ニューサイクリング 1979年2月号(No.171)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1979年2月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1979年2月号は、通巻171号です。

通巻171号の目次をページ順に追うと、

10 座談会 サイクルツーリングの楽しみあれこれ

26 自動車で自転車を運ぶ●ルーフキャリア研究

33 写真で巡るフランス手作り工房(1)ロジェ―・ロッシュ

38 好評連載中! 世界選手権への長い道(10)

44 紀行 関ケ原

50 峠の仲間

56 鹿沼への道で

【グラビア】年賀状コレクション'79

84 好評連載中! チ氏の欧州駐在録

87 好評連載中! 新連載 現代自転車用語の奇礎知識

90 好評連載中! LE PELOTON DE CYCLISME スペイシェールとコッピ

100 スポーク組の種類と特徴

107 好評連載中! ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信 タンデムの話題二つ

112 好評連載中! 堀田君の旅から旅(房総丘陵)

124 New Cycling SALON 〈ツーリングレポート〉蛇骨峠

126 New Cycling SALON 〈ツーリングレポート〉薩南坊の津

129 New Cycling SALON 〈えっせい〉夕凪の頃の回想から

130 New Cycling SALON 〈LETTER TO EDITOR〉

132 New Cycling SALON 〈製品MEMO〉

135 New Cycling SALON 〈会報すくらっぷ〉

138 New Cycling SALON 〈REAR LAMP〉

139 New Cycling SALON 〈VELO CLINIC〉

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「立体座談会 サイクルツーリングあれやこれや」

この記事は個性的なサイクリングを楽しんでいる4名に集まってもらい、旅と自転車について語ってもらった座談会の記録です。今回は事前の宿題として各人にお勧めコースを用意してもらい、それを肴に立体的な座談会をしようという試みで、各人のサイクリングの楽しみ方や好んで走りに行くコースの話題などを話し合っています。


「自動車で自転車を運ぶ●ルーフキャリア研究」

この記事は、当時クルマのルーフキャリアに自転車を載せるやり方が普及してきたことに合わせ、ルーフキャリアについて考察してみようという意図で企画されたものです。記事では初めに当時市販されていたキャリアの自転車積載方法の紹介、また法的解釈について試みています。次にキャリアを使用する上での注意点を述べた後、自転車の固定について基本的な固定方法と合わせてより確実を期するための方法、さらに自転車を傷めないための対策なども解説しています。


「写真で巡る フランス手作り工房」

この記事は当時パリに駐在していた今井千束氏による2月号から始まった連載で、ハンドメイド工房を題名にもある通り写真をふんだんに用いて紹介しています。第1回は「ロジェー・ロッシュ」を取り上げています。当時のロジェー・ロッシュはメルシェでの30年の経験はあったものの、自身の名を冠したブランドを立ち上げたのは1978年で、記事でも"新鋭"として紹介されています。またフランスの工房ながらロッシュはレーサーを専門にしており、筆者の私見ではイタリアンレーサーをフランス的にアレンジしたようだと述べています。そして、ロールスロイスをもじったようなマークや自転車作りについては各部の拡大写真を用いて紹介しています。


「世界選手権への長い道 第十回」

この記事は、加藤一氏による随想の連載です。今回は、初めに筆者が1979年度のUCI理事会に参加した際に見た英国人の粘り強さと、ケイリンが国際競技で正式種目に認められたことを述べています。次に日本におけるプロ組織の確立と国際化を果たすまでのいきさつと、当時の競輪における車検作業の実態について語っています。


「紀行 関ケ原」

この紀行文は、今井彬彦編集長の執筆によるものです。筆者は彦根で行われた第9回のクラブラリーの初日に参加します。そして二日目はラリー参加者を見送ってからプライベートランを開始します。単独サイクリングは皆と反対の方向となる長浜に向かって走り始め、関ヶ原の古戦場をゆっくり見て回って一泊して翌日米原で旅を終わるまでとなっています。


「峠の仲間」

この記事は「自然とのふれあい」を重視するという筆者が、峠越えサイクリングで出会った仲間達とのエピソードとして「十石峠」「鳥居峠」「夏沢峠」での思い出を綴っています。


「鹿沼への道で」

この文は新田眞志氏執筆による、輪友と共に二人でサイクルツーリングに出た時のことを綴った連載紀行です。今回は古峰ヶ原峠を越えて泊まった足尾の駅前旅館での出来事から始まり、粕尾峠を越えて鹿沼方面へ向かっていくまでを綴っています。


「'79年賀状コレクション」

このページは毎年2月号の恒例となっているもので、この年に届いた読者からの年賀状91点を紹介しているグラビアページです。


目次にはありませんが、91ページには「点描 パリ ドォフィーヌ広場にて」と題したカラーのフォトグラビアが掲載されています。


「(チ)氏の欧州駐在録」

この記事はパリに駐在することとなった今井千束氏の現地レポートの連載です。今回は「自転車、ヴィシクレット、ヴェロ」と題し、パリでの生活は自転車づけになっていることを届けています。


