ニューサイクリング 1975年12月号(No.133)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1975年12月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1975年12月号は、通巻133号です。
この号のグラビアは「秩父の峠路」「30km ROAD TIME TRIAL」「ワラビ峠」です。
通巻133号の目次をページ順に追うと、
特集●車種体系を考える
16 自転車の車種に関することを考えて見る
17 車種体系の行方
20 アンケート調査 サイクリスト側から見た車種体系
25 どの車種にも入らない車種
29 ロードレーサーで峠越えの経験から
34 レース 75年世界選手権取材記
44 連載 雑学のたのしみ
62 連載 NOUVELLES DE PARIS
68 連載 路傍の文化財
70 ツーリング 「麻積」
76 ツーリング 十和田・八甲田と弘西林道
82 BIKECENTENNIAL
84 製品メモ
86 NEWS・INFORMATION
87 VÉLO SPOT
88 LETTER TO EDITOR
90 75年総目次
94 編集後記
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「自転車の車種に関することを考えて見る」
この記事は「特別企画●車種体系を考える」と銘うった12月号の特集のひとつです。特集の最初は今井編集長によって、今回の特集を企画した意図と、日本での車種の考え方とその功罪について述べています。
「車種体系の行方」
この記事は「特別企画●車種体系を考える」と銘うった12月号の特集のひとつです。ここでは編集部の今井千束氏が、車種に対する考え方、車種検討の議論における混乱や不明確な点、車種を分ける基準と時代と共に変化する車種体系について筆者なりの意見を述べています。
「アンケート調査 サイクリスト側から見た車種体系」
この記事は「特別企画●車種体系を考える」と銘うった12月号の特集のひとつです。ここでは編集部が行った読者に対するアンケートの設問と、選択式設問の回答結果を紹介しています。そしてそれぞれの設問を設定した意図と結果に対する考察、記述式設問の読者からの回答の一部も掲載しています。
「どの車種にも入らない車種」
この記事は「特別企画●車種体系を考える」と銘うった12月号の特集のひとつです。ここではホイール関係を分類要素と見た車種分類における筆者の考えを綴っています。その考えはリムとタイヤのサイズやそれぞれに求められる強度、そしてホイールに組んだ時の全体の重量や強度のバランスといった視点から車種の分類法やその是非について述べています。
「ロードレーサーでの峠越えの経験から
この記事は「特別企画●車種体系を考える」と銘うった12月号の特集のひとつです。ここでは、旅行用車を塗り替えに出していたためにロードレーサーで峠越えのサイクリングをすることとなった筆者。そのことをきっかけに、当時ロードレーサーでのサイクリングが主流を占めるまでになった筆者が、旅行車の新しい概念を提起しています。
「本物のレースをついに見た・・・1975年度世界選手権取材の旅 その2」
この記事は今井千束氏による世界戦取材レポートです。今回は食の話題からで、ムール貝の食べ方におけるリエージュ風とイタリア風の対決のこと。レース関連ではロードコースの下見をしたことやアマとプロのコース差についてと、女子個人ルート競技の模様を伝えています。その他に機材に関するレポートにも多めに紙面を割いており、各国の軽量マシンとアッセンブルパーツのこと、ジモンディのビアンキについては写真もふんだんに使ってレポートしています。
「雑学のたのしみ4」
この記事は、アルプスの萩原慎一氏の執筆による「この頃考えていること」から「雑学のたのしみ」に表題を変えた連載です。今回も天気にまつわる話題として「雲」を取り上げ、絹雲とその一族、高積雲と高層雲、層積雲・層雲層・乱層雲、積雲と積乱雲について解説しています。
「NOUVELLES DE PARIS」
この文は「パリからの便り」と称した、加藤一氏執筆による連載です。今回は「随想XI CYCLING DE PARIS」と題して、当時のパリに関する話題を伝えています。その話題は、日本人が増えたこと、650Bタイヤ存在の理由、パリの洗濯のこと、マレー地区のこと、パリ郊外のことなどとなっています。
「路傍の文化財17」
この文は、筆者がサイクリングの際に見てきた路傍の文化財を紹介していく企画の連載です。1972年から1973年にかけて連載されていた企画記事の続編です。連載第17回は「一石橋迷い子のしるべ」と題して、NC誌92号で筆者が日本橋近くにあった高速道路の工事で行方不明と書いた「しるべ石」が再建されているとのことで、これを紹介しています。
「カメラ紀行 「麻積」」
ここでは、前年の11月に四十曲峠へ走りに出かけた時の様子を、撮影した写真を主体にして伝えています。
「ツーリングレポート 十和田、八甲田と弘西林道」
筆者は三戸駅前から出発して十和田湖を目指します。国道、県道と進んでから牧道へ入り見返峠を越え、牧場地帯を走り湿地帯を抜けて十和田湖に辿り着きます。そこからは奥入瀬を下り、谷地温泉に泊まりました。翌日は笠松峠を越えて酸ヶ湯温泉を過ぎ、その先にあるロープウェイに乗り、八甲田の景色を楽しみます。ロープウェイを降りたあとは、田代平湿原を訪れてから入内峠を越えて弘前へ出ます。ここの営林署で弘西林道が通行可能であることを確認してから西目屋村まで車を進め、旅館を探して泊まりました。翌日は念願の弘西林道を走ります。総延長60km程の林道では津軽峠、天狗峠、一ツ森峠と三つの峠を越え林道を出た後は大間越駅まで走り、愛車をばらして汽車に乗り込みました。
「米大陸横断独立二百年記念自転車旅行」
この記事は、「BIKECENTENNIAL」と称する、1976年の夏に米国の太平洋岸より大西洋に至る6800kmを世界中のサイクリストと共に走ろうというイベントを紹介しています。あわせてコースや費用の概要紹介と、参加者募集の告知も掲載しています。
「製品メモ」
こちらは自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回は、CLBの新型ブレーキブロックシュー等を取り上げています。
「ヨーロッパサイクリングツアー」
この記事では、ツーリングクラブオブジャパン主催の、AITラリー参加を目的としたツアーを告知しています。あわせて、第六回クラブラリーの実施報告も掲載されています。
「VÉLO SPOT」
このコーナーは今井彬彦編集長が当時の自転車界についての様々な話題を取り上げるコーナーです。今回は「シクロツーリズムの範囲」と題し、日本でのサイクルツーリングは「旅」という要点が多分に入っている。一方フランスなどでは、シクロツーリズムという標題の中にディアゴナールのような相当な距離を制限時間内に走るという催しも多く目につく。日本でもツーリングの中にのんびり旅をするという分野の外に、こういったものも考えられても良いのではないかといっています。
「LETTER TO EDITOR」
このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便りを紹介しています。今回は、「国産部品に思うこと」として、国産部品について満足が得られない点について書き送ってきています。
目次にはありませんが、89ページには「第3回30KMロードタイムトライアル結果報告」と題して、ベロ出版社主催で熊谷郊外のブリヂストンの試験走路において開催された大会の報告と完走者33名の記録を掲載しています。
「昭和50年総目次 Vol・13No.122~133」
このコーナーは、NC誌1975年1年間の掲載タイトルをジャンル別に分類し、一覧形式にまとめたものです。
1975年12月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル工業「ダイヤモンドシリーズ」でした。
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