ニューサイクリング 1978年12月号(No.169)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1978年12月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1978年12月号は、通巻169号です。
通巻169号の目次をページ順に追うと、
10 特集 年末・年始の恒例行事
28 かくて再びチャンピオンに
34 好評連載中! 私の自転車
38 好評連載中! 世界選手権への長い道(8.)
44 好評連載中! ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信 ケルンショー
50 GRAND PRIX DES NATIONS '78
68 【グラビア】第1回スーパーサイクルスピード大会
70 【グラビア】第1回高校選抜自転車競技大会
84 用語あれこれ
91 新版自転車用語集(アクセサリー)
93 段戸高原と三州街道
96 牛廻越・八斗蒔
102 ザックの使用の問題と活用
108 好評連載中! 堀田君の旅から旅(霧積)
114 有間谷で山女魚とおしゃべり
125 New Cycling SALON 〈ツーリングレポート〉峠での語らい
128 New Cycling SALON 〈LETTER TO EDITOR〉
129 New Cycling SALON 〈VELO CLINIC〉
130 New Cycling SALON 〈製品MEMO〉
133 New Cycling SALON 〈BOOK〉
135 New Cycling SALON 〈会報すくらっぷ〉
136 New Cycling SALON 〈'78年総目次〉
140 New Cycling SALON 〈REAR LAMP〉
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「特集 年末・年始 わがクラブの恒例行事」
この記事は12月号の特集で、編集部が全国のクラブに依頼して、恒例ともいえる年末・年始の行事を紹介してもらっています。恒例行事を紹介してくれているクラブは、掲載順に「港サイクリングクラブ」「仙台サイクリスツツーリングクラブ」「日大生産工学部サイクリング部」「浦和サイクリングクラブ」「東洋大学白山サイクリング愛好会」「宮城野サイクリングクラブ」「アルプス・サイクル・フレンズ」「夕凪サイクリングクラブ」「両国サイクリングクラブ」「ヨコハマサイクリングクラブ」「彦根サイクリングクラブ」「安濃津サイクリングクラブ」「湘南サイクリングクラブ」「名古屋サイクルフレンズ」「輪跡サイクリスツツーリングクラブ」「ペンギンサイクリングクラブ」「北大阪サイクリングクラブ」となっています。
「かくて再びチャンピオンに」
この記事は当時日本のプロナショナルチームアシスタントマネージャーを務めていた筆者による、「日本プロチームの戦い」と副題を付けた、世界選手権ピスト競技のレポートです。レポートは、中野が二連覇したスクラッチの予選から決勝までの各試合の様子をレース展開も交えて伝えています。
「第3回 私の自転車」
この記事は「乗る事と作る事を通して見た私的自転車論」と称した今野義氏による連載です。今回は筆者が考える優れた自転車の要素として挙げた5項目の4つ目「感覚的に受け入れられる事」と5つ目の「整備上難点が無い事」について解説しています。
「世界選手権への長い道 第八回」
この記事は、加藤一氏による随想の連載です。今回は最初に筆者が当時、シクロスポルティーフというジャンルに好奇心を持っているという話に始まり、日本人の行動やサイクリングの指導について意見を述べています。次に競技に関しては、戦後になって立教大学OBの林譲四郎氏を中心に学連の実質的な再建に取り掛かった話。それと、筆者が個人的な状況によってプロにならざるを得なくなったことに冷淡な扱いをしたジャーナリスト達に対して、立教大学OBの重政幸春氏が筆者を勇気づけ、行動を共にしてくれたことを語っています。
「ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信」
この記事は、当時数少ない自転車・サイクリングのジャーナリストと呼ばれていたミシェル・ドロール氏による連載です。今回は「明日の自転車を占う'78IFMA」と題してケルン・ショーのことを伝えています。今回の特筆事項としては日本、フランス、イタリア、イギリス、インド、オランダ、フィンランドが出品業者数を著しく増したことと、興味ある様々な催しが行われたことを伝えています。製品に関しては、チタンやアルミニウム合金、プラスチックなど新しい材料を使用した製品が増えたことを挙げています。そして新製品の中からフランスの製品をいくつか紹介しています。
「(チ)氏の欧州駐在録」
この記事は12月号から始まった、パリに駐在することとなった今井千束氏の現地レポートの連載です。今回は「43e GRAND PRIX DES NATIONS イノー、モゼールを下す」と題し、パリ生活を始めるにあたって大きな問題であった住居探しが1か月ほどかかってようやく見つかったことをはじめに伝えています。そして本題は、カンヌで開催された第43回グランプリ・ドゥ・ナッシオンのレースレポートを届けています。
「第1回スーパーサイクルスピード競技会」
この記事は伊豆CSCで開催された、人力だけでスピードに挑戦する大会のイベントレポートです。大会はソロ22台タンデム1台が参加して行われ、優勝は日大OBが製作したマシンによる68.44km/hでした。
「第1回高校選抜自転車競技大会」
