ニューサイクリング 1979年3月号(No.172)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1979年月3号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1979年3月号は、通巻172号です。

通巻172号の目次をページ順に追うと、

14 座談会 サイクルツーリングの楽しみあれこれ

24 好評連載中! LE PELOTON DE CYCLISME シクロクロスの話

30 好評連載中! 世界選手権への長い道(11)

44 好評連載中! ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信 カラハリ砂漠の自転車横断

50 スケッチサイクリング 早春の陽だまりでたまには絵筆を握る

54 天南星の道

60 メルクスは去り、そしてジモンディも

【グラビア】霧積から十六峠越え

80 ●道標をもとめて 東海道 関の追分

82 前衛的なトラックレーサー

●カラーグラビア 巴里自転車大通

92 写真で巡るフランス手作り工房(2)A・サブリエール

98 PHOTO GUIDE 志摩

104 好評連載中! 堀田君の旅から旅(長谷・室生)

106 ランチタイムクッキング オープンサンド

116 伊勢参宮本街道

118 好評連載中! チ氏の欧州駐在録

120 New Cycling SALON 〈ツーリングレポート〉北の島々

124 New Cycling SALON 〈ツーリングレポート〉真冬の太良ヶ峠

130 New Cycling SALON 〈LETTER TO EDITOR〉

132 New Cycling SALON 〈製品MEMO〉

137 New Cycling SALON 〈会報すくらっぷ〉

140 New Cycling SALON 〈REAR LAMP〉

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「立体座談会(続) サイクルツーリングあれやこれや」

この記事は個性的なサイクリングを楽しんでいる4名に集まってもらい、旅と自転車について語ってもらった座談会の記録です。今回はサイクリングの話題としては、旅についてや今後狙ってみたい地域について上がっています。そして他の話題として、ハードウエアとしての自転車や用品について、特に靴の選定や雨具、防寒ウエアについては突っ込んだ議論がされています。


「LE PELOTON DE CYCLISME 13 シクロ・クロス」

この記事はレキップ紙の専属記者ピエール・シャニー氏による、ヨーロッパのレース界情報を届ける連載です。今回はシクロクロスを取り上げています。筆者は「アクロバチックな乗り方が好きな人、静かさを求めたいシクロ・ツーリストの為に」と題して、シクロクロスについて、その歴史や名選手達、そして機材、服装、トレーニング、レースについて解説しています。

※本文タイトルでは連載回数が「13」となっていますが、正しくは連載「14」回目となります。


「世界選手権への長い道 第十一回」

この記事は、加藤一氏による随想の連載です。今回は最初に、ベルナール・イノーの新居に飾るためと依頼された絵を筆者が描き上げてイノーに渡したエピソードを紹介しています。次にシュープレートの是非論を展開してから、競輪関係では当時のトークリップ問題と筆者が昭和20年代の終わりに競輪を引退するに至った経緯を綴っています。その後昭和30年代に入ってのバロン薩摩との出会いや、プロ競技者団体としてアマと同格でUCIに加盟するに至るまでの活動を述べています。


目次にはありませんが、36ページからは「趣味の軽量車」と題した記事が掲載されています。これはタケノコクラブに所属する筆者による「PART 1 軽量フレームのクラブモデル」としたリアディレイラーにユーレーのツール・ド・フランスを使用したモデルの製作記です。筆者はまず自身の望む5つの条件を挙げ、次に丹下が開発中だった軽量パイプセットの試作品を入手したこととアッセンブルパーツを紹介しています。最後はこの自転車を作るきっかけとなったタケノコクラブの紹介と、重量は公表していないが「趣味の軽量車」として満足していると述べて文を締めくくっています。


「ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信」

この記事は、当時数少ない自転車・サイクリングのジャーナリストと呼ばれていたミシェル・ドロール氏による連載です。今回は「世界で初めてアフリカのカラハリ砂漠の自転車横断」と題して、この2年前に世界一周を達成したジョエル・ロデ氏が、10日間ほど自転車でのカラハリ砂漠横断に挑戦した冒険記を綴っています。


「スケッチサイクリング 早春の陽だまりでたまには絵筆を握ってみたら・・・」

この文は、筆者がサイクリングに出かける際にスケッチ道具を持って出る場合の道具類の説明や、筆者のサイクリングと絵とのかかわり方について述べたエッセイです。


「天南星の道」

この文は下仁田から軽井沢へ抜ける道のことを描きつつ、テンナンショウ属の植物に関するうんちくやこの地域の神域に関して綴ったエッセイです。


「アメリカンレース・プロ・ヨーロッパ選手権」

この記事は宮沢清明氏による、イタリアのミラノ市で前年の11月に開催されたアメリカンレースプロヨーロッパ選手権のレースレポートです。レポートはアメリカンレースを中心に伝えています。そして「メルクスは去り、そしてジモンディも・・・世代交代の時に来たレースの華たち」と副題を付けているように、前年のメルクスに続いてジモンディも引退表明したこと、それに代わってツール・ド・フランスに初出場で優勝したベルナール・イノーの登場など若手選手の活躍について触れています。


