ニューサイクリング 1975年1月号(No.122)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1975年1月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1975年1月号は、通巻122号です。

この号のカラー口絵は「ヨーロッパの旅から」、グラビアは「Daniel REBOUR チェンジギヤコレクション」「益子焼と加波山」です。

通巻122号の目次をページ順に追うと、

16 〈特集〉えっせい'75「ディレイラーにまつわる話」

32 本誌特別企画インタビュー 国際プロ車連有力メンバー三氏に聞く

42 連載 ポリテクニーク〈リヤディレイラー〉

48 連載 私が参加したヨーロッパのレース(9)

54 旅 南アルプス周辺を辿る

58 エッセイ 夢の中の万能車

62 連載 杉野安のヨーロッパレポート その2

74 メカ アランの軽合金フレーム 分析とその試乗記

82 製品メモ

84 コレクション

88 エッセイ 西高東低

89 VÉLO SPOT

90 LETTER TO EDITOR

91 メンテナンスとは

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。

「特集えっせい'75「ディレイラーにまつわる話」」

この記事は1月号の特集で、変速機にまつわるエッセイが11編掲載されています。各エッセイの題名をご紹介すると「春宵閑話」「チェンジギヤと私」「サイクリストとチェンジギア」「変速器考」「自作からの出発」「シクロランドナー」「私とシングルプーリーの変速機」「私のBSA」「我が三光舎」「私の中のディレイラーの歴史」「タケノコバネのお話」となっています。


「国際車連有力メンバー三氏に聞く」

この記事はNC誌の特別企画で、来日した国際車連の3氏、UCI事務局長のミッシェル・ジェキエル氏、FICP事務局長のルネ・ゲルトマイヤー氏、FICP理事の加藤一氏への独占インタビューです。インタビューの話題は、レースとサイクリングの関係について、UCIや日本の組織と運営について、世界選手権の日本開催について等となっています。


「ポリテクニーク スポーツ車、部品の評価の手引き 8」

この記事は、部品の選択や評価の考え方といったことを実際のものを通してまとめてみようということを意図して企画された、鳥山新一氏執筆による連載です。今回はリアディレイラーを取り上げて、その機能、性能、品質に関する解説と、変速性能に関してはカンパ、ユーレー・サンプレ、シマノの作動テストの違いをオシロスコープの波形結果を交えて解説しています。


「私が参加したヨーロッパのレース(9)」

この記事は、シマノ・フランドリアチームのメカニシャンとして帯同したシマノの中村博司氏によるレース参戦記です。今回は日本アマチュアのメカニックとして同行したスペインでの世界選手権とシーズンオフの生活について綴っています。他にもパリ-ツールとジロ・デ・ロンバルディアについての見聞も簡単に紹介しています。


「夏の終りに」

この文は「南アルプス周辺を辿る」と副題を付けた、ツーリングエッセイです。筆者は夜明け前に着いた竜王駅で自転車で組み立てベンチで横になりながら同行者を待ちます。そして通勤者の群れもまばらになった頃に三日走りこんでいる同行者と合流します。甲府盆地から山へ入っていきますが、あいにくの曇天で時折大粒の雨にも見舞われたため夜叉神峠はあきらめてトンネルを行くこととします。この日は広河原まで走り、山小屋に泊まりました。翌日は南アルプススーパー林道を走り、午前中に着いた長衛小屋に荷物を預けて仙水峠に登り、小屋に戻ってからは北沢峠を経由して奈良田温泉まで走り1泊します。翌日は好天の中を転付峠を越えてから二軒小屋に寄り、夕闇迫る頃に小屋を後にして大井川沿いを下っていきました。


「夢の中の万能車」

ここではかつて「万能車は最低」といわれていた方向を180度変えてファストランにもツーリングにも山岳にも使える自転車が作れないだろうかということを綴ったエッセイです。


「杉野安のヨーロッパレポート」

この記事は杉野安氏による、当時のヨーロッパ自転車界の状況を伝える見聞記です。今回は「その2 ミラノにて 手作り自転車百年の歴史 ミラノのレーサー」と題してミラノの自転車メーカー紹介しています。今回紹介しているメーカーは、ルポ、チネリ、コルナゴ、デローザで、他にも長澤義明氏に頼んで訪問した塗装屋のことも伝えてきています。他にもチネリ新考案のペダルのこと、カンパのブラックセットのこと、デローザで長澤氏がエディ・メルクスの自転車を組み立てていたことなども伝えています。


「アランの軽合金フレーム」

これは「分析とその試乗記」と副題をつけた、島野工業の長谷部雅幸氏執筆による記事です。今回は「アランのフレームの概要」と題し、筆者がケルンショーで入手したアランのフレーム2本を日本に持ち帰り、 そのうちの1本を解体分析した内容を各部のカット写真と共に紹介しています。


「製品メモ」

こちらは自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回は、杉野鉄工所の試作ボトルゲージ、島野工業のストレートドロップアウトエンドとカンティレバーブレーキとウォーターシーフ、有明サドルの軽合金ベースの革サドル「ロードキングスーパーデラックス」等を取り上げています。


「COLLECTION VELOCIPEDIQUE」

このコーナーでは、自転車に関する雑貨類を紹介しています。今回は、だるま自転車をあしらった電気スタンドや純銀製キーホルダー、自転車に乗ったレースマン人形6体セット、自転車が描かれたエルメスのスカーフ等を紹介しています。


「西高東低」

ここでは冬に日本が寒くなることと天候が悪くなること、そして表日本と裏日本の気候の違いについて綴っています。


「VÉLO SPOT」

このコーナーは今井彬彦編集長が当時の自転車界についての様々な話題を取り上げるコーナーです。今回は「ツーリングと紀行文」と題して、当時サイクリングの走り方が本格的といわれるツーリングから日常性の濃いものに変わってきた。そのためツーリングの紀行文が少なくなってきている。読者は自分も行って見ようかと思わせるような一種のガイドの傾向が強いものか、走った人の日常性を離れた経験が伝わってくるようなルポルタージュではないかとして、投稿を呼び掛けています。


「LETTER TO EDITOR」

このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便りを紹介しています。今回は、最近の紙面の傾向について意見が寄せられています。

またこのページでは、ひかりのくに社発行で今井彬彦氏著の「サイクリング」を紹介しています。


「メンテナンスとは」

この記事では、メンテナンスの連載を読んだ読者から寄せられた質問に答える形で手入れや分解掃除の重要な意味について解説しています。


1975年1月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル工業「ダイヤモンドシリーズ」でした。


コメント

このブログの人気の投稿

ニューサイクリング 1989年1月号(No.294)

ニューサイクリング 1985年3月号(No.247)

週末の予定