆者の動向を綴っています。大晦日の夕刻から上海動物園に行ったこと、その夜は豪華な晩餐を持ったこと、食事の後は30年前の姿をそのまま保持しているというジャズを聴きに行ったことなどです。そして、元日は蘇州に行き、そこで本物の中国を見たと言っています。

「モノディスプレイ」は、新製品情報のコーナーです。今月号は、ルックの「PP76」「PP66」「PP56」、三ヶ島の「シルバンライト」「MT-LITE」「FPX」、HEDのカーボンディスク等を紹介しています。

「ニューパスハンティング実走レポート」は、読者による実走レポートです。今回は、'87年8月号で紹介された「塩那山岳道路」の実走レポートが8件寄せられています。

「気になる風景」は、筆者の気になるコトやモノについて思ったことを綴っている随想の連載です。今回は「Port City」と題して、国家とそうでない状態の接点について語っています。

「市川雅敏のプロロード日記 レーススケジュール」は、市川雅敏選手からの現地レポートです。今回は2月に行われた140kmのレースの70km地点から一人で逃げを打ち、ゴールまであと数キロというところまで逃げたことの報告です。記事には、市川選手が取り上げられた新聞の紙面と、その邦訳が掲載されています。

「30段変速のミヤタ・カリフォルニヤ」は、遊星ギヤ機構を採用してフロント5段とし、リヤ6段との組み合わせで30段変速としたモデルの紹介です。

「NCサロン」は、自転車に関する各種の情報や読者投稿などを掲載するコーナーです。今回の「INFORMATION」は、ロードレース1件とサイクリングイベント4件の紹介。林道情報として、読者から寄せられた鉢盛山林道の実走レポートが1件寄せられています。

1988年5月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「レイダック」でした。

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