ニューサイクリング 1977年4月号(No.149)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1977年4月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1977年4月号は、通巻149号です。

通巻149号の目次をページ順に追うと、

14 メーカーを囲む(4)スポーツ車部品論議 石渡製作所 フレームチューブのこと

28 スイス・8つの峠を越えて

36 軽量車試作'77

44 シリーズ 新連載 Le Peloton de Cyclisme (1)コッピからメルクスへ

50 シリーズ 新欧州車界探訪

54 V・C・H・Kのタイムトライアル(2)

62 グラビア サイクリングと写真

64 グラビア 十国峠旧道 落葉深く人影なし

68 〈速報〉第18回ニューヨーク国際サイクルショー

72 プロムナードの試作No.2

78 CYCLE RACING'77

84 これくたーというものは

88 キ印日記

90 堀田君の旅から旅(奥武蔵)

114 越えられなかった峠

116 製品メモ

117 写真集団から

118 会報すくらっぷ

119 あどりぶえっせい

120 LETTER TO EDITOR

124 REAR LAMP

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「メーカーを囲む(4)スポーツ車部品論 石渡製作所 流行のホークブレイズ」

この記事は、部品メーカーの人と業界関係者の人を招いて、いろいろ部品について話そうという企画です。今回は石渡製作所を取り上げ、今井編集長司会のもと、石渡製作所から五十嵐貴志氏と千葉洋三氏、そしてセオサイクルの瀬尾氏と今野製作所の今野氏を招いて座談会が開かれています。冒頭では千葉氏によって、当時の流行としてフォークが23ミリから24ミリになってきたことと、レイノルズの功績について語られています。話し合われた話題は、石渡の技術および顧客の好みと技術感の差について。他には新しい素材を含めた将来のフレームチューブについてやバデットのメリットとデメリット、ラグレスの限界、ユーザー側の要求の問題についても話題にあがっています。


「アルプス峠案内記 スイス・8つの峠を越えて」

この文は約2週間にわたりスイス国内を訪れ、観光とともに8つの峠を自転車で越えた海外ツーリング紀行の連載です。今回はプロローグとして、スイスを旅することとしたいきさつを語っています。旅紀行では、チューリッヒからリンタルまで輪行してからクラウゼン峠とスーステン峠を越えたところまでを綴っています。


「軽量車試作'77 ロードレーサーの必然的重量」

この記事は今野義氏による、シクロウネの軽量試作車製作記です。筆者は最初に、筆者が軽量車に挑む意図を自転車競技に必要な要素に関するエピソードとともに語っています。試作車の製作については、フレーム、ホイール、ギヤクランク、サドルとピラー、変速機、ブレーキ、ハンドルポストの軽量化加工の説明をしています。その結果として、加工前の重量7.243kgから6.64kgになったことを各部の加工前後の重量一覧表とともに示しています。


「Le Peloton de CYCLISME コッピからメルクスへ トゥルキーノの歩みの遅い行列」

この記事はピエール・シャニー氏による、ヨーロッパのレース界情報を届ける新連載です。今回は初めに、加藤一氏によるピエール・シャニー氏の紹介文と、シャニー氏の著書6冊が掲載されています。シャニー氏による記事は、ミラノ―サン・レモのレースのこととなっています。レースは聖ヨセフの日に行われ、トゥルキーノ峠では観戦に訪れた徒歩や自転車の人々がゆっくりとした行列になり、席取りが夜明けから昼過ぎまで続くといっています。他にもこのレースはイタリアで最も人気のあるレースであること。また、クラシックレースの大きな大会のシーズン開幕を飾るものであること、そしてクラシックレースのヨーロッパでの位置付けを説明しています。


「新欧州車界探訪 連載(3)デンマーク」

この文は、1973年に杉野安氏執筆によって連載されていた「車界探訪」の続編といえる、杉野氏によるヨーロッパ自転車界見聞録の連載です。今回は前回に続きコペンハーゲンを訪れた際の話で、オードロブ競技場や手作りメーカーを見学に訪れたこと、訪れたいと思っていた博物館が代替わりで閉鎖されてしまったことなどを綴っています。


「V・C・H KODAIRAのタイムトライアル」

この記事はロードレース用車とツーリング用車によるタイムトライアルをそれぞれ4回、年間計8回行っているクラブの活動報告です。今回は筆者およびクラブメンバーでこのタイムトライアルに参加している人達の自転車の各部やフレーム、そして乗車姿勢の変化について解説しています。


「体験的アドバイス(6) サイクリングと写真」

この記事はサイクリング写真集団の原明吉氏が、自転車の写真を撮ることについて実践的なアドバイスを綴ったものです。今回は前回に引き続き「道」と題し、道の写真を撮る際の具体的な狙いのポイントを紹介するとともに、作例として4枚の写真を紹介しています。


「十石峠旧道 落葉深く人影なし」

ここでは十石街道の上州側の集落から峠へ向かう道すがらの風景を筆者が文章で伝えるとともに、筆者の撮った写真でも紹介しています。


「速報 第18回ニューヨーク国際サイクルショー」

この記事は、2月にニューヨークのマンハッタン島中央部の会場で開催された展示会の編集部による取材レポートです。レポートではショーにはアメリカを中心にヨーロッパや日本、台湾などからの出展が約200社あったことや、ヨーロッパのショーとの展示や商談形態の違いなどを伝えています。自転車の製作に関しては、フレームチューブやラグ、ロー棒などがセットになったフレーム製作キットが販売されていること。また、当時のアメリカには100人ほどのハンドメイドフレームビルダーがいること、写真ではアメリカの手作りカスタムフレームとして、BURUCE GORDONやRICHARD SACHS等を紹介しています。


「プロムナードの試作No.2」

この記事は「今井氏のプロムナードへの一解答」と副題をつけた、ニューサイ誌上で紹介された今井編集長のプロムナードに刺激を受けて製作した筆者のプロムナードの製作記です。ここではこの車の発想に設定した三つの条件と、組み上げた自転車の詳細について各部位ごとの解説を使用一覧表も掲載して行っています。


「CYCLE RACING'77」

ここでは「新旧交代の年を迎えて」と副題を付けた筆者が、1977年の日本のレース界は新旧交代の年になるだろうという予測をし、そう考える根拠を述べています。


「これくたーというものは!」

この文は今井編集長執筆による、自身の二十数年にもなるという自転車コレクションについて綴っています。今回は筆者のコレクションの実物を紹介するということで室内アクセサリー、自転車をかたどった置物を17点披露しています。


「キ印日記」

この文は「サイクリスト」を「キ印」と呼ぶ筆者が、どのように自転車を見、またどのように他のサイクリストを見ているかを気ままに記したエッセイです。今回は「自転車をやめる事について」と題し、筆者はある日突然自転車をやめると決めて次の日に家から自転車のにおいを消し去ることができた。しかし、その翌日から禁断症状らしきものが出てきたこととその後の顛末を綴っています。


「堀田君のガイド風紀行 旅から旅 ●奥武蔵 秩父の盟主と七湯」

この文は、八高線の小川町駅から定峰峠、そして奥武蔵グリーンラインを走るサイクリングコースと、秩父の七湯を紹介しています。


「サイクリングうら話 越えられなかった峠」

この文は、筆者が過去に出かけたものの越えられなかった峠の思い出を二つ綴っているサイクリングエッセイです。


「製品MEMO」

このコーナーでは、自転車部品や用品などを紹介しています。今回は、東京サイクリングセンターが限定生産したルネルスタイプステム等を取り上げています。


「サイクリング写真集団近況 冬の木曽路を撮る」

ここではサイクリング写真集団の活動報告として、第5回サイクリング写真集団撮影会を17名の参加者を得て行ったことと、メンバーが撮影した写真の一部を紹介しています。


「会報すくらっぷ」

このコーナーでは、各地のサイクリングクラブの情報を紹介しています。今回は港サイクリングクラブ、宮城野サイクリングクラブ、両国サイクリングクラブ、日本サイクリング協会、サイクリングクラブペケとポチの各クラブから会報情報が寄せられています。


「あどりぶえっせい」

このコーナーは今井編集長の執筆によって、様々な話題を提供しています。今回は「コーヒーに淫する」と題して、筆者はコーヒーは好きだが味にうるさい方ではないこと、ツーリングに出た際は必ずコーヒー店を探すことなどを綴っています。


「LETTER TO EDITOR」

このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便り等を紹介しています。今回は、「奥能登ダブルセンチュリーラン」を1977年9月に開催するとの告知が届いています。


1977年4月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「ユーラシア」でした。

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