ニューサイクリング 1980年4月号(No.186)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1980年4月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1980年4月号は、通巻186号です。

この号のカラー口絵は「陽だまり」です。

通巻186号の目次をページ順に追うと、

14 ■談論風発■対談 山口澄三郎さん 自転車の美しさに魅せられて

28 ギヤレシオを考える

34 ●ギヤテーブル

35 ●ギヤ数表

38 ●フリーホイール一覧

44 ●チェンホイール一覧

46 ブルベ・ランドヌールとは?

52 好評連載中 ■ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信 中国自転車見聞録

56 製品 MEMO 番外編〈シマノ・スギノの新製品〉

64 エアロダイナミックレーサーを探る

78 【グラビア】 春を待つ峠路

80 【グラビア】 西海の島

85 好評連載中 チ氏の欧州駐在録

88 斜視 サイクリング協会への提言

90 好評連載中 堀田君の旅から旅(三浦)

92 ランチタイムクッキング ハムステーキ

94 私の考える靴とウェア

98 春うららか寸又峡

112 New Cycling SALON 〈TOURING REPORT〉大弛峠

116 New Cycling SALON 〈TOURING REPORT〉北沢峠

119 New Cycling SALON 〈TOURING REPORT〉オカリナの里を訪ねて

120 New Cycling SALON 〈LETTER TO EDITOR〉

122 New Cycling SALON 〈製品 MEMO〉

となっています。


主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「談論風発」

このコーナーは、自転車に係る様々な分野の方と今井彬彦編集長が対談する企画の連載です。今回は「自転車の美しさに魅せられた道楽魂」と題した、当時の丸石自転車社長であった山口澄三郎氏との対談です。対談では、はじめに山口氏のサイクリングを始めたきっかけやサイクリングの楽しさなどを聞いています。そして当時問題となっていた、当時の道交法やアダルト層へのアプローチとそれに関連してチェンジギヤの考え方などの話題について語り合っています。


「ギヤレシオを考える」

この記事は、読者からの電話をきっかけに今井彬彦編集長自らが、ギヤ比というものの初歩的なことや、つっこんだ内容にふれたものを書いてみようということで実現した企画です。この項では今井編集長の経験に基づき、「ギヤ比」「ギヤレシオ」「デベロプマン」のそれぞれの言葉の意味や、ハブギヤについて、実技的なギヤ比の考え方、ギヤ比の構成について述べています。


「●ギヤテーブル」

このページは今井編集長による「ギヤレシオを考える」の付表となるもので、フロント26T~55T、リア11T~34Tまでのギヤ比の一覧表を掲載しています。


「●ギヤ数表」

このページは今井編集長による「ギヤレシオを考える」の付表となるもので、フロント26T~55T、リア11T~34Tまでの、26インチホイールおよび27インチホイールのフランス式ギヤ数表(クランク1回転で進む距離)を掲載しています。


「フリーホイール一覧」

このページは今井編集長による「ギヤレシオを考える」の付表となるもので、当時市販されていた代表的なフリーのスプロケットのバリエーションとフリー本体との結合方式などを図示しています。掲載されているメーカーと製品は、サンツアーは、ニューウイナー、パーフェクト、ウイナーS、プロコンペ。シマノは、デュラエースEX、600EX、デュラエース、600 UG。レジナは、エキストラ・オロ、エキストラ・オロ(スカラーレ)。マイヨールは、700クールス、アトム。シクロは、シクロパンとシクロ。エベレストは、エベレストオロとなっています。


「チェンホイール一覧」

このページは今井編集長による「ギヤレシオを考える」の付表となるもので、当時市販されていた主なチェンホイールを一覧表で示しています。表に掲載されているのは、スギノが9製品、カンパニョーロが3製品、ストロングライトが3製品、シマノが5製品、サカエが7製品、マエダが2製品、TAが4製品となっています。


「ブルベ・ランドヌールとは何か」

この記事では、ジャックスレー氏がレースではない、ツーリングとスポルティーフを同時に行うシステムであるブルベについて解説しています。今回は「ランドヌール」と呼ばれるブルベについて、はじめにその起源とオダックス方式との違いについて解説しています。その後にはパリーブレスト-パリのこと、ベロシオとランドヌール方式のことについて述べています。


「ミッシェル・ドロールのヨーロッパ通信」

この記事は、当時フランスでの数少ない自転車・サイクリングのジャーナリストと呼ばれていたミシェル・ドロール氏による連載です。今回は「(マルセル・ルジュンの)中国自転車見聞録」と題して、1979年の夏にフランスの自転車製造メーカーであるルジュン社の社長であるマルセル・ルジュン夫妻が中国でのサイクリング旅行から帰ってきた際にルジュン氏から聞いた、旅の話や中国の自転車事情について披露しています。


