ニューサイクリング 1977年11月号(No.156)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1977年11月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1977年11月号は、通巻156号です。

通巻156号の目次をページ順に追うと、

14 ●メーカーを囲む スポーツ車部品議論を振りかえって● 国産部品の現実と将来への希望

26 '77世界選手権特報 ベネズエラ・サンクリストバルに日の丸が揺れた

36 オーダックス(サイクリストの重要な催し)

40 連載 私のフランス遊記

40 年老いたフロントバッグの独り言

46 英米のサイクリスト組織

56 紀行 オホーツク

78 製品メモ

86 スポーツ車による速度への挑戦

96 信濃の谷から秩父の谷へ

112 連載 堀田君の旅から旅(上信国境)

115 甲斐の山奥で その(2)

118 清水越奮戦記

126 LETTER TO EDITOR

132 REAR LAMP

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「国産部品の現実と将来への希望」

この記事は、部品メーカーの人と業界関係者の人を招いて、いろいろ部品について話そうという企画で7回の連載を行ってきた「メーカーを囲む スポーツ車部品論」のまとめとして行われた座談会の記録です。座談会は司会が今井彬彦編集長、そしてセオサイクルの瀬尾正忠氏、いちかわサイクルの市川博保氏、東叡社の星野次郎氏、アルプスの萩原浩氏、自振協技術研究所の井上重則氏の出席によって行われています。今回は「部品論議をかえりみて(後編)」と題し、販売店とユーザーとのコミュニケーション、ハンドル・ステムとペダルの問題点等を議論。他にも輸入品、特にカンパのことやヨーロッパのパーツづくりの姿勢についても話題に上がっています。


「1977年世界選手権 ベネズエラ・サンクリストバルに日の丸が揺れた」

この記事は、この年の世界選手権の取材レポートです。レポートではプロロードレース、ピスト競技における東ドイツチームの大活躍、そしてプロビテスで日本初の世界制覇を成し遂げたことを写真を多く掲載しながらレースの模様を伝えています。


「オーダクスシクロツーリストの重要な催し」

この記事は、当時数少ない自転車・サイクリングのジャーナリストと呼ばれていたミシェル・ドロール氏によるレポートです。今回は、19世紀の終わりごろに新しい自転車旅行として生まれたオダックスについて書いています。最初にオダックスの誕生とその歴史に触れた後、オダックスの考え方や規定を紹介しています。そして、当時の各国のオダックスの状況やオダックスの長所について述べています。


「私のフランス遊記」

この記事は今井彬彦編集長が1か月程フランスに滞在した時のことを色々と綴ったエッセイです。今回は「パリで逢った人達・その2」と題して、トロン・エ・ベルデの社長のことやそのエピソードについて綴っています。


「DU SOLEIL DANS ME RAYONS から 年老いたフロント・バッグの独り言」

この文は、当時のフランスFFCT副会長であるピエール・ロック氏による著書「Du Soleil  dans Mes Rayons」からの一節を紹介したものです。今回はフロントバッグを擬人化して、これまでのサイクリングの事を語らせています。

※目次では掲載ページが40ページとなっていますが、本文は45ページに掲載されています。


「英米のサイクリスト組織(3) 日本は何を学ぶべきか?」

この記事は欧米のサイクリスト組織の内容を紹介して日本における組織のあり方を考える糸口として役に立つようにと企画されたものです。今回は米国、英国、そして日本のサイクリング組織の対比と、今後日本のサイクリストやサイクリング組織が学んでいくべき点についてまとめています。


「清澄な月が登り背の高い針葉樹の影を道の行手に刻み出す オホーツク」

この文は、綿貫益弘氏によるツーリング紀行です。今回は連絡船で辿り着いた函館から特急に乗り継ぎ、網走で降りてからスタートしてオホーツク海沿いを宗谷岬、そして稚内まで走ったさまを綴っています。


「製品MEMO」

このコーナーでは、自転車部品や用品などを紹介しています。今回は、VIVAのマファック・クリテリウムのプレーキブロックを固定するダルマネジ、アリアケの「ジャガーII」、ハリマヤのレーサーシューズ等を取り上げています。


目次にはありませんが、80ページからは「チューブラータイヤの扱い(1)」と題した記事が掲載されています。今回はチューブラータイヤの取付について、取付時の注意点の説明、そしてタイヤの取り付けに必要な用具および取付方法を写真を用いながら説明しています。


目次にはありませんが、82ページからは「HMNグランプリロードレース」と題した、光・宮田・ナショナルの3メーカーが主催し鈴鹿サーキットで行われたアマ車連未登録者を対象にしたロードレースの大会レポートを掲載しています。レポートでは大会の模様を写真で伝えるとともに、各クラスの優勝者を紹介しています。


「スポーツ車による速度への挑戦」

この記事では、今野仁氏がこの年の4月にアメリカのオンタリオモータースピードウェイで開催された、国際人力速度選手権に出場したマシーンなどを見ながら自転車の速度について考察を行っています。その内容は、まず人間の出馬力、走行抵抗、速度の関連を数式で示したうえで、走行抵抗の削減に焦点を当てています。走行抵抗として軸受摩擦抵抗、路面(ころがり)抵抗、空気抵抗、登坂抵抗、加速抵抗の5つを挙げて、それぞれの抵抗低減策を考察しています。加えて、過去に考案されたり製作されてきたスピードマシンをイラストや写真で紹介してます。


「信濃の谷から秩父の谷へ」

この文は、筆者が友人と共に二人で信濃川上から中双理へと走った時、三国峠を越えて下った中津川林道の感動的な景色を綴ったサイクリングエッセイです。


「堀田君のガイド風紀行 旅から旅 ●上信国境 山巓に風吹き渡る」

この文は、南軽井沢から八風山を通って初谷鉱泉に泊まり、翌日の星尾峠を越えるまでの様子を綴っています。


「甲斐の山奥で(2)」

この文は、ある年の春過ぎに笹子駅から笹子峠、日川林道、大菩薩峠へと上るまでの道程と、途中で泊まった宿での出来事を綴ったツーリング紀行です。


「清水越奮闘記」

この文は、かつて越後と上州を結ぶ要路であったが、トンネルができ三国街道が国道になってからは人々に忘れられてしまった清水越。その街道を行って清水峠を越えようと、六日町駅から土合駅まで走ったツーリング紀行です。


目次にはありませんが、124ページからは「チューブラータイヤ入門 その1」と題した記事が掲載されています。今回はチューブラータイヤの特徴、WOタイヤとの違いや構造、乗り心地などのタイヤ特性について解説しています。


「お便りから LETTER TO EDITOR」

このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便り等を紹介しています。今回は、輪行時に持参する本のこと、クラブに新加入した女性のこと、ゲータレードとレスキューシートの新製品使用記が寄せられています。


1977年11月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「ユーラシア ロード」でした。

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