ニューサイクリング 1977年9月号(No.154)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1977年9月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1977年9月号は、通巻154号です。

この号の巻頭グラビアは「52年度全国高校自転車競技選手権大会 速報」です。

通巻154号の目次をページ順に追うと、

18 夏に酷使した自転車をよみがえらす 自転車のメインテナンスとオーバーホール (付録■パンク修理とチェン切り)

38 シリーズ Le Peloton de CYCLISME (6)ツール・ド・フランス

46 '77ツール・ド・フランス速報

52 私のフランス遊記

60 CTCの略史

82 グラビア 嶺岡林道

84 グラビア 旅の宿

86 カメラ紀行 西上州にて

92 新オーダーメイド狂読本 ●ルネ・エルスの車種に合わせた自転車作り(3)

100 DU SOLEIL DANS MES RAYONS より 何故ペダルを踏むか

102 自転車の起源について

108 シリーズ 堀田君の旅から旅(秋田・阿仁)

110 シリーズ これくたーというものは

124 鎌倉の雨

126 えっせい

130 LETTER TO EDITOR

136 REAR LAMP

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「夏に酷使した自転車をよみがえらす 自転車のメインテナンスとオーバーホール」

この記事は、自転車の回転部分を中心としたオーバーホール実践記です。ここではNC誌の「ヒ嬢」が、彼女自身の手で自身の自転車をオーバーホールしています。はじめは自転車のメンテナンスをすることの意義、各部の分解の要領と工具のことに少し触れています。そして、実際に分解整備しているハブ、ハンガー部、ペダル、ヘッド部のオーバーホール過程を写真とともに説明しています。それと記事の最後には付録として、パンク修理とチェンを切る要領の説明を掲載しています。


「LE PELOTON DE CYCLISME (5)ツール・ド・フランス 2」

この記事はレキップ紙の専属記者ピエール・シャニー氏による、ヨーロッパのレース界情報を届ける連載です。今回は前回に続いて、ツール・ド・フランスを取り上げています。筆者は「ツール・ド・フランスの生まれた日」と題して、当時のロト誌の社長アンリ・デグランジュによってツール・ド・フランスが生み出されるまでの経緯と、初期のレース内容について詳しく述べています。さらに1930年頃を境としたレース形態の変化、当時(1970年代)における組織づくりの業績についても触れています。

※本文タイトルでは連載回数が「5」となっていますが、正しくは目次にもある通り「6」となります。


「速報 第64回ツール・テブネ2度目の優勝」

この記事は、1977年のツール・ド・フランスの結果速報です。記事ではコース図とコース概略の紹介、そして各チームおよび選手と区間別成績表を掲載しています。あわせて実際にツール観戦した日直商会の日向八郎専務のツール観戦記「私が感じたツール」も掲載されています。


「私のフランス遊記」

この記事は今井彬彦編集長が1か月程フランスに滞在した時のことを色々と綴ったエッセイです。今回は「アレックス・サンジェルとジョウ・ルウトン」と題して、アレックス・サンジェとジョー・ルートンを訪れてインタビューした内容を伝えています。


「英米のサイクリスト組織(2) 世界で最も歴史のあるサイクリスト組織 CTCの略史」

この記事は欧米のサイクリスト組織の内容を紹介して日本における組織のあり方を考える糸口として役に立つようにと企画されたものです。今回は英国の組織としてCyclist's Touring club(C.T.C)を取り上げて、クラブの歴史、目的と内容、組織と会員、財政について紹介しています。


目次にはありませんが、81ページからは「製品MEMO」が掲載されています。このコーナーでは、自転車部品や用品などを紹介しています。今回は、シマノのUGフリーホイール、WD-40等を取り上げています。


「房総の林道Part III 嶺岡林道」

この記事は、筆者の地元となる嶺岡の林道を写真とともに紹介するフォトサイクリングレポートです。


「旅の宿 三斗小屋温泉」

この記事は、栃木県の那須にある温泉宿を訪れた時のことを写真とともに綴ったフォトエッセイです。


「西上州にて」

この記事は、十石街道から八倉峠を越えて走った時の様子を文章とともに写真をふんだんに使って綴るフォトツーリング紀行です。


「新・オーダーメイド狂読本 ルネ・エルスの車種を揃えてみる(3)」

この記事は新田眞志氏の執筆による、これまで6台の自転車を製作してきた過程を通じて得られた自転車観を綴った連載です。冒頭では、筆者はルネ・エルスに憧れ、そのカタログに見られる車種を自分で作ってみることにより、ルネ・エルスを超越しようと試みたこと。そして、この文は車種に対して云々するものではなく、あくまで趣味として遊びとしての自転車作りを目指す筆者なりの車種の受け取り方として理解してほしいといっています。今回は、プロムナードとミニベロの製作経緯と仕様などを紹介しています。


「DU SOLEIL DANS ME RAYONS から 何故ペダルをふむか」

この文は、当時のフランスFFCT副会長であるピエール・ロック氏による著書「Du Soleil  dans Mes Rayons」からの一節を紹介したものです。今回は哲学者アランの幸福論からの一節を引用し、自転車に乗ることについて哲学的考察を述べています。


「自転車の起源について」

この記事は、当時数少ない自転車・サイクリングのジャーナリストと呼ばれていたミシェル・ドロール氏が自転車の歴史的な誤謬について綴ったものです。記事では「フォン・ドライスこそ自転車の本当の発明者・・・"セレリフェール"はニセ者だ!」と副題をつけ、誤謬の内容とその発生経緯について史実を交えながら考察を述べています。また、ここには囲み記事として、ミシェル・ドロール氏のプロフィール紹介と著書5冊の紹介が掲載されています。


「堀田君のガイド風紀行 旅から旅 ●阿仁(秋田) 米所は美人の産地

この文は、奥羽線の和田から走り出し河北林道を走って比立内に出て阿仁町の宿まで走ったときの様子を綴っています。


「これくたーというものは!」

この文は今井編集長執筆による、自身の二十数年にもなるという自転車コレクションについて綴っています。今回は「これくしょんVI 男性女性アクセサリー」と題して、筆者のコレクションから男性用アクセサリーとしてベルトのバックル、タイタック、タイピン、カフスボタンを、女性用アクセサリーとしてペンダント類やブローチ・イヤリングを紹介しています。


「鎌倉の雨」

この文は、かつて極楽寺や明月院、そして鶴岡八幡宮辺りを巡って走った雨の日の思い出を綴ったサイクリングエッセイです。


「えっせい」

ここでは、読者から募集したエッセイを紹介しています。今回は、「夏の思い出」と題して、大学最後の夏休みに友人の滞在している長野県を訪れた五日間のサイクリング体験と、今までのサイクリングの思い出を綴っています。


「LETTER TO EDITOR」

このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便り等を紹介しています。今回は、自転車で走り続けることの意味を今一度考えようという投げかけ、アルビーの調整・整備方法についての提案、大手メーカーが低年齢用スポーツ車の販売とあわせて少年達へ安全啓発などを行っているかという疑問提起が寄せられています。


1977年9月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「ロードマン」でした。

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