ニューサイクリング 1971年5月号(No.79)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1971年5月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1971年5月号は、通巻79号です。
'71年3月号からは表紙の題名が記載されなくなりました。
通巻79号の目次をページ順に追うと、
グラビア 早春の志賀高原に集ったサイクリスト
10 特集 サイクリング用車の条件
18 フイチュア サイクリスト手帖から見るイギリスのサイクリスト CTC発行サイクリストダイアリーから
24 VOICE OF CYCLIST 〈自然〉
26 カメラアイ 私のクラブ 横浜サイクリングクラブの場合
30 ツーリング クラブラリー開催 秋の毒沢仙峡
40 レース あゝ メルックス
48 日本公認記録
50 サイクリストコーナー 私のイラスト
54 ツーリング 柳沢峠と笹子峠
58 ツーリング マイサイクリング
60 製品メモ
64 傷害保険について
66 増刊号予告
67 代理部だより
68 パニア・バック
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「サイクリング用車の条件」
この記事は今月号の特集で、JCAの購入自転車の仕様を取り上げています。JCAは事業としてスポーツ車を購入して全国のサイクリング協会やユースホステルなどに配属し、サイクリングの指導普及に使っています。ここでは、その自転車購入にあたっての仕様書をサイクリング用車の最低条件として大いに参考になるものと捉え、20項目からなる仕様書の内容を具体的な数値も含めて詳細に紹介しています。
「サイクリスト手帖から見るイギリスのサイクリングとサイクリスト」
この記事は、イギリスのCYCLIST'S TOURING CLUB(CTC)が発行した1968年版のサイクリスト・ダイアリーを取り上げて、その内容を紹介しています。ここでは、前月号で簡単に紹介した手帖の内容を少し詳しく紹介しています。手帖の11ページから始まる「サイクリング―完全なレクリエーション」では、入門書にもあるようなサイクリングは年齢、性別、時期、時間を問わず誰でもいつでもできるスポーツであるといった内容が書かれています。「自転車のすべて」には自転車の細かい要件として、フレームサイズ、サドル、ホイール、タイヤ、チェン、ブレーキ、ギヤ数、ディレイラーについて書かれています。
「VOICE OF CYCLIST 自然」
ここでは「自然」と「人工」いう言葉に対するイメージ、現代の公害問題や自然環境への影響について意見を述べています。
「カメラアイ・「私のクラブ」 横浜サイクリングクラブの場合」
この文は前年の11月号に掲載された「サイクリングクラブのあり方と運営」という寄稿文を受けて、筆者の所属するクラブのありようやクラブ運営の実例を紹介しています。
「46年度クラブラリー開催 秋の毒沢仙峡」
ここには、1971年11月に港サイクリングクラブ主催により信州諏訪湖畔にてクラブラリーを開催する旨の案内と、開催内容の詳細を掲載しています。
「あゝ メルックス」
ここでは、ヨーロッパの自転車レース界の勢力がイタリアからフランス、当時はベルギーのメルクスの登場による時代となっていたこと。そして、モルテニと2年契約をしたメルクスにさらに注目していきたいとの記事を書いています。
「日本公認新記録」
ここには、日本アマチュア自転車競技連盟記録委員会において公認された1970年度の日本新記録を掲載しています。またその他にも、1970年度日本アマチュア競技記録10傑表と昭和45年度大会優勝者(チーム)一覧表を掲載しています。
「サイクリスツコーナー イラスト」
このコーナーでは、自転車のある風景や自転車に乗ったサイクリスト、サイクルファッションのイラストを掲載しています。
「柳沢峠と笹子峠」
筆者は輪友とともに峠越えサイクリングに出かけます。初日は都内を午後に出発して氷川駅近くの宿に泊まりました。翌日は小河内ダムを通って柳沢峠を上り、峠の茶屋で休憩してから裂石まで下りて民宿に泊まりました。翌日は塩山、勝沼と抜けて甲州街道に入り、笹子峠に向かいます。無事峠を越えた後は猿橋まで行って食事をとり、上野原、相模湖、大垂水、八王子、立川と行って帰宅しました。
「マイ・サイクリング」
ここでは中学生の筆者が、サイクリングを始めたきっかけとサイクリングの体験、そしてサイクリングに対する思いを綴っています。
「輸入部品メモ」
こちらは海外から輸入されている自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回は、TAのフロントキャリア、シューズプレート、クランクキャップ、チェンプロテクトネジ、コッタレス抜き締め工具、ソービッツのダイナモ、ヘッドランプ、リフレクター、ゼファールのポンプ、カンパニョーロのつづみ型ポンプヘッドなどを取り上げています。
目次にはありませんが、62ページには「50周年を迎えた島野工業(株)」という記事が掲載されています。記事内容は、この年の4月に創立50周年の式典を挙げたこと、会社の歴史、そして写真とともに当時の主な製品を紹介しています。
「サイクリングの傷害保険-JCAニュースから」
この記事では、スポーツ安全協会設立と傷害保険制度の開設の告知と、スポーツ安全協会の傷害保険制度の狙いと制度内容の紹介を掲載しています。
「6月臨時増刊号予告」
これはニューサイクリング臨時増刊号として発行予定の「シクロテクニーク」の記事内容を事前告知する案内です。
「パニア・バッグ」
このコーナーは、読者に開放されているページです。今月号はメカニズムに関する質問が多く寄せられています。
1971年5月号の裏表紙広告は、ブリヂストン自転車「ダイヤモンド」でした。
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