ニューサイクリング 1978年8月号(No.165)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1978年8月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1978年8月号は、通巻165号です。

この号の巻頭グラビアは「もう一つのサイクリング写真」です。

通巻165号の目次をページ順に追うと、

16 好評連載中! LE PELOTON DE CYCLISME 国際グランプリ9回優勝 歴史に残る名選手(アンクティル)

26 好評連載中! 世界選手権への長い道(4)

32 えっせい 私のシジューカラ

34 青崩峠

40 えっせい 峠の下り

42 好評連載中! ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信 イタリアのシクロツーリスム

48 阿武隈抄

68 用語あれこれ

77 新版自転車用語集(フレーム編)

80 【クラビア】 入笠山と三つの峠

84 製品MEMO

88 自転車で速度記録へ挑戦

94 ロッシンスペシャルの入手法教えます

102 ロッシンを楽しむ

108 好評連載中! 堀田君の旅から旅(一之瀬高原)

117 会報すくらっぷ

119 LETTER TO EDITOR

126 REAR LAMP

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「LE PELOTON DE CYCLISME (10)アンクティル」

この記事はレキップ紙の専属記者ピエール・シャニー氏による、ヨーロッパのレース界情報を届ける連載です。今回は、この時代のタイムトライアルレース最強選手だったジャック・アンクティルを取り上げています。筆者は「国際グランプリ9回優勝,歴史に残る名選手」と題して、タイムトライアルレースの変遷やアンクティルが語ったタイムトライアルに対する考えを紹介しています。さらに「タイムトライアルの真髄《"ニューサイクリング"の読者へ彼の秘密公開》と副題もつけた囲み記事では、ジャック・アンクティルからニューサイクリングの読者に向けての、トレーニングや使用機材、走り方等いくつかの技術的アドバイスを掲載しています。

※本文タイトルでは連載回数が「10」となっていますが、正しくは連載「11」回目となります。


「世界選手権への長い道 第四回」

この記事は、加藤一氏による随想の連載です。今回はグランプリ・デュ・ヴィル・デュ・パリの雑感を述べています。ひとつは1978年のヴィテス決勝での東独勢2人と中野浩一とのレースについて。もうひとつは筆者も関係した前年のパリグランプリと全プロが同日程だったために起こったトラブルとその後について語っています。最後は前回からの続きとなる筆者の法大サイクル部時代、昭和19年に大戦の影響によって学生自転車競技連盟の活動が完全にとどめをさされる前のことを綴っています。


「私のシジュウカラ バード・ウイークに」

この文は、しばらくご無沙汰していた自転車に"四十から"また乗り始めた筆者によるサイクリングと自転車製作を綴ったエッセイです。


「青崩峠」

この記事は、青崩峠を越えて走った際に撮影した峠とその周辺の写真を掲載したフォトレポートです。


目次にはありませんが、37ページからは「ブナオ峠 越中の山深く分け入って」と題したツーリングレポートが掲載されています。筆者はグループ5人で前年の6月の早朝に高岡を出発し、福光、刀利ダムを経由してブナオ峠を越えたところまでの様子を綴っています。


「峠の下り」

この文はアルプスの萩原浩氏によるエッセイで、峠の上りと下りにおける筆者の心持ちと、峠の下りの時に使っている掛け声について綴っています。


「ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信」

この記事は、当時数少ない自転車・サイクリングのジャーナリストと呼ばれていたミシェル・ドロール氏による連載です。今回は「イタリアのシクロツーリズム」と題して、他の国とは少し趣を異にしているイタリア的なシクロツーリズムを紹介しています。ここではイタリアのシクロツーリズムの特徴は大部分のものが競走用自転車に乗っていることを挙げています。その他にもシクロツーリズムの団体とその活動や、イタリアのオダックスについて紹介しています。


「阿武隈抄」

この文は、筆者の所属する夏のクラブランとして企画したツーリングの紀行文です。企画は初日は各自がフリーで走って滝の沢温泉の宿に集まり、翌日は全員で走るというもの。筆者が走ったコースは、初日に数人の仲間とともに烏山駅から境の明神峠を越えて大子、矢祭を経由して宿にはいり、翌日は高萩までとなっています。


「用語あれこれ【1】」

この記事は今井編集長による、8月号から始まった「新版自転車用語集」の前段的な文章として書かれているものです。今回は、ことばが時代とともに変化していく厄介さと、自転車用語について用語集という形でまとめていきたいとの意見を述べています。


「新版自転車用語集【1】フレーム編」

この記事は、日本では自転車用語として英語、フランス語、翻訳語、JIS用語、業界用語、サイクリスト用語などが雑然と使われている現状を鑑みて、8人の識者による用語委員会を作り、そこで協議して決めた内容を毎月掲載していくものです。今回は「フレーム編」として、「フレーム各部」「フレーム構成要素」「フレーム材料」「フレーム工作・小物」「フレーム形式」に分類し、用語とその説明を掲載しています。

※この記事は横書き文書となっているため、77ページから始まって70ページで終わる構成になっています。


「えっせい・すたいる・こーすがいど 「八ッの展望がすばらしいね」 入笠山と三つの峠を走る」

この記事は、5人のサイクリストが早朝の茅野駅をスタートして、杖突峠、金沢峠、千代田湖、芝平峠、入笠山を巡って富士見駅に至るコースを案内するサイクリングエッセイです。


「製品MEMO」

このコーナーでは、自転車部品や用品などを紹介しています。今回は、サイクルショップトモダのライトホルダー「ヤジロベエ」、フランスRIVAT社のシューズ2種、ナガサワレーシングサイクル開発の自転車組立調整作業台等を取り上げています。


「自転車で速度記録へ挑戦!!」

この記事はアメリカのBICYCLING誌から提供された資料に基づいて、カリフォルニア州のオンタリオモータースピードウェイで開かれたInternational Human Powered Speed Championshipsの第4回大会の模様を写真を中心に伝えています。


「ロッシンスペシャルの入手法教えます」

この記事は、井上重則氏によるロッシンの製作記です。筆者は当時ロッシンに在籍していた宮沢清明氏が手を入れたものではなく、ロッシン自身が製作したフレームを希望し、それを手に入れるまでの顛末を綴っています。あわせて、ロッシン製作のフレームを入手後組み上げて試乗してみた感想も述べています。


「ロッシンを楽しむ」

この記事は、井上重則氏と同行してロッシンを訪れた筆者がロードレーサーをオーダーした製作記です。


「堀田君のガイド風紀行 旅から旅 ●一之瀬高原 星の観測に恰好か」

この文は、筆者と同行の3人が自動車に荷物と1台のランドナーを積んでキャンプに出かけた時のことを綴っています。


「会報すくらっぷ」

このコーナーでは、各地のサイクリングクラブの情報を紹介しています。今回は北大阪サイクリングクラブ、両国サイクリングクラブ、名古屋サイクルフレンズ、ペンギンサイクリングクラブ、輪跡サイクリスツツーリングクラブ、日本サイクリスツ・ツーリングクラブ京都、久保田サイクリングクラブ、港サイクリングクラブの各クラブから会報情報が寄せられています。


「お便りから LETTER TO EDITOR」

このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便り等を紹介しています。今回は、自作したファイヤーガードの紹介と、卒業研究で行った軽合リムのブレーキ面の研究成果の紹介が寄せられています。またここには、全国サイクリング連絡協議会に関するお知らせと加盟クラブの紹介も掲載されています。


1978年8月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「ダイヤモンド ランドナー」でした。

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