ニューサイクリング 1975年11月号(No.132)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1975年11月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1975年11月号は、通巻132号です。

この号のカラー口絵は「ウォーミングアップ」、グラビアは「もう一つの道楽9〈写真〉」「雪の降る前に」「全日本実業団対抗サイクルロードレース大会」「岩魚止小屋にて 徳本峠」です。

通巻132号の目次をページ順に追うと、

17 特集装備その5 バッグについて フロントバッグとサドルバッグ フロントバッグを考える

30 バッグの工場を訪ねて バッグのできるまで(その製作過程を追う)

32 レース 75年世界選手権取材記

40 連載 雑学のたのしみ

44 連載 NOUVELLES DE PARIS

68 連載 路傍の文化財

70 ツーリング 冬の山麓サイクリング

74 ツーリング お酒と蝶ヶ原林道

76 本誌独占 DANIEL REBOUR会見の記

80 カメラの携行方法

86 製品メモ

88 NEWS・INFORMATION

89 VÉLO SPOT

90 LETTER TO EDITOR

92 OPINION

96 編集後記

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「特集 装備についてその五 バッグについて」

この記事は11月号の特集で、バッグの考え方や選び方のことなどを取り上げています。記事の冒頭では「フロントバッグとサドルバッグ」と題してイギリスやフランスでのバック使用に対する考え方と、海外から影響を受けた日本におけるバッグ使用の変遷を述べています。

次に「フロントバッグを考える」と題し、今月号では主にフロントバックについて各部に検討を加えるとして、フロントバッグひとつだけを使用する前提での考え方を解説しています。フロントバッグの機能に関しては、荷物の出し入れ、付属機能、取付方法、バッグとキャリアについて述べています。バッグの材質に関しては、生地について、補強のこと、バンド類、防水について述べています。最後は「これからの方向」として、これからフロントバックが進む方向として、材質的な変化と取付方法の二つを予測しています


「フロントバッグができるまで バッグ工場を見学して」

この記事は11月号の特集の一つで、編集部が犬印バッグを取材した、生地の裁断から完成までのフロントバックの製作過程を写真と説明文で追っています。


「本物のレースをついに見た・・・1975年度世界選手権取材の旅 その1」

この記事は今井千束氏による世界戦取材レポートです。今回はまず初めに、初のヨーロッパ旅行となった単独行の心持ち、アンカレッジ・パリ経由でベルギーまでの移動の様子とともに、外国語をしゃべることができない、そして聞き取ることができないという最大の不安を吐露しています。リエージュに到着するとUCIの本部となっているホテルへ加藤一氏を頼って行ってホテルも確保します。翌日からは世界戦の取材を開始、会場となったベロドロームのこと、アランのフレームのことを。競技が開始となってからはアマとプロの追抜競技とプロビテスの様子を日本人選手の結果とともに届けています。


「雑学のたのしみ3」

この記事は、アルプスの萩原慎一氏の執筆による連載です。前回まで「この頃考えていること」から表題が変りましたが、今回は前回の「雑学のたのしみ2」に引き続いて、天気図に関連することとして前線、温暖前線、寒冷前線、閉塞前線について解説しています。


「NOUVELLES DE PARIS」

この文は「パリからの便り」と称した、加藤一氏執筆による連載です。今回は「随想X世界選手権」と題して、ベルギーのリエージュで開催された世界戦にまつわる話題を提供しています。はじめは歴史好きな国際プロ車連事務局長の秘書から聞いたリエージュの2000年前からの歴史について。他にはユニホームに着ける企業広告の規定に関すること、大会運営のこと、ドーピングコントロールのことなど、競技周辺のことを中心に綴っています。


目次にはありませんが、62ページからは「ポリテクニーク スポーツ車、部品の評価の手引 12」が掲載されています。この記事は、部品の選択や評価の考え方といったことを実際のものを通してまとめてみようということを意図して企画された、鳥山新一氏執筆による連載です。今回は「スーパーレコードは進歩したか」と題し、スーパーレコードの特色について。また、ヌーボレコードとスーパーレコードのリアディレイラーを取り上げて両者の変化点と変速テストを行ったオシロの結果比較を掲載してます。


「路傍の文化財16」

この文は、筆者がサイクリングの際に見てきた路傍の文化財を紹介していく企画の連載です。1972年から1973年にかけて連載されていた企画記事の続編です。連載第16回は「芭蕉句碑」と題して、各地の句碑のことや大阪の天王寺で迎えた芭蕉の最後のことを紹介しています。


「冬の山麓サイクリング」

この記事では、冬のある日に筆者が友人を誘って清里周辺をサイクリングしたときの様子を、写真とその説明で伝えています。


「お酒と蝶ヶ原林道」

この文は、筆者が輪友達と共に別所温泉の宿を出てから保福寺峠を越えて松本まで下りた道中で走った蝶が原林道の印象を綴ったサイクリングエッセイです。


「DANIEL REBOUR ダニエル・ルボア会見の記」

この記事は今井千束氏が訪仏中に行った会見の内容を、加藤一氏らの会話訳の範囲の中からまとめた会見記です。その内容は、ダニエル氏の略歴や当時のメカニズムに対する考え方などとなっています。


「私のカメラの携行方法」

この記事は、萩原慎一氏がサイクリングに携行するカメラとレンズ2本の携行方法を披露しています。その方法は「腰にカメラを・・・西部劇スタイル」と銘うった厚手の帆布でできた特別製の二つのバッグを野球用のベルトを使って腰回りに着けるやり方を写真入りで紹介しています。


「製品メモ」

こちらは自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回は、吉貝機械金属のサイドプルブレーキのEG装置とオートアジャスターブレーキレバー、犬印バッグのツートンカラーバック、ドルドワーニュの700Cタイヤ等を取り上げています。


「NEWS」

この記事では、100週間で5万マイルを走る目的で世界一周自転車旅行をしているカナダの50歳のサイクリストのことを取り上げ、人物の紹介とこれまでの旅行の行程を紹介しています。


「VÉLO SPOT」

このコーナーは今井彬彦編集長が当時の自転車界についての様々な話題を取り上げるコーナーです。今回は「率直な発言を」と題し、当時はサイクリストの発言が陰で何か言っている程度で公の意見になっていない。また発言に対する反論が感情的で論理を無視したものである傾向もみられる。ここはひとつ両者とも虚心に立ってお互いに話し合う雰囲気がほしいといっています。


「LETTER TO EDITOR」

このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便りを紹介しています。今回は、NC誌の掲載内容に対する要望や、西日本大学サイクリング連盟からの近況報告などが寄せられています。


「OPINION」

ここでは読者からの投稿として、9月号に掲載された「JCAの在り方」に対する意見と、防犯登録にまつわる警察とのトラブルとそれに対する編集部のコメントが掲載されています。


1975年11月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル工業「ダイヤモンドシリーズ」でした。

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