ニューサイクリング 1980年11月号(No.193)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1980年11月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1980年11月号は、通巻193号です。
この号のカラー口絵は「'80世界選手権」です。
通巻193号の目次をページ順に追うと、
18 ■談論風発■対談 井上重則さん 型にはまらないサイクリストを目指して
32 '80世界選手権〈プロルート競技〉
44 杉野安の 新版欧州車界探訪
52 〈紀行〉丹波
58 「浜平ノート」から
64 フランスで見たこと、考えたこと
68 連載中 ■ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信 自転車で夜のパリ探訪
81 【グラビア】 対馬一人旅
86 第14回ケルンショー報告 エアロの旋風吹きあれる
96 斜視 現役と先輩・権威
98 連載中 堀田君の旅から旅(勢至堂)
100 ランチタイムクッキング みそおでん
102 スポーツ車の系譜(6) フランススタイルの登場
106 松姫
110 生活の中の自転車とそれを取りまく環境はいま
124 New Cycling SALON〈TOURING REPORT〉晩秋の天城散策
126 New Cycling SALON〈TOURING REPORT〉秋葉街道の秋
130 New Cycling SALON〈LETTER TO EDITOR〉
132 New Cycling SALON〈製品 MEMO〉
133 New Cycling SALON〈会報すくらっぷ〉
136 New Cycling SALON〈後記〉
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「談論風発」
このコーナーは、自転車に係る様々な分野の方と今井彬彦編集長が対談する企画の連載です。今回は「最近ちょっとタンデムランに味をしめてます 型にはまらないサイクリストを目指して」と題して、自転車技術研究所の井上重則氏との対談です。対談ではタンデムのことについてソフト面やハード面から色々と話を聞いています。他にもエルスに対する評価や自転車技術研究所の仕事のことについて、走ることについては山岳論争に対する意見やカマキリ走法等にも話題が及んでいます。
「'80世界選手権プロルート競技(サランシュ)」
この記事は、フランスのサランシュで開催されたロードレース世界選手権の模様をレポートしている取材記事です。この年はモスクワオリンピックが開催されたために、アマチュア部門のレースは基本的に行われておらず、ルート競技は女子とプロ部門のみが行われました。記事では「イノー初勝利! プロトンの中で繰り広げられたフランスチームの戦略」と題して、ベルナール・イノーとフランスチームの動向を中心にレース展開をレポートしています。
「新版 欧州車界探訪 (2)」
この記事は杉野安氏の執筆による、1973年・1977年に連載していた「車界探訪」に続く、当時のヨーロッパ最新自転車事情を伝える連載です。今回は「グルメの国で舌の鍛錬」と題してフランスでグルメの世界に浸りきった話をしています。そこで話題に挙げているのは、アウシュの三ツ星レストラン、フォアグラ料理、ビストロの味、野鳥と獣肉の料理、デザートあれこれ、生ガキなどとなっています。
「丹波」
この文は、綿貫益弘氏の執筆による、滋賀県の朽木から兵庫県の篠山口まで峠を越えながら走った旅のことを綴った二回連載の紀行文です。後編となる今回は、芦生から県境を越えて兵庫県の篠山まで走った時の様子を綴っています。
「「浜平ノート」から」
この記事は筆者が浜平鉱泉に置いた連絡ノートが1年半ほど経ち、多くの資料が集まったので、冬の西上州情報として昭和54年12月から55年4月までの十国峠、ぶどう峠、栂峠、塩ノ沢峠に関する情報を紹介したものです。
「フランスで見たこと、考えたこと」
この記事は、今井編集長による、この年の世界選手権見物に訪れた道中の見聞録です。今回は「〈1〉プロローグ」と題して、日本からスイスへ飛んだ機中で感じたこと、到着したチューリッヒ空港で感じた成田空港との違いについて。そして、スイスのジュネーブからフランスのサランシュまでモンブランのふもとをサイクリングした話です。
「ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信」
