ニューサイクリング 1976年2月号(No.135)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1976年2月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1976年2月号は、通巻135号です。

この号のカラー口絵は「年賀状コレクション'75」、グラビアは「筑波の裏尾根」「上州の峠にて」「安倍峠」です。

通巻135号の目次をページ順に追うと、

16 恒例 年賀状コレクション76

26 ミラノショーを見る

34 連載 パリからの便り

40 連載 路傍の文化財

42 ツーリング お山の上で

58 レース オ○で○○ボの記

64 レース イタリアの自転車競技

70 色彩生理と自転車の色

80 ツーリング 三国・木賊峠越え

86 エッセイ 作ろうアダルトの世界

88 エッセイ 秋のポタリング

92 製品MEMO

95 VELO SPOT

96 投書から・輪行車について

98 LETTER TO EDITOR

102 編集後記

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「御存知!恒例 年賀状コレクション'76」

この記事は毎年の恒例となっている特集で、読者やクラブ、ショップから届いた年賀状を紹介するコーナーです。この年は、編集部に届いた約300通の中からカラーの口絵で紹介した5枚の他、110枚の年賀状を誌面で紹介しています。そして、掲載できなかった分については年賀状を寄せられた方の氏名を都道府県別に紹介しています。


「第44回ミラノショーを見る」

この記事は、編集部によるミラノショーの現地取材記事です。ミラノショーはフランスと違い、ほとんどレーサー関係の展示だといいます。完成車では当時のイタリアの自転車が最高水準にあることが見て取れるとし、大手メーカーではビアンキとチネリを取り上げ、手作りメーカーではロッシンにひきつけられたといっています。部品については当時、軽量化を目指したものが目立っており、特にチタンを使用した様々な部品が展示されていたとレポートしています。この年のミラノショーは消極的な製品開発が多い中で異彩を放つ製品が日本メーカーから出ていた。それはシマノが展示していたトラックレーサーに使用されていたチェンを10mmピッチにした製品だったとも伝えています。


「NOUVELLES DE PARIS」

この文は「パリからの便り」と称した、加藤一氏執筆による連載です。今回は「随想XIII」と題して、パリの冬のこと、夜走るのが好きな筆者のランプにまつわる思い出、立教サイクル部員がたむろしていた時代に土屋を訪れてから自転車競技の世界へ入って行ったこと、そして自転車に対する大きな疑問について語っています。


「路傍の文化財19」

この文は、筆者がサイクリングの際に見てきた路傍の文化財を紹介していく企画記事の連載です。第19回は「地図の碑」と題して、伊能忠敬の人物とその測量の成果、あわせて出生地である九十九里町の記念碑、そして芝公園内にある記念碑を紹介しています。


「お山の頂上で」

この文は荒船山の頂上でポタリングしようと前年の3月下旬に行ったものの一面の雪で敗退。この年の11月下旬に再び荒船山に向かった時の様子を、途中撮影した写真も多く交えつつレポートしています。


「本物のレースをついに見た・・・1975年度世界選手権取材の旅 最終回」

この記事は今井千束氏による世界戦取材レポートです。今回は取材を終えてベルギーからフランスのパリに向かい、加藤一氏のアトリエを訪れたりしたパリ観光記を綴って取材レポートを終えています。


「イタリアの自転車競技 その語るべき種々」

この文は、当時スギノレーシングチームに所属していた長義和選手が、アマチュア自転車競技者として自己の競技力向上を図る目的で、半年ほどイタリアに滞在していた時の様子を伝えるレポートの連載です。今回は始めに、デローザでメカニックの仕事をしていた長澤氏から、滞在中の長選手の世話をしてもよいという杉野社長宛に届いた手紙によって、ミラノに向かったこと。そして、スプリントレースよりもロードレースが盛んなミラノを滞在の地に選んだ理由を述べています。その次に競技参加までの事務的な手続き、ライセンスの取得や現地クラブへの入会について説明。そして当時のイタリア自転車競技のライセンス区分について3つの大きな区分のうち、ディレッタンテ1を頂点とする純競技者コースと、エナ―ル・シクロツーリズモについて解説しています。


「色彩生理と自転車の色 その2」

ここでは学生である筆者がフレームオーダーの際に色の失敗を防ぐために、色彩生理学や色彩生理心理学の視点から科学的に整理分析しようという試みで書いています。今回は、最初に色彩の調和と各色彩の心理的効果について解説。次に自転車に関連して、部品による色の拘束と分散、自転車の色彩調和の留意点について述べています。最後に色見本の限界によっておこるオーダー時の色見本と出来上がりの色の違いについて。それに対する筆者のカラーオーダーの方法を紹介しています。


「若者と一緒のツーリング 三国・木賊峠越え」

この文は学校のクラブの顧問を務める筆者による、生徒と共に都内を出発して秩父から三国峠、木賊峠を越えて甲府駅まで走ったキャンプツーリングのレポートです。


「作ろうアダルトの世界」

この文は1975年7月号のグラビア「もう一つの道楽」で「ボランティア」と紹介された筆者が、その反論としてサイクリングやサイクルスポーツに対する思いを綴っています。


「秋のポタリング」

この文はある秋の土曜の午後、都会のオアシスともいえる場所へボタンリグに出かけた時のことを綴るポエム調エッセイです。


「製品MEMO」

こちらは自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回は、丸石自転車の電動変速メカニズム、軽合金製のヘッドナット、ハンガーワンロックリング、レンチのセット等を取り上げています。


「VÉLO SPOT」

このコーナーは今井彬彦編集長が当時の自転車界についての様々な話題を取り上げるコーナーです。今回は「車種議論について」と題し、この頃盛んになっていた車種の問題を取り上げて、自分が考えていることが人と違うからといって批判するのは行き過ぎではないか。お互いに認め合うことが大事ではないかといっています。


「輪行車について」

ここでは1月号の輪行車に関する文章に対して読者から寄せられたいくつかの投書の中から一つを紹介。あわせて、編集部からのコメントも掲載されています。


「LETTER TO EDITOR」

このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便りを紹介しています。今回は、チェンプロテクターは何のためについているのかという高校生からの質問、顔振峠への裏道情報、バイクセンティアルに関する変更情報が寄せられています。


1976年2月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル工業「ユーラシア」でした。

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