ニューサイクリング 1977年5月号(No.150)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1977年5月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1977年5月号は、通巻150号です。
この号の巻頭グラビアは「栂池から嶺方峠」「」です。
通巻150号の目次をページ順に追うと、
本誌創刊150号記念特集 峠
17 えっせい特集 峠・あれこれ
28 紀行文集 私の峠路
38 私が勧める各地の峠 とうげ・峠・とうげ
56 スイス・8つの峠を越えて
64 ニューヨークサイクルショーで見た MADE IN USA
80 グラビア ワラビ峠
82 グラビア 南牧川から神流川へ
84 製品メモ
87 V・C・H・Kのタイムトライアル(3)
92 シリーズ 新欧州車界探訪
104 乗車姿勢に関する意見調査報告 三点調整法の現実とその周辺
114 シリーズ キ印日記
116 早春のイル・ド・フランス
118 シリーズ 堀田君の旅から旅(小谷)
120 シリーズ これくたーというものは
145 あどりぶえっせい
150 REAR LAMP
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「本誌創刊150号記念特集 峠」
この文は、ニューサイクリング創刊150号を記念して「峠」をテーマにした特集を掲載するにあたり、今井彬彦編集長が峠越えサイクリングの魅力と、特集内容の概要を紹介しています。
「えっせい・峠・あれこれ」
このコーナーでは、ニューサイクリング創刊150号を記念して「峠」をテーマにしたエッセイを8編掲載しています。各エッセイの題名は「峠を描く画家」「峠の定宿」「善知鳥峠」「スイスの峠であったドイツ人のカップル」「安房峠・たすけてくれ」「近畿の地形と峠」「徳本の花」「西上州の峠と私」となっています。
「紀行文集 私の峠路」
このコーナーでは、ニューサイクリング創刊150号を記念して「峠」をテーマにした紀行文を5編掲載しています。各紀行文の題名は「和美峠を下って妙義山へ」「四国・四ッ足堂峠で」「仏の里国東の峠」「庄司峠」「保福寺峠から鬼無里へ」となっています。
「私がすすめる峠390選」 とうげ・峠・とうげ
このコーナーでは、ニューサイクリング創刊150号を記念して各地の峠を390か所紹介しています。各地の大分類と峠の数は「九州地方の峠」11か所、「四国地方の峠」23か所、「広島県の峠」18か所、「近畿地方の峠」23か所、「京都"北山の峠"」23か所、「東海・中部の峠」14か所、「関東地方の峠」272か所、「越中の峠」6か所、となっています。
「アルプス峠案内記 スイス・8つの峠を越えて」
この文は約2週間にわたりスイス国内を訪れ、観光とともに8つの峠を自転車で越えた海外ツーリング紀行の連載です。今回はグリムゼル峠、フルカ峠を越え、この後は輪行でベリンツオーナまで移動してからサン・ベルナーディノ峠を越えるところまでを綴っています。
「ニューヨークサイクルショーで見た MADE IN U・S・A」
この記事は、編集部員による取材レポートです。今回は前月号で速報を伝えた中から、取材者が興味をひかれた展示物について少し詳細に伝えています。ここで詳報しているのは、IPDの新機構のドライブシステムを持つ「アルファ」、プロテウスデザインのフレームビルディングキット、バイシクル・リサーチ・プロダクツの自転車用工具、ハンドメイド車としてはブルースゴードンのトラックレーサーやタンデム等を写真入りで紹介しています。
目次にはありませんが、79ページには「第1回全国自転車道路競走普及大会開催さる」と題する記事が掲載されています。この記事は、伊豆CSC5kmサーキットで行われたロードレースのレース展開と、上位10名のリザルトを掲載しています。
「ワラビ峠」
この文は、山形県と新潟県の境にかかる蕨峠にまつわる思い出を二つ綴ったショートエッセイです。
「フォト・レポート 南牧川から神流川へ (4)杖植峠」
この記事は、12月の西上州を走ったフォトレポートです。今回は、持倉から杖植峠を越えて平原へ抜けるルートをレポートと写真とで伝えています。
「製品MEMO」
このコーナーでは、自転車部品や用品などを紹介しています。今回は、ウォルバーの「W20」、スギノのマイティシートビラー、グランコンペの新型ブレーキ、カンパニョロのマイナーチェンジされた直付けチェンジレバー、ブリヂストンのアルミボトル・ケージとベル、スポーツ用ソフトドリンク「ゲータレード」等を取り上げています。