この記事は、当時フランスでの数少ない自転車・サイクリングのジャーナリストと呼ばれていたミシェル・ドロール氏による連載です。今回は「自転車で夜のパリ探訪!」「職業別自転車選手権大会」「1980年度ランドネ基金賞」の3本の記事を寄せています。それぞれの内容ですが、「自転車で夜のパリ探訪!」は午前2時にコンコルド広場に50人余りが集合して夜のパリ市街を自転車で走ったアメリカのあるシクロツーリストのグループの話。「職業別自転車選手権大会」は、フランスで行われている各種職業別の自転車選手権の紹介で、ジャーナリストや国鉄職員組合など選手権大会を催している各分野を20ほどあげています。「1980年度ランドネ基金賞」は、フランスの二つの自転車メーカーによる基金で選抜された計画を10件余り紹介しています。
「対馬一人旅」
この記事は、撮影者が玄界灘に浮かぶ島を旅した時に撮影した写真を掲載したグラビアページです。
目次にはありませんが、84ページには「第4回シマノー日大定期戦」と題したトラックレースのレポートが掲載されています。
「特報 第14回ケルンショー エアロ旋風が吹き荒れた」
この記事は、第14回ケルンショーの視察レポートです。記事の冒頭では、このショーに展示されたデュラエースAXシリーズの各パーツを写真付きで個別に取り上げています。他にも各社が持ち込んだ、エアロ化したメーカー完成車や部品メーカーの各種製品を紹介しています。
「現役と先輩・権威」
この記事は「N.C.JOURNAL 斜視」と題する、匿名の連載記事です。今回は、「走らないサイクリスト」という言葉を引き合いに出して、現役サイクリストと(現役を退いた退役軍人という本来の意味での)ベテランについて、そしてサイクリングにおける権威とは何であるかについて私見を述べています。
「堀田君のガイド風紀行 旅から旅 ●勢至堂・黒森峠越え 歴史が息づく街道」
この記事は、サイクリング紀行の連載です。今回は、福島県の白河から会津へ入る白河街道を行く話です。
「ランチタイムクッキング」
「スポーツ車の系譜 その6 フランススタイルスポーツ車の登場」
この記事は、「日本のスポーツ車その足跡を探る」とした企画で、今井編集長執筆による連載です。今回は、当時の日本でツーリング車に色濃く流れているフランススタイルが、いつ頃日本に紹介され定着していったかを筆者の見聞に基づいて述べています。
「紀行 松姫」
この文は、奥多摩側から小管を経由して松姫峠を越え大月方面へ走った道中の様子と、その周辺にまつわる伝説などを綴ったサイクリング紀行です。
「生活の中での自転車と、それを取りまく環境はいま」
この記事は井上重則氏による「自転車通勤路上から一言」と副題を付けた、自転車通勤を続ける中で目に付いた自転車とその周辺にある諸々にまつわる話です。話題としては土踏まずでのペダリングの可否、サドルの高さ、雨天時の雨具、ダイナモの性能、歩道の自転車通行、道路のゴミ、クラクションの使用といったことについて触れています。
「New Cycling SALON 読者応募 ツーリングレポート」
このコーナーは読者から寄せられたツーリングレポートを掲載しています。今回は2件掲載されており、1件目は「晩秋の天城散策」と題して、輪行してきた伊東駅から冷川峠、国士越、天城峠を越えて河津駅まで走ったことをレポートしています。
「New Cycling SALON 読者応募 ツーリングレポート」
このコーナーは読者から寄せられたツーリングレポートを掲載しています。今回は2件掲載されており、2件目は「秋葉街道の秋 高遠からの分杭峠・地蔵峠」と題して、連休を利用して霧ヶ峰から蓼科を走った後に入った伊那路を走った時のことをレポートしています。
「New Cycling SALON LETTER TO EDITOR(お便りから)」
このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便り等を紹介しています。今回は山岳サイクリングの是非に対する意見、転付峠の近況が寄せられています。
「New Cycling SALON 製品MEMO」
このコーナーでは、自転車部品や用品などを紹介しています。今回は、シクロウネオリジナルのNSRクラウン、他を取り上げています。
「New Cycling SALON 会報すくらっぷ」
このコーナーでは、各地のサイクリングクラブの情報を紹介しています。今回は、北大阪サイクリングクラブ、両国サイクリングクラブ、ペンギンサイクリングクラブ、港サイクリングクラブ、名古屋サイクルフレンズ、安濃津サイクリングクラブの各クラブから会報情報が寄せられています。
1980年11月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「アトランティスツーリング」でした。


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