ニューサイクリング 1970年5月号(No.68)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1970年5月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1970年5月号は、通巻68号です。
この号の表紙は「カナダ-パナマ一人旅から」です。
通巻68号の目次をページ順に追うと、
口絵 旅の味
口絵 シクリスムの二人の英雄
12 ツーリング カナダ-メキシコ15000キロ一人旅 単身海を渡り、太平洋岸を1万数千キロにわたるツーリング、その数々のエピソード
17 エッセイ Voice of cyclist 外国のこと
18 メカニズム シクロスポルティーフについて 1 これから流行する気配がある快走用サイクリング車、その特長とスペツクなど
30 メカニズム スポーツ車の調整・手入・修理 1 初歩的な段階から一通りいじれるようになるまでのメンテナンス講座
36 メカニズム 自転車用パイプのはなし 軽量・堅牢を要求される、フレームパイプはいろいろとむずかしい工程の上作られる
51 くらぶ・ぐるーぷだより
52 メカニズム 私の愛車紹介 一つの目的をもって、自分の条件にあった自転車を作る楽しみ
58 考証紀行 東海道を探る(最終回)
64 考証紀行 旧中仙道(最終回)
66 フィチュア 海外遠征余話 エレガントでソフトなはなし
68 パニアーバッグ
73 お知らせ
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「カナダ-パナマ15000キロ一人旅」
この記事は、北米から中米を1年かけて旅したサイクルツーリストにインタビューした内容をまとめたものです。今回はツーリングの動機から出発前と道中の資金作りに関することと、最初に走ったアメリカでのエピソードについて掲載しています。
「VOICE OF CYCLIST 外国のこと」
ここでは、アスワンハイダム建設に伴うアブ・シンベル神殿水没救済キャンペーンと横浜市の金沢文庫の例を挙げて、外国への同情と共感が自国内にも向けられているのだろうかという疑問を呈しています。
「シクロスポルティーフについて」
ここでは沼勉氏が、スポルティーフについて詳細に解説しています。今回は、最初にフランスでの車種分類を紹介したうえで、シクロ・スポルティーフとはどのような自転車なのかを述べています。次にスポルティーフのいろいろとして、短距離用、中距離用、長距離用に分類してそれぞれの特徴をルブールのイラストも用いながら詳述しています。最後は旅行車専門のレースとしてポリーとパリ・ブレスを取り上げて、そのイベント内容を紹介しています。
「スポーツ車の調整と修理と手入れのはなし」
この記事はアルプスの萩原慎一氏が、初歩的な段階から一通りいじれるようになるまでのスポーツ車のメンテナンスについて解説しています。今回は「ホイール」と題してサイクリング中にパンク修理をするという設定で、リムとタイヤそしてパンクの修理について述べています。
「自転車用パイプの話」
この記事は、自転車用フレームパイプの造管加工について解説しています。はじめに人のペダルを踏むときの力とフレームパイプとの関係性について述べています。次に引き抜き鋼管の作り方、電縫管の作り方、バテットパイプの作り方などについて図も用いて解説しています。
「ぐるーぷ くらぶ便り」
ここでは、各地のクラブやグループから届けられた情報を紹介しています。今回は四つのクラブと高校・大学各1クラブから情報が寄せられています。
「メカニズムエッセイ 愛車紹介」
ここでは、読者が自分の自転車についてフレームおよび各部の構成について文章によって詳細に紹介しています。今回オーナーが紹介しているのは、650Bのランドナーです。
「古東海道を探る」
ここでは東海道の原型となった古東海道の、主に神奈川県下に残された跡とその周辺を紹介しています。第八回は「鎌倉と金沢道」と題し、衢地の鎌倉、金沢道、杉本寺、朝比奈峠、鑪ケ谷、荷駄の道について綴っています。
「あの道この道 旧中山道 その十八」
このコーナーは、現在でも残っている旧街道の道のりや名残などを紹介しています。今回は旧中山道を辿っています。今回は鳥居本から高宮、愛知川、武佐、守山、草津と進み、東海道と一緒になるところで、大井から御嵩までの山道を残していますが、一応の終わりとしています。
「海外遠征余話 ソフトでエレガントな話題」
これは、日本代表監督としてメキシコオリンピックに参加した杉原鏘一郎氏による、競技を離れたエピソード紹介です。今回は日本語がそのまま外国語として通じたり、外国語が日本語として通じたりした自身の経験を紹介しています。そして、前回に続いてモンテビデオに到着してからのエピソードを語っています。
「パニアバッグ」
このコーナーは、読者に開放されているページです。今月号は普段の倍ほどとなる4ページにわたる読者からの質問と編集部の回答が掲載されています。
「御詫び・御知らせ・御断わり」
ここには、事務所の移転と印刷所の変更の二つを同時にやらなくてはならいことになった為、4月号を休刊としたことと、移転先の案内を今井編集長が記しています。
1970年5月号の裏表紙広告は、「財団法人 自転車産業振興会」でした。
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