「●INFORMATION●製品 MEMO●番外編●」

この記事は毎月掲載している「製品MEMO」の特別編集として、シマノとスギノの新製品を紹介しています。シマノの製品は「ツーリスト向けの部品を開発したシマノ」として、デオーレシリーズを取り上げています。ここでは、チェンホイール、ペダル、前後変速機とチェンジレバーを写真入りで紹介ています。スギノの製品では、ハンドルステムの「HP-GL」と「HP-GLE」、「プロダイナミック6」、「エアロマキシー」とそのスペシャル仕様、クランクボルトの「オーテックス(AUTEX)」、シートピラーの「SP-H」を取り上げています。


「エアロダイナミックレーサーを探る」

この記事では、当時、本格的な初の市販モデルともいえるジタンのエアロダイナミックレーサーと、シクロウネが試作した空力レーサーの2台を写真で細部を紹介するとともに、編集部がエアロダイナミックレーサーの現状について探っています。


「春を待つ峠路」

この記事は、サイクリング写真集団・茨城による、冬の上信国境周辺の峠サイクリングで撮影した写真を掲載したグラビアページです。


「西海の島」

この記事は、長崎県の五島へサイクリングに行った際に撮影した写真を掲載したグラビアページです。


「(チ)氏の欧州駐在録」

この記事は、当時パリに駐在していた今井千束氏による現地レポートの連載です。今回は「パリの石畳でサドルを慣らす?」と題し、パリの石畳と革サドルの慣らしと石畳を走るときの恍惚感について綴っています。


「サイクリング協会への提言」

この記事は「N.C.JOURNAL 斜視」と題する、匿名の連載記事です。今回は、当時の日本サイクリング協会と地方の各県協会に対し、今後の活動に対する提言を述べています。その内容は「環境整備の積極さ―その一つとして自転車走行」「指導要綱の展開-楽しさと遊びの精神の取入れ」「普及対象の拡大-アダルト層へのアプローチを」の3点となっています。


「堀田君のガイド風紀行 旅から旅 ●三浦・阿部倉 沢音ばかりの静寂」

この記事は、サイクリング紀行の連載です。今回は、都内から一泊で三浦半島の阿部倉鉱泉へ輪行サイクリングに出かけた話です。


「ランチタイムクッキング」

この記事はサイクリングに出た際のランチタイムのクッキングをコンセプトに、色々な料理とその材料および料理法を紹介していくコーナーです。今回のランチは、ベーコン味スープ、ハムステーキ、ヨーグルトサラダの三品です。


「私の考える靴とウェア」

この記事は、サイクリング用の靴に関しての考えを述べた読者の投稿による記事です。その内容は、サイクリング用の靴に求められる要素として乗って走ることと歩くことの二つを挙げ、どのような靴が合理的であるか、そして服装とのバランスといったことについて述べています。


「春うららか寸又峡」

この文は、静岡駅から走り出して大井川を遡行しながら寸又峡温泉を目指して走った時の様子を綴ったサイクリング紀行です。


「New Cycling SALON 読者応募 ツーリングレポート」

このコーナーは読者から寄せられたツーリングレポートを掲載しています。今回は3件あって、1件目は「大弛峠」と題し、木賊峠を越えた翌日に道中で出会った大弛峠を越えるという人ともに、長野側から上って雪の残る峠を越えて山梨側へ下りていくまでの道中をレポートしています。


「New Cycling SALON 読者応募 ツーリングレポート」

このコーナーは読者から寄せられたツーリングレポートを掲載しています。今回は3件あって、2件目は「北沢峠」と題して、小淵沢の友人の家から御座石鉱泉に泊まって北沢に向かって上った時の道中をレポートしています。


「New Cycling SALON 読者応募 ツーリングレポート」

このコーナーは読者から寄せられたツーリングレポートを掲載しています。今回は3件あって、3件目は「オカリナの里を訪ねて」と題して、土でオカリナを焼いている人がいるということで足利の自宅から栃木県の田沼町を訪れるまでの道中と、オカリナの家の様子をレポートしています。


「New Cycling SALON LETTER TO EDITOR(お便りから)」

このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便り等を紹介しています。今回は「スーパー林道への哀歌」と題したスーパー林道の開通と自然保護の問題に対する意見が寄せられています。


「New Cycling SALON 製品MEMO」

このコーナーでは、自転車部品や用品などを紹介しています。今回は、サンツアーのBMXパーツ、アリアケの「ジャガーII」、サンマルコの「コンコール・ジュニア」、クレメンのチューブラー「コルサ・プレステージ」と「パリ-ルーペ」「グリフォ・ベーネ」の新トレッド、アルプスのタッチアップペイント、シマノの「デュラエースEX UGハブ」、他を取り上げています。


目次にはありませんが、127ページには「New Cycling SALON お知らせ」のコーナーが掲載されています。今回は、神奈川県で開催される「第24回全国サイクリングラリー」「国際親善サイクリングラリー」と、山梨県で開催される「