ニューサイクリング 1970年3月号(No.67)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1970年3月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1970年3月号は、通巻67号です。

この号の表紙は「夜叉神峠で」です。

通巻67号の目次をページ順に追うと、

口絵 辺境の印象

口絵 SIMPLEX COLLECTION

口絵 お店拝見

14 特集 '70春シーズンにアピールする車種 2 スポーツ車専門メーカー、オーダーメーカーが自薦するスポーツ車のハイクラス

26 メカニズム ホリゾンタルレーサーの試作 自転車の空気抵抗を極端にへらすことを目的としたレーサーの試み

30 メカニズム マレーブルー可鍛鉄のはなし ラグ、BB、などに使われているマレーブルの製造法とその性質

36 メカニズム VOICE OF CYCLIST ランプについて 自転車のランプはどうあるべきか、そしてそのいろいろな問題のエッセイ

47 考証・紀行 古東海道を探る(7)

52 考証・紀行 旧中山道(16)

ツーリング 丹沢犬越路二題 丹沢の辺境犬越路峠にいどむ

54 雪に降られた小笹の峠路

56 逆行にそそり立つ屏風岩

62 フィチュア 海外遠征余話 "ここはどこなんだい?"

66 ツーリング 環七のポタリング 交通戦争の真只中のドキュメントレポート

68 パニアバッグ

70 くらぶ・ぐるーぷだより

71 交換案内

76 編集後記

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「春のシーズンにアピールする!! '70メーカー自薦車種 2」

この記事は今月号の特集で、この年の傾向と各メーカーの自転車を紹介しています。今回は前月のマスプロメーカーに続いて、ハンドメイドのスポーツ車メーカーを取り上げています。そのブランドとメーカー名は、アルプスのアルプス自転車工業、リバーワンの市川サイクル、ケルビムの今野製作所、サンノーの山王スポーツ、ウエハラのシクロサロンウエハラ、ペガサスの神金自転車商会、エバレストの土屋製作所、トーエイの東叡社、ゼファーの東京サイクリングセンター、ダザイのパターソンズハウス、ホルクスの横尾双輪館となっています。


「ホリゾンタルレーサーの試作」

この記事は、ケルビムの今野仁氏が自転車の空気抵抗を極端にへらすことを目的としたレーサーの試みとして、「ホリゾンタルレーサー」と称した、いわゆるリカンベントタイプのトラックレーサー製作記です。


「マレーブル-可鍛鉄-のはなし」

ここでは可鍛鋳鉄について、その登場までの歴史や製造法、性質について少し専門的な内容も含めて解説しています。


「VOICE OF CYCLIST ランプ」

ここでは自転車のヘッドランプとダイナモについて、筆者の使用している製品の使用感を交えながら、筆者の意見を述べています。


「古東海道を探る」

ここでは東海道の原型となった古東海道の、主に神奈川県下に残された跡とその周辺を紹介しています。第七回は「中三浦の道」と題し、逗子を起点にして三浦半島を辿るサイクリングを行っています。


「あの道この道 旧中山道 その十七」

このコーナーは、現在でも残っている旧街道の道のりや名残などを紹介しています。今回は旧中山道を辿っています。今回は関ヶ原から柏原、醒ヶ井、番場を通って摺針峠を越え、鳥居本まで進んでいます。


「丹沢・犬越路二題 雪にふられた小笹の峠路」

この文は、2月に犬越路越えのサイクリングを行った紀行文です。筆者は午前4時に荻窪を出発、国道20号から16号そして道志道を進んで東野から登りにかかります。途中押したり担いだりしながら進むとパッと峠に飛び出します。犬越路では食事をとってから下り始めます。下りは登りよりも大変で、自転車を引きずりおろしたりする場所もありましたが、予定よりも早く降りてこられたので中川温泉の先の落合まで走って宿泊しました。翌日は雨だったので、予定を立て直してから出発します。地道を少し下ってから国道246号に出て、ここからは舗装路なのでひたすらに進み、厚木で食事をとります。食後に休憩をとっていると雨が雪に、そして風も吹いてきたので重い腰を上げ、自宅まで休みなしで走っていきました。


「丹沢・犬越路二題 逆行にそそり立つ屏風岩山」

この文は、10月に犬越路越えの輪行サイクリングを行った紀行文です。筆者は東京駅から山北駅まで輪行したあと走り始めます。御殿場街道を走ってから、中川温泉への道に入ります。中川温泉を抜けバスの終着点を過ぎ、犬越路と白石峠への分岐点まで来たところでハイカーに話を聞いて時間的に無理と犬越路越えは諦めます。しかし、工事の人から峠の近くまで林道が出来ているからその道で近くまで行ってみてはと勧められ、この道を行ける所まで行ってみることとします。引き返して御殿場街道まで戻ってからは御殿場方面へ向かい、足柄近くの宿に泊まります。翌日は乙女有料道路を走ってから長尾峠まで行きますが、地図にあるはずの道が無いので仕方なく引き返して仙石原まで下ります。この辺りから雨が降り出し、箱根を過ぎ箱根ターンパイクを走っていると雷も鳴り出し落雷もあったので自転車は降りて押し歩きます。やがて雨は上がったので再び自転車に乗って湯河原の町へ降りていきました。


「海外遠征余話 ここはどこなんだい!?」

これは、日本代表監督としてメキシコオリンピックに参加した杉原鏘一郎氏による、オリンピック後に世界選手権のウルグアイのモンテビデオへの道中記です。筆者は、飛行機でわずか20分の距離を2日間かかって移動した顛末を綴っています。


「環状七号線を走る」

この文は、当時の交通戦争といわれた交通状況を伝えるドキュメンタリーレポートです。筆者は、国道15号線との交差点から東京都内の環状七号線をランドナーで走りはじめます。レポートでは道中の渋滞状況や、その中を自転車で一緒に車道を走らせている状況や心境を綴っています。レポートは途中から雨となったために帰宅したとあり、次回のチャンスがあればこの続きを書きたいとしてレポートを締めくくっています。


「パニアバッグ」

このコーナーは、読者に開放されているページです。今月号はサイクリングシューズ、ウイングナット、外国部品、輪行袋に関する質問などが寄せられています。


「ぐるーぷ くらぶ便り」

ここでは、各地のクラブやグループから届けられた情報を紹介しています。今回は三つのクラブから情報が寄せられています。またクラブ会誌が、8誌紹介されています。


1970年3月号の裏表紙広告は、ブリヂストン自転車の「スカイウエイ」でした。

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