この記事は11月に明石市で開催された大会の様子を写真で伝える、フォトレポートのグラビアページです。
目次にはありませんが、75ページには「点描 モン・サンミッシェル暮色」と題したカラーのフォトグラビアが掲載されています。
「用語あれこれ【5】」
この記事は今井編集長が、自転車用語集に関する話題を挙げて書いています。今回は「固有名詞と用語」と題し、混乱、混同、誤用、発音の違いに起因する用語や固有名詞が一般名詞化した例などを挙げて当時の現状を伝えています。
「新版自転車用語集【5】サドル・電装品・その他付属品関係」
この記事は、英語、フランス語、翻訳語、JIS用語、業界用語、サイクリスト用語などが雑然と使われている現状を鑑みて、8人の識者による用語委員会を作り、そこで協議して決めた内容を毎月掲載していくものです。今回は「サドル・電装品・その他付属品関係」として、「サドル」「電装品」、さらにマッドガードやキャリアやポンプなどを「その他付属品」に分類し、用語とその説明を掲載しています。
※この記事は横書き文書となっているため、91ページから始まって86ページで終わる構成になっています。
「段戸山麓と三州街道」
ここでは団子が水の霊であったとの民俗学的考察を前置きとして、三州段戸山の名の由来との関連と三州街道の足助のことをサイクリング中のスナップ写真とともに綴っています。
「牛廻越・八斗蒔」
この文は筆者のひとり旅紀行です。筆者は仲間とともに前日にクルマで田辺から中辺路に入って湯峰温泉で一泊。翌日、蕨尾で仲間と別れてから、迫西川、牛廻越、龍神温泉、八斗蒔峠初湯川、椿川と紀伊山地の最深部を巡った様子を綴っています。
「登山用ザックのサイクリングでの使用 その問題点と活用」
ここではロードレーサーを使ってのサイクリングなど、当時増えてきた積載能力のない自転車での荷物の運搬方法として登山用ザックを使用する場合を取り上げています。初めはサイクリングにザックを使う上での問題点と、ザック使用の利点を述べています。そのうえで、ザックの活用方法やザックの種類と選び方、さらに上手な使い方を紹介しています。
「堀田君のガイド風紀行 旅から旅 ●霧積 月の出を待つ山稜
ここでは、筆者が横川から林道を走って霧積温泉を訪れたことと、泊まった宿の様子を綴っています。
「彷徨 パターソンの世界」
この記事はAIT国際ラリーに参加した筆者による、イベントで走ったハロゲート、ヨーク周辺のパターソンの絵の雰囲気を持った景観を写した写真を紹介するフォト紀行です。
「有間谷で山女魚とおしゃべり」
この文は筆者が奥武蔵へサイクリングに出かけた際、自転車を置いて登山道を行った時に小渓で見つけた山女魚を擬人化して、山女魚と自転車談義をしたように綴ったエッセイです。
目次にはありませんが、116ページからはグラビアに写真が掲載されていた「第1回高校選抜自転車競技大会」の記事が掲載されています。この記事は「日出高(大分県)が逆転で第1回大会を制覇」という見出しで、自転車競技版甲子園をキャッチフレーズに掲げて兵庫県明石市の自転車競技場と淡路島で行われたピストおよびロードレースの競技方法の説明と競技結果を伝えています。
「New Cycling SALON 読者応募 ツーリングレポート」
このコーナーは読者から寄せられたツーリングレポートを掲載しています。今回は「峠での語らい」と題して、女性サイクリストが仲間とともに輪行してきた茅野駅から杖突峠、分杭峠、地蔵峠と越えて平岡駅まで走った一泊二日のサイクリングの事をレポートしています。
「New Cycling SALON LETTER TO EDITOR(お便りから)」
このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便り等を紹介しています。今回は放置自転車等、自転車の問題点に対する意見が届いています。
「New Cycling SALON VELO CLINIC(質問箱)」
このコーナーは、編集部への質問コーナーです。今回は当時新製品に使われ始めていたラジアルベアリングとはどのようなものかという質問が届いています。
「New Cycling SALON 製品MEMO」
このコーナーでは、自転車部品や用品などを紹介しています。今回は、サンツアーのニューSLフロントディレイラー、セディスの「セディスポーツ」、ユーレーのシクロメーター、ローバルの扁平スポークホイールを取り上げています。
「New Cycling SALON BOOK」
このコーナーは、自転車関連の書籍を紹介するコーナーです。今回は双葉社の「スーパーサイクル決定版」、百合出版の「津軽から江差へ」、スキージャーナル社の「実践自転車旅行」を紹介しています。
「New Cycling SALON 会報すくらっぷ」
このコーナーでは、各地のサイクリングクラブの情報を紹介しています。今回は宮城野サイクリングクラブ、北大阪サイクリングクラブ、ペンギンサイクリングクラブ、港サイクリングクラブ、両国サイクリングクラブ、名古屋サイクルフレンズ、輪動会朋、輪跡サイクリスツ・ツーリングクラブの各クラブから会報情報が寄せられています。
「昭和53年総目次 Vol.16 No.158~169」
このコーナーは、NC誌1978年1年間の掲載タイトルをジャンル別に分類し、一覧形式にまとめたものです。
1978年12月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「グランヴェロ」「ダイヤモンド ロード」でした。
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