ニューサイクリング 1978年5月号(No.162)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1978年5月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1978年5月号は、通巻162号です。

この号の巻頭グラビアは「サイクリストの俤 春・・・チェーンの軋み」です。

通巻162号の目次をページ順に追うと、

12 アメリカの自転車とニューヨークショー

22 新連載 世界選手権への長い道

27 徳山村を訪ねて

30 尾瀬から南会津

38 欧州自転車裏街道を行く

46 シリーズ ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信 復活祭のシクロツーリストの行事

54 事故と応急修理

60 軽量車の限界をもとめて 0.0kgへの挑戦(続々)

75 グラビア 落葉松林

79 製品MEMO

88 自転車の潤滑を考える

98 ●えっせい風コースガイド● 房総半島の静かなプロムナード

103 シリーズ DU SOLEIL DANS MES RAYONS から 真夏の狂気(5)

106 シリーズ 堀田君の旅から旅(京)

109 転倒あ・ら・かると

129 会報すくらっぷ

131 LETTER TO EDITOR

134 REAR LAMP

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「徹底レポート アメリカの自転車とニューヨークショー」

この記事は沼勉氏による「第3勢力の現状と分析」と題した、西ヨーロッパ、日本とともに自転車が繁栄していたアメリカを、ニューヨークショーの視察記とともに綴ったレポートです。最初はアメリカにおけるスポーツ車の歴史を紹介し、次に当時のアメリカ自転車界の状況と当時の主力であったアメリカン10スビートモデルのことを伝えています。ニューヨークショーに関するレポートでは、ショーに出品されたリチャード・ザックス他のアメリカのハンドメイド車を写真で紹介するとともに、今回のショーの特徴を7つの要点にまとめて報告しています。


「新連載 世界選手権への長い道」

この記事は、5月号から始まった加藤一氏による連載です。今回は筆者がこの連載を書こうと思った理由、そしてサイクルツーリングから競技の世界へ入っていくこととなったきっかけや、その頃の記憶に残っている選手や出来事について綴っています。


「徳山村を訪ねて」

この文は「沈みゆく村」という副題を付け、当時日本一のロックフィル式ダムの建設によって水没することとなっていた岐阜県揖斐郡徳山村を、筆者が完成したばかりの愛車と共に訪れた時の様子を綴ったサイクリング紀行です。


「尾瀬から南会津」

この文は、筆者が大清水、尾瀬沼、檜枝岐、湯ノ花温泉、安ヶ森林道、鬼怒川と走った2泊3日のサイクルツーリングのことを綴った紀行文です。


「欧州自転車裏街道を行く(3)」

この記事は、技研の井上重則氏によるヨーロッパ自転車界の見聞記です。筆者は友人とともにパリショーとミラノショーを視察するとともに、パリが終わってミラノが始まるまでの間もヨーロッパに滞在しようと計画、何とか休暇の許可も得て7週間の長期旅行へと出ます。今回はイタリアでの出来事として、ロッシンで作ったフレームのことや宮沢氏とデローザを訪れたこと。フランスでの出来事としてパリで小林氏と再び会ったことや蚤の市に行ったこと。その後はオランダのアムステルダムやドイツのデュッセルドルフに行ったこと。そして再びミラノへ戻って見学したヨーロッパ選手権のことは、写真も交えながら伝えています。最後は主たる目的のひとつであるミラノショーでの日本人に対する感想を述べて締めくくっています。


「ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信」

この記事は、当時数少ない自転車・サイクリングのジャーナリストと呼ばれていたミシェル・ドロール氏による連載です。今回は「恒例になっている復活祭のシクロツーリストの行事」と題して、復活祭の日曜日にプロバンス地方で行われるコンサントラシオンのこと、そしてその起こりとなったシクロツーリズムの先達者であるポール・ド・ヴイヴィのことについて述べています。また本文とは別に、全仏自転車デー、スイス・イェンの自転車センター、ジョエル・ロデによる自転車世界一周旅行のことを話題として伝えています。


「自転車の整備から応急修理まで(2)」

この記事は植原郭氏による、自転車の整備や修理に関する連載です。今回は「事故と応急修理」と題して、初めに事故の起こる要因を5つ挙げたうえで、それら要因にまつわる筆者が遭遇した事故の実例を紹介しています。そのうえで応急修理の目的と、応急修理の限界について述べています。


「軽量車の可能性と限界を求めて 0.0kgへの挑戦(続々)」

この記事はシクロウネの今野義氏による、自転車の軽量化に挑戦することを綴ったものです。今回はフレームの軽量化を行った際の各部の軽量化工作について写真を使いながら詳細に解説しています。


「落葉松林」

これはサイクリング写真集団に所属する筆者による、各地で撮影した写真を紹介しているグラビアページです。


「製品MEMO」

このコーナーでは、自転車部品や用品などを紹介しています。今回は、ガッリの軽量ブレーキを取り上げています。


目次にはありませんが、80ページからは「春の富士を転る」と題したグラビアがあります。ここにはサイクリング写真集団に属するメンバーにより撮影されてた写真と走ったコースの紹介文が掲載されています。


目次にはありませんが、83ページには今井千束と撮影の写真と綿貫益弘氏の文を載せた無題のカラーページが掲載されています。


「自転車の潤滑を考える」

この記事は日本ドライスライドに在籍する筆者が、「潤滑のメカニズムを知るために」と副題を付けて自転車の潤滑環境とオイル又はグリースによる潤滑のしくみを解説しています。そしてそれらの潤滑方法の欠点を挙げたうえで、その欠点を解決する方法として乾式被膜潤滑を紹介、その特性を解説しています。


「えっせい・すたいる・こーすがいど 房総半島の静かなプロムナード」

この文は、筆者がナショナル自転車提供のデモンターブルで輪行した上総牛久駅から笠森観音を経て長南町、大多喜、勝浦まで走ったコースを案内するサイクリングエッセイです。


「DU SOLEIL DANS MES RAYONS から 真夏の狂気(5)」

この文は、当時のフランスFFCT副会長であるピエール・ロック氏による著書「Du Soleil  dans Mes Rayons」からの一節を紹介したものです。今回は、ゴッドフロワが私的なスール峠のサイクリング・ブルベを行った時の様子を綴っています。


「堀田君のガイド風紀行 旅から旅 ●京 小回り効く裏小路」

この文は、筆者が京都に住んでいたころの思い出話や、サイクリング後の夜の飲み歩きについて綴っています。


「転倒あ・ら・かると」

この記事は、筆者やその仲間のサイクリング中の転倒にまつわるエピソードを綴ったものです。


目次にはありませんが、112ページからは「新しい時代のマスプロレーサー THE MIYATA発表」と題した記事が掲載されています。ここでは宮田工業から発表された「THE MIYATA」の3タイプ「エキストラレコード(MER)」「スーパーレコード(MSR)」「レコード(MR)」の概要と予定価格を紹介しています。


「会報すくらっぷ」

このコーナーでは、各地のサイクリングクラブの情報を紹介しています。今回はアルプスサイクルフレンズ、北大阪サイクリングクラブ、茅ヶ崎サイクリングクラブ、ペンギンサイクリングクラブ、港サイクリングクラブの各クラブから会報情報が寄せられています。


「LETTER TO EDITOR」

このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便り等を紹介しています。今回は、走らないで自転車に乗るアイデアと寒い時期に使う防寒用手首バンドのアイデアが寄せられています。

※この号では本文にコーナータイトルが掲出されていませんが、目次に掲載があるので「LETTER TO EDITOR」のコーナーとして紹介いたします。


1978年5月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「ダイヤモンド ロード」でした。

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