ニューサイクリング 1970年1月号(No.65)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1970年1月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1970年1月号は、通巻65号です。
この号の表紙は「軽井沢 大日方村」です。
通巻65号の目次をページ順に追うと、
口絵 冬の軽井沢
口絵 この人と自転車と
口絵 スポーツ車店訪問1
18 特集 第3の道路-自転車道路について 日本一周大自転車道路の建設、構想、諸外国の状況、道路構造、現況など・・・
28 メカニズム 鋳造と鍛造について メカニズムの基本になる金属加工のはなし
35 メカニズム Voice of cyclist 自転車のバネ下自重について
36 メカニズム オーダーメイド読本(29) オーダーに必要な自転車と身体の関係
40 メカニズム メカニズムエッセイ 自転車道楽 6 シクロスポルティーフの部品
48 メカニズム レイノルズ531バテットチューブの開発 最高級といわれるチューブのはなし
52 これくしょん
62 エッセイ 古東海道を探る( 5 ) 古道随想として古道探求の問題点
68 考証紀行 あの道この道ンリーズ 旧中山道 美濃路へと進み、旧道の行方を探る
71 くらぶ・ぐるーぷだより
72 研究 サイクリングの写真 サイクリング写真のジャンルの確立を
79 代理部だより
80 パニアーバッグ
82 交換案内
86 本誌取扱代理店
88 編集後記
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「第3の道路-自転車道路の建設」
この記事は今月号の特集で、日本における自転車道路建設の構想、諸外国の状況、自転車道の構造などを取り上げています。当時の日本はモータリゼーションの発達により、交通戦争といわれ道路状況の悪化および自転車の道路走行の危険性が危惧されていました。そこで、第3の道路といわれる自転車道路がクローズアップされてきていました。ここでは、当時計画されていた千葉県の銚子から和歌山県まで約1200キロのサイクリング専用道路「太平洋岸自転車道路」建設計画のことや、福岡と大阪のサイクリング道路を紹介しています。諸外国の状況では、アメリカ、オランダ、西ドイツ、他欧州各国の自転車道路の整備状況を伝えています。自転車道路の構造については、自転車道路の種類、建設個所、レイアウト・路面について解説しています。
「鋳造と鍛造、その方法と性質」
ここでは金属製品の製法としてサイクリストの口に上り関心の深い鋳造と鍛造について、それぞれの製法や性質を少し専門的な内容も含めて解説しています。
「VOICE OF CYCLIST 自転車のバネ下自重に関する一考察」
ここでは、列車や自動車の例を挙げながら自転車のばね下自重について筆者の考察を紹介しています。自転車のばね下について筆者は、フロントはホイールに加え緩衝機能も持ち合わせるフロントフォークとそれに装着されているダイナモやキャリアも含め、リアはホイールのみをばね下にあたると定義しています。そのうえで、ばね下自重の軽減策について筆者の考えを述べています。
「連載講座 オーダーメイド読本」
このコーナーは、これからオーダーをしたい、あるいはオーダーをしたけれど何となくしっくりこないという問題を持っている人達の視点で考えていく企画の連載です。第29回は「オーダーに必要な予備知識」の8回目として、自転車のオーダーに関する考え方について解説しています。今回は自転車以外のものに関する内容ということで、オーダーを行う際の身体計測の重要性について解説しています。
「自転車道楽 6 一人で車種別に自転車を持つ シクロスポルティーフ(4)」
この記事は、メカニズムにふれていく企画ものの連載です。今回は前回から引き続き、当時今井編集長が所有していたシクロスポルティーフについて、構成部品を紹介しています。今回取り上げているのは、トランスミッションの前回からの続きと操縦関係およびその他のパーツについてとなっています。
※目次と本文では連載回数が「6」となっていますが、正しくは連載7回目となります。
「レイノルズ531バテットチューブの開発」
この記事ではレイノルズチューブカンパニーリミテッドの提供による、当時のサイクリスト(自転車のレースマン)がレイノルズ531のセットで作られた自転車に最大の満足を得ている理由を説明しています。記事は始めにフレームの役割、引抜鋼管のフレーム用チューブ、バテットチューブの開発について述べた後、レイノルズ531の開発経緯とテーパーゲージフォークブレイドについて説明しています。
「これくしょん」
このコーナーでは、自転車関連の雑貨類を紹介しています。今回取り上げているのは、劇場のポスターと雑誌の表紙です。
「古東海道を探る」
ここでは東海道の原型となった古東海道の、主に神奈川県下に残された跡とその周辺を紹介しています。第五回は「古道随想」と題し、前回までに行った文献比較に続き次号からその足跡を辿る予定であるが、それが事実上不可能であることからおよその検討を付けた場所の現況の紹介にとどまるであろうことの要因を述べています。
「あの道この道 旧中山道 その十五」
このコーナーは、現在でも残っている旧街道の道のりや名残などを紹介しています。今回は旧中山道を辿っています。今回は美濃の山中を後回しにして、御嵩から伏見、太田、鵜沼、加納と進み岐阜駅あたりまで走っています。
「ぐるーぷ くらぶ便り」
ここでは、各地のクラブやグループから届けられた情報を紹介しています。今回は、三つのクラブから便りが寄せられています。
「サイクリングの写真」
ここではサイクリング中の写真撮影を懐かしい記念として残すだけでなく、良い写真を撮ろうと努力することも意義があるという考えをアピール。そして、サイクリング写真というジャンルの確立という視点で、写真撮影に関する筆者の考えを筆者の撮影した写真とともに披露しています。
「パニアバッグ」
このコーナーは、読者に開放されているページです。今月号はラージハブ、650Bタイヤ、ブレーキのスプリングに関する質問他が寄せられています。
1970年1月号の裏表紙広告は、ブリヂストン自転車の「シャインスター」でした。
コメント
コメントを投稿