ニューサイクリング 1973年9月号(No.106)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1973年9月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1973年9月号は、通巻106号です。

この号のグラビアは「ツーリングの印象 日本海の漁村で」「ヨーロッパ単独旅行アルバム」「マイパスハンティング 7」です。

通巻106号の目次をページ順に追うと、

16 特集 異色ツーリング紀行集 雪と氷と自転車と

26 特集 異色ツーリング紀行集 アフリカグランドツーリング

34 特集 異色ツーリング紀行集 イギリス南海岸ツーリング

40 クラブラリー開催

44 特集 異色ツーリング紀行集 消えてしまった秘境

54 特集 異色ツーリング紀行集 雪の武道峠

60 エッセイ 柚ノ木峠名考

62 エッセイ ツーリングの携行品 (自転車に乗らないサイクリスト)

64 車社会への告発

68 メカニズム 輪行を目的とした自転車製作手記(2)

71 ミヤタMX 作戦

75 コレクションメモ

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「雪と氷と自転車」

この記事は「異色ツーリング紀行集」と銘打った今月号の特集のひとつです。この紀行文は、筆者が日本各地を巡るなかから真冬の北海道をサイクリングした時の様子を綴っています。筆者は1月下旬、青森から函館に入ります。その時に引いた風邪が原因で恵山まで走った翌日から数日間休養してから大沼に移動します。ここで自転車の手入れをしていてタイヤが限界が近いことに気づいたことと、九州で遭ったタイヤなどのトラブルについて綴ったところで次回へ続いています。


「アフリカ自転車旅行レポート 3」

この記事は「異色ツーリング紀行集」と銘打った今月号の特集のひとつです。この文は、アフリカでサイクルツーリングをしている大学生から送られてきた旅のレポートを以前から紹介している連載です。今回は「第一部 トラブルについて その三」と題して各種のトラブル、シートピラー折損、前輪および後輪ハブスピンドルの折損、フロントおよびリアブレーキワイヤー切れ、リムの交換、チェーンとフリーの交換について報告してきています。

この記事の後には「アフリカグランドツーリングフォートアルバムから」と題して、筆者が送ってきた写真を10点掲載しています。


「CYCLING IN ENGLAND〈イギリスサイクリングから〉イングランド南部海岸」

この記事は「異色ツーリング紀行集」と銘打った今月号の特集のひとつです。この文は、渡英後に自転車に興味を持ってサイクリングを始めた日本人女性による、イギリス西南部の半島を走ったサイクリング紀行です。筆者はポーツマスからニューフォーレスト、エクセター、トーキー、ダートマス、プリマスとサイクリングした移動中の事や宿泊地での様子と滞在中の出来事などを綴っています。


「第四回クラブラリーは湖北で」

この記事は、琵琶湖北一帯で11月に開催されるクラブラリーの告知です。


「消えてしまった秘境」

この記事は「異色ツーリング紀行集」と銘打った今月号の特集のひとつです。この紀行は、かつて秘境といわれた奥只見と、当時若人に絶大な人気を博していた尾瀬を走ったサイクリングレポートです。筆者は2年ぶりに只見駅に降り立ち、サイクリングを開始します。田子倉湖から田子倉駅を過ぎると工事中の現場に当たります。発破の合間に通り抜け小出で昼食をとり、枝折峠を越えて銀山平で宿泊しました。翌日は銀山湖を船で尾瀬口へ渡り、いくつかの集落を抜けて道中の山荘で一休みします。ここでは地元の人の話を聞いて、林道の開通によってこの辺の生活がすっかり変わってしまった事などを聞いたり、子供と会話したあと出発して先を急ぎました。


「雪の武道峠を越える」

この記事は「異色ツーリング紀行集」と銘打った今月号の特集のひとつです。筆者と仲間の4人は西武線とバスを乗り継いで小鹿野まで輪行し、自転車を組み立てたあと昼近くにサイクリングをスタートします。武州街道を走り志賀坂峠を越え乙母まで下ったところで宿を探して泊まることにしました。翌日は武州街道を楢原まで下ったあと林道に入り、中ノ沢まで進んだところで長い休憩を取ります。この先からは残雪が多くなり、やがて凍結が激しくなったので慎重に歩いて上ります。途中で大休止を取りながら進んだため日が暮れて寒さが増す中を雪中行軍を続けます。足の感覚がなくなるなか進み続けて、ようやく武道峠に辿り着きます。下りも自転車を転がして1時間ほど進んでいくと、やがて峠を越えて最初の人家が見えてきます。一行はそこでお茶をもらってから手配してもらった山荘に向かいました。翌日は雪の降るなか小海駅まで走り、昼食をとったあと小淵沢行の電車に乗り込みました。


「柚ノ木峠考」

ここでは柚ノ木峠を考えるとして、今回は峠名である「柚ノ木」の名や「柚」の字について、その由来や意味について考察しています。


「シリーズエッセイ 自転車に乗らないサイクリスト」

ここでは「サイクリングと言えるとか、言えない」は別として、筆者が自転車に乗らない楽しさのようなものを綴るエッセイです。今回は「ツーリングと携行品」という題で、ツーリングをする際にその目的に応じて持って行った方が便利なものと持って行かなくても済むものとの違いの判断のポイントについて筆者の意見を述べています。


「車社界への告発」

ここでは、日本一周の旅で多くのサイクリストに出会ったり、交通事故の実態を記録した映画を製作した記録映画ディレクターを務める筆者が、サイクリング愛好家の立場から、当時の交通事情とサイクリストの立場について筆者の考えを述べています。


「輪行サイクリングを目的とした自転車の製作手記 2」

この文は当時千葉大のサイクリングクラブに所属していた筆者による小径輪行車製作記の連載です。連載第2回目となる今回は、製作した自転車の仕様とこの自転車の設計時の問題として筆者の製作環境における限界からくる技術上の問題点について述べています。


「ミヤタ・メルクスシリーズ三車種発売」

このページでは、ミヤタがMX作戦と称して先に発表していた純スポーツ車13車種のうち、第1弾として発売された「MX-5」「MX-10」「MX-27」の車種を紹介しています。


「コレクションメモ」

このコーナーでは、自転車に関する雑貨類を紹介しています。今回は、手作りの針金細工、プジョーとラレーのポスター、自転車をあしらった貯金箱を紹介しています。


1973年9月号の裏表紙広告は、ブリヂストン自転車「BS-27」でした。

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