「現代自転車用語の奇礎知識(2)」

このコーナーは1月号から始まった新連載で、「GROUP"独偏'79"編」による自転車用語のパロデイ集です。今回は「か行」の用語を3ページに渡って掲載してます。

※この記事は横書き文書となっているため、89ページから始まって87ページで終わる構成になっています。


「LE PELOTON DE CYCLISME 12 世界選手権ロード・レース(2)」

この記事はレキップ紙の専属記者ピエール・シャニー氏による、ヨーロッパのレース界情報を届ける連載です。今回は前回に続き、世界選手権のロードレースを取り上げています。筆者は「スペイシェールとコッピ 二人の世界選手権保持者」と題して、1933年にツール・ド・フランスと世界選手権に優勝したジョルジュ・スペイシェールと、1953年にジロ・デ・イタリアと世界選手権に優勝した両選手の世界選手権のレース展開を伝えています。

※本文タイトルでは連載回数が「12」となっていますが、正しくは連載「13」回目となります。


「スポーク組の種類とその特徴」

この記事はホイール組みに関し、初めにラジアル組みとタンジェント組みの特徴を説明しています。次に、タンジェント組みにした場合の2本交差(2本のスポークを交差させる組み方)、3本交差、4本(W)交差それぞれの特徴とスポーク組みの適否について解説しています。


「ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信」

この記事は、当時数少ない自転車・サイクリングのジャーナリストと呼ばれていたミシェル・ドロール氏による連載です。今回は「タンデムの話題二つ 目の不自由な人たちのタンデム利用 タンデム世界旅行」と題して、二つのエピソードを紹介しています。ひとつは目の不自由な人たちのタンデム利用のことで、当時のフランスではタンデムを利用した盲人の自転車旅行や自転車競走が盛んであったとして、3年前の全国自転車デーで開催された盲人のためのタンデム大会他、いくつかのイベントを紹介しています。もうひとつはタンデムでの世界旅行のことで、マルセイユの若いカップルが世界旅行に乗り出したことと、二人の乗るタンデムが出来るまでの各メーカーの協力に関する話題を提供しています。


「堀田君のガイド風紀行 旅から旅 ●房総丘陵 低い山谷を縫う道」

ここでは、筆者自慢のロードレーサーに乗って佐貫から鹿野山を越えて鴨川で泊まり、翌日はまた山の中に入って行って途中でお茶するところまでを綴っています。


「New Cycling SALON 読者応募 ツーリングレポート」

このコーナーは読者から寄せられたツーリングレポートを掲載しています。今回は「蛇骨峠 藪をかき分け」と題して、山形県から宮城県に至る道を蛇骨峠を越えようとしたこと、やぶ漕ぎで進んで越えた峠は目的のコースから外れていたことを後で知った事なども含めた道中の様子をレポートしています。


「New Cycling SALON 読者応募 ツーリングレポート」

このコーナーは読者から寄せられたツーリングレポートを掲載しています。今回は「薩南・坊の津 潮風を受けて」と題して、枕崎駅から耳取峠を越え、泊、久志、秋目、野間と走って片浦に宿泊。翌日は大浦を通って加世田を抜け、吹上浜まで向かうまでの行程をレポートしています。


「New Cycling SALON 読者応募えっせい」

このコーナーは読者から寄せられたエッセイを紹介しています。今回は「夕凪の頃の回想から」と題した、初冬のある日に走りに出かけた時に思い起こしたいろいろな想い出を綴っています。


目次にありませんが、129ページにはもう一遍のエッセイが掲載されています。このエッセイは「樹海にて」と題した、クリスマスの頃に富士五湖周辺に走りに行ったことを綴っています。


「New Cycling SALON LETTER TO EDITOR(お便りから)」

このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便り等を紹介しています。今回は日本人の読者が見た、当時のアメリカのサイクリング事情が届いています。


「New Cycling SALON VELO CLINIC(質問箱)」

このコーナーは、編集部への質問コーナーです。今回は全国で冬季閉鎖となる有料道路の情報提供依頼が届いています。

※目次では掲載ページが139ページとなっていますが、本文は131ページに掲載されています。


「New Cycling SALON 製品MEMO」

このコーナーでは、自転車部品や用品などを紹介しています。今回は、星工業の軽合金ニップルとオーバルスポークとチタンスポーク、日東テクノミックステムの新サイズ追加、三ヶ島の「No.2021シルバン」と新型ペダルスピンとペダルスパナ等を取り上げています。


「New Cycling SALON 会報すくらっぷ」

このコーナーでは、各地のサイクリングクラブの情報を紹介しています。今回は港サイクリングクラブ、ペンギンサイクリングクラブ、木曽川サイクリングクラブ、輪跡サイクリスツツーリングクラブ、名古屋サイクルフレンズ、日本大学サイクリングクラブ、日本サイクリスツツーリングクラブ京都支部の各クラブから会報情報が寄せられています。


1979年2月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「グランヴェロ」「ダイヤモンド ロード」でした。

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