ニューサイクリング 1978年7月号(No.164)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1978年7月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1978年7月号は、通巻164号です。
この号のカラーの口絵は井上重則氏とプロムナードを撮った一枚です。
通巻164号の目次をページ順に追うと、
14 アンケート調査 この夏のプラン
42 シリーズ 世界選手権への長い道(3)
48 シリーズ ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信 お医者さんたちのレースとサイクリングの集まり
60 ミラノーサンレモを追いかけて
68 シリーズ LE PELOTON DE CYCLISME コッピの泣いたレース
78 グラビア 上高地から乗鞍へ
80 甦ったPRIS-ROUBAIX
82 製品MEMO
86 ●えっせい風コースガイド● 黒姫から戸隠へ
94 シリーズ 堀田君の旅から旅(高ボッチ)
96 大峠
100 えっせい 落車
102 ジロ・デ・イタリア中間報告
127 会報すくらっぷ
128 LETTER TO EDITOR
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「アンケート調査 私はこの夏ここへ行く この夏のプラン」
この記事は今月号の特集で、キャリアのある人達に夏旅行のプランや実行した一端をアンケート形式で語ってもらっています。アンケートの質問は8問、その回答を地域別に紹介しています。回答で行き先として挙がっているのは海外が1件でイギリス、日本国内では北海道4件、東北が9件、本州中部が19件、近畿が3件、九州が1件となっています。
「世界選手権への長い道 第三回」
この記事は、加藤一氏による随想の連載です。今回は筆者がロンシャンへ走りに出かけた時のエピソードを紹介したうえで、フランスでは画家で自転車狂が多いことと、両者の共通性について語っています。自転車競技のことについては、筆者の法大サイクル部新人時代の大宮双輪競技場での練習のことから、大戦の学徒動員で事実上学連の競技が実施不可能となっていったことを綴っています。
「ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信」
この記事は、当時数少ない自転車・サイクリングのジャーナリストと呼ばれていたミシェル・ドロール氏による連載です。今回は「世界最大のグループであり有意義な研究をしているお医者さん達のレースとサイクリングの集まり」と題して、「Association Cycliste du Corps de Santé (ACCS)保健衛生団体サイクリスト協会」の成り立ちとその活動について紹介しています。
「北上山地」
この文は綿貫益弘氏による、列車の乗り継ぎ待ちで降りた水沢でのことや、盛岡から走り始めて、岩泉町、釜津田、川井村、小田越、遠野と巡った時の様子を綴ったサイクルツーリング紀行です。
「ミラノーサンレモを追いかけて」
この記事は、宮沢清明氏によるレースレポートです。筆者はシマノの長谷部氏が運転する車に同乗できることになり、レースを追いながらその展開や道中での出来事などをレポートしています。
「LE PELOTON DE CYCLISME (10)ツール・デ・ロンバルディア」
この記事はレキップ紙の専属記者ピエール・シャニー氏による、ヨーロッパのレース界情報を届ける連載です。今回は「コッピの泣いたレース」と題して、前半ではイタリア語で「ジロ・ディ・ロンバルディア」と呼ばれるロンバルディア一周レースの歴史と、アルフレッド・ビンダの活躍を紹介しています。後半では1956年に行われたレース展開をファウスト・コッピを中心として伝えています。
※コッピのレースを伝える「コッピの深い悲しみ」と中身出しを付けた文章は、途中が欠落しています。その欠落部分は、8月号の125ページに訂正として掲載されています。
※本文タイトルでは連載回数が「9」となっていますが、正しくは連載「10」回目となります。
「上高地から乗鞍へ」
これはグラビアページで、サイクリング写真集団に所属する筆者による、上高地から乗鞍までのサイクリングで撮影した写真を掲載しています。
「甦ったPRIS-ROUBAIX」
この記事はこの号の表紙になっている、今井編集長がオーダーしたカンパニョロのパリールーベを装着したナガサワのロードレーサーを製作したいきさつを紹介。あわせて、操作手順を写真入りで説明しています。
「製品MEMO」
このコーナーでは、自転車部品や用品などを紹介しています。今回は、サンヨーのニュータイプダイナモランプ、日東ハンドルのMod.55等を取り上げています。
「えっせい・すたいる・こーすがいど 黒姫から戸隠へ」
この文はナショナル者自転車提供のもので、黒姫駅前の宿から野尻湖と一茶記念館を回った後、鳥居川に沿って戸隠へ、さらに大望峠を越えて鬼無里村を通って長野駅に至るコースを案内するサイクリングエッセイです。
「堀田君のガイド風紀行 旅から旅 ●高ボッチ 高原に雲が湧いて」
この文は、下諏訪の旅宿に集まった4人で塩尻峠を越えて欠の湯に入ってから高ボッチの尾根まで上がって扉鉱泉へ向かう途中までを綴っています。
「大峠」
この文は、夜行列車で輪行してきた会津落合駅からかつて南山松川通りと呼ばれた街道を走って大峠を越え、三斗小屋温泉の宿に入るまでの道中を綴ったサイクリングレポートです。
「落車」
この文は今井千束氏による、取材中に遭遇する落車事故について筆者に見えるその瞬間の風景や心情を綴ったエッセイです。
「ジロ・デ・イタリア途中経過速報」
この記事は当時イタリア在住だった宮沢清明氏からの、ジロ・デ・イタリアの第9区間までのレース状況と成績を伝える速報レポートです。
「会報すくらっぷ」
このコーナーでは、各地のサイクリングクラブの情報を紹介しています。今回は名古屋サイクリングクラブ、アルプスサイクルフレンズ、ペンギンサイクリングクラブ、港サイクリングクラブ、輪跡サイクリスツツーリングクラブの各クラブから会報情報が寄せられています。
「お便りから LETTER TO EDITOR」
このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便り等を紹介しています。今回は、アメリカを旅行中に気になった自転車のショップや博物館の紹介と、岡山県の五万分の一地図「和気」にある難読地名の紹介が寄せられています。
1978年7月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「グランヴェロ ロード」でした。
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