「霧積から十六峠越え」

この記事はサイクリング写真集団に所属する筆者による、横川から霧積温泉、十六曲峠を越えて倉渕沢に至るまでの行程で撮影した写真で辿るフォト紀行のグラビアページです。


「道標を求めて」

この文はタケノコクラブに所属する筆者による、各地の旧街道に残る石の道標を訪ねていく連載です。今回はプロローグとして「(1)東海道 関の追分」を取り上げてています。


「前衛的スタイルのトラックレーサー」

ここでは、シクロウネがニューヨークサイクルショーに展示した中から、特に前衛的なトラックレーサー1台を7点の写真とともに紹介しています。


「巴里自転車大通」

このページはパリのグランアルメ大通りに当時店を構えていた13の自転車ブティックを、手書きの地図とNC誌の駐在員が撮影した各店の写真とともに紹介しているカラーグラビアです。


「写真で巡る フランス手作り工房」

この記事は当時パリに駐在していた今井千束氏による2月号から始まった連載で、ハンドメイド工房を題名にもある通り写真をふんだんに用いて紹介しています。第2回は「A・サブリエール」を取り上げています。1940年に始まったサブリエールはスチールチューブのフレーム作りから始まったが、1974年からは完全にアルミフレームのみに切り替えています。その為記事ではスチールフレームには触れず、もっぱらアルミフレームの製作つにいて、アルゴン溶接や接着によるフレーム作りを説明するとともに、特徴的な部分は各部の拡大写真を用いて紹介しています。


「志摩」

この記事は志摩付近の7つのルートを写真で紹介するフォト・ガイドです。紹介している7つのコースは「国府から安乗へ」「志島か名田へ」「波切・大王崎」「麦崎から和具へ」「御座へ」「的矢の入江へ」「畔蛸から菅崎」となっています。


「堀田君のガイド風紀行 旅から旅 ●長谷・室生 木立を背に五重塔」

ここでは、伊賀から峠越えで大和へ向かおうとしたが雪で難渋したため予定を変更し、室生寺と長谷寺を訪れたことを綴っています。


「ランチタイムクッキング」

この記事はサイクリングに出た際のランチタイムのクッキングをコンセプトに、色々な料理とその材料および料理法を紹介していくコーナーです。今回は、バゲットを使ったオープン・サンドウィッチを取り上げています。


「伊勢参宮本街道 飼坂越え」

この文は数々ある伊勢への参宮街道のなかから、大和から飼坂峠を越えていく参宮街道について綴った紀行文です。


「(チ)氏の欧州駐在録」

この記事はパリに駐在することとなった今井千束氏の現地レポートの連載です。今回は「今日もパリの街角で幻の白鯨を追い求める」と題し、パリの街に出ては被写体を求め、格好の被写体に遭遇するたびカメラを持っていないことで敗北感を味わっていることを綴っています。


「New Cycling SALON 読者応募 ツーリングレポート」

このコーナーは読者から寄せられたツーリングレポートを掲載しています。今回は「北の島々」と題して、北海道の礼文島、利尻島、焼尻島、天売島を巡った道中の様子をレポートしています。


「New Cycling SALON 読者応募 ツーリングレポート」

このコーナーは読者から寄せられたツーリングレポートを掲載しています。今回は「真冬の太良ヶ峠」と題して、友人とともに輪行移動した塩山駅から太良ヶ峠を越えて甲府駅に至るルートを走った際の様子をレポートしています。


「New Cycling SALON LETTER TO EDITOR(お便りから)」

このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便り等を紹介しています。今回は中国の自転車事情と、アメリカの自動車工場で見た三輪車のことが届いています。


「New Cycling SALON 製品MEMO」

このコーナーでは、自転車部品や用品などを紹介しています。今回は、カンパニョーロの新型スーパーレコードの前後変速機とHi-Loフランジハブ、マファックの新型センタープル「GT」、日東パールステムの6cm等を取り上げています。


目次にはありませんが、136ページには「私のアイデアアンケートについて」と題した記事が掲載されています。これは1月号で募集したアンケートの回答に対する読者への御礼と、集計の中間報告を今井編集長が述べた文です。


「New Cycling SALON 会報すくらっぷ」

このコーナーでは、各地のサイクリングクラブの情報を紹介しています。今回は北大阪サイクリングクラブ、両国サイクリングクラブ、日本サイクリスツツーリングクラブ京都支部、旭川サイクリング協会、東京電機大学サイクリング同好会、中央大学サイクリング同好会、Windy、法政大学サイクリング同好会、東洋大学白山サイクリング愛好会の各クラブから会報情報が寄せられています。


1979年3月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「グランヴェロ」「ダイヤモンド ロード」でした。

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