「V・C・H KODAIRAのタイムトライアル」
この記事はロードレース用車とツーリング用車によるタイムトライアルをそれぞれ4回、年間計8回行っているクラブの活動報告です。今回は体と乗車姿勢の関係性と、トレーニングのこと特に錐体外経路運動能力の訓練である活元運動について解説しています。
「新欧州車界探訪 連載(4)フランス」
この文は、1973年に杉野安氏執筆によって連載されていた「車界探訪」の続編といえる、杉野氏によるヨーロッパ自転車界見聞録の連載です。今回はフランス、はじめはパリに到着した夜に食事をしながら聞いたフランスの自転車事情、当時はプジョーとルノーが自転車界を二分していたことを綴っています。翌日はマシュクールにある、ジタンのブランド名で知られるミクモ社を訪問、資本が変ったことで同社はアメリカ風に変貌したと感想を言っています。パリに戻ってからはグランメールの自転車小売店通りにあるオスカーエッグ、ボアシス、モトベカンを訪れたことを綴っています。
「パリ―ルーベイ 地獄の道を走る野牛の群れ」
この記事はレキップ紙の専属記者ピエール・シャニー氏による、ヨーロッパのレース界情報を届ける連載です。今回は「北の地獄」と呼ばれるパリ・ルーベについて、最初にレースの特殊性と歴史について触れています。次にファウスト・コッピとリック・ファン・ステーンベルゲンとの闘いについてやコッピとルイゾン・ボベとの確執のことを綴っています。最後は当時の大会組織の戦い、「地獄」の道を全部アスファルトに塗り替えようとしている土木局と決闘を余儀なくされていることを伝えています。
「乗車姿勢に関する意見調査報告」
この記事は神奈川大学工学部工業経営学科人間工学研究室昭和51年度卒業研究生及び同研究所助教授による調査報告です。この報告は、自転車の乗車姿勢を決める三点調整法に対する疑問から、趣味的サイクリストに「乗車姿勢」を中心としたサイクリングに関する意見調査を行った結果をまとめています。今回の報告では最初に、配付した調査票約600件について「標本の特性及び回答状況」で約440件の回答があった事を述べています。次に調査内容に関し、「乗車姿勢への関心度」「調整実施の有無」「調整の箇所」「調整の理由」「調整実施のアウトライン」「調整実施時の補助員について」「接地性について」「足が着く必要性」のアンケート結果とそれに対する考察を述べた後、「調整」に関する全般的なまとめを書いています。
「キ印日記」
この文は「サイクリスト」を「キ印」と呼ぶ筆者が、どのように自転車を見、またどのように他のサイクリストを見ているかを気ままに記したエッセイです。今回は「ミニ・サイクル二題」」と題し、筆者のミニサイクルにまつわる苦い思い出を二つ綴っています。
「早春のイル・ド・フランス」
この文は、加藤一氏によるサイクリングエッセイです。今回は、フランス車連のモンテイヨ氏が整備してくれたエルスのクールス・スペッシャルでパリ周辺へ走りに出かけた2月のある日のことを綴っています。
「堀田君のガイド風紀行 旅から旅 ●小谷(おたり)西日に沈んだ絶景」
この文は、白馬駅から小谷温泉までのコースを道中の風景や北アルプスの山々の名の由来等も織り交ぜながら案内しています。
「これくたーというものは!」
この文は今井編集長執筆による、自身の二十数年にもなるという自転車コレクションについて綴っています。今回は筆者のコレクションの実物を紹介するということで室内アクセサリー、前回とは違って自転車と人形を組み合わせた置物を10点と飾り皿3点を披露しています。
「あどりぶえっせい」
このコーナーは今井編集長の執筆によって、様々な話題を提供しています。今回は「再びコーヒーのこと」と題して、今回は過去のサイクリングの中で今でも時々思い出すというエピソードを三つ紹介しています。
「LETTER TO EDITOR」
このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便り等を紹介しています。今回は、147号に掲載された投稿に対する読者からの感想と意見、本当のサイクリングとは何かについて考えた読者からの意見の二つが寄せられています。
1977年5月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「ユーラシアロード」でした。
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