ニューサイクリング 1974年8月号(No.117)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1974年8月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1974年8月号は、通巻117号です。

この号のグラビアは「ツーリングの印象」「フォトメンテナンスシリーズ 2」「鬼無里へ」です。

通巻117号の目次をページ順に追うと、

18 レース 肌で感じたヨーロッパのレース

24 レース '73世界選手権の顔〈アマチュア個人ロードの記録から〉

30 レース ヨーロッパのレース(5)

38 レクチュア ポリテクニーク (3)〈部品の評価と基準〉

48 ツーリング われらさいはてに (下)〈北海道合宿ツーリング〉

58 エッセイ やきものの話

66 ツーリング アフリカグランドツーリング(12)〈サハラ砂漠〉

74 ツーリング 銚子のスケッチ

80 白河街道から南会津へ

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「肌で感じたヨーロッパのレース」

この記事は、日大の菊池選手杉田選手と共に1973年のアマチュア個人ロード選手権に参加した森幸春選手によるレースレポートです。


「'73世界選手権の顔」

この記事は「アマチュア個人ロードの記録から」と副題をつけ、ポーランドのスズルコウスキー選手が優勝した、1973年アマチュア個人ロード選手権のレース展開を千葉洋三氏がレポートしています。


「私が参加したヨーロッパのレース(5)」

この記事は、シマノ・フランドリアチームのメカニシャンとして帯同したシマノの中村博司氏によるレース参戦記です。今回は、ミラノ到着後に一旦チームを離れて行ったボルドーパリの観戦記、そしてジロに戻ったがベルギーからの電報でレース終了を待たずにベルギーへ戻ったことを伝えています。また他にも、ミラノ滞在時に長澤義明氏を訪ねてデローザで2日間デローザの店を手伝ったこと、長澤氏の家族と共にミラノ郊外へ遊びに行ったことなどを綴っています。


「ポリテクニーク スポーツ車、部品の評価の手引き 3」

この記事は、部品の選択や評価の考え方といったことを実際のものを通してまとめてみようということを意図して企画された、鳥山新一氏執筆による連載です。今回は評価の基準をどうするかといった点で、当時は品質についてはJIS規格があるが、性能、機能に関する明確な基準はごく一部の製品にしかなかった。そこでここでは要求機能、要求性能、要求品質の3点を評価基準として挙げ、評価におけるポイントや測定方法について考察しています。


「我ら、さいはてにて・・・ (下)」

この文は、神奈川大学CCの北海道合宿ツーリングのクラブ員によるレポートです。後半は尾岱沼から野付半島を走ったのち知床半島へ入って宇登呂、岩尾別と巡り最後は斜里から網走まで走って合宿を終了したこと。他には閑話休題として、菅沼達太郎氏の教えを引き合いに出した山田鉑雄氏の書かれた文章を紹介しつつサイクリングエチケット論を展開しています。


「焼ものの話」

この文は、自転車の話も少し織り交ぜながら焼き物の地を訪ねた時の様子を綴ったエッセイです。今回紹介している地は有田、萩、京都の清水となっています。

※この記事は目次と本文で筆者の名前が相違しています。文面から推察すると、目次の筆者名が誤っていると思われます。


「アフリカ自転車旅行レポート 12」

この文は、アフリカでサイクルツーリングをしている大学生から送られてきた旅のレポートを紹介している連載です。今回は「サハラ砂漠」と題し、サハラをラクダで渡ることを断念した筆者はクルマで行くことにしてアガデスまで、ニジェールのビザが切れる日に国境を越えてアルジェリアのタマナラセットへ移動します。ここで数日過ごした後、再び自転車での移動を開始します。アルジェリアではタマナラセットからインサラ、エルゴレア、ガラダイヤとサハラ砂漠を1300キロ余り移動する中での出来事やサハラ行での自転車のトラブルをまとめて報告しています。


「銚子のスケッチ」

この文は、銚子周辺をサイクリングした筆者による見聞録的ツーリングレポートです。筆者は銚子駅に降りたのち、銚子港へ向けて走り始めます。その日は日曜だったために市場は休みでしたが、桟橋では漁師達の生態をこまめに観察することができました。港からは海岸線沿いを走ってまわり、特に長崎鼻は独特の情緒があったと印象を語っています。ここからさらに海沿いを走り、外川の民宿に宿を取りました。翌日は宿を出てから地球展望台のある愛宕山を訪れます。その後は犬吠埼駅を経由して犬吠埼へ行って展望台で海を眺めてから銚子港へ行って、前日見られなかった水揚げの様子をカメラに収め、家族への土産にイワシを拾ってから帰路につきました。


「白河街道から南会津へ」

この記事は、5月の連休に白河駅から5日間かけて走ったツーリングでカメラに収めた風景を載せたフォトエッセイです。


目次にはありませんが、82ページには「サイクリング写真集団」発足のお知らせが、83ページにはベロ出版他が主催する、ドイツ・イタリア・フランスを巡る「'74年度二大サイクルショウ見学の旅」の告知が掲載されています。


目次にはありませんが、84ページには「LETER TO EDITOR」のコーナーが掲載されています。このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便りを紹介しています。今回は、クラシック自転車をレストアした話と、ヨーロッパレースに関する意見や要望が寄せられています。


1974年8月号の裏表紙広告は、ブリヂストン自転車「ロードマン」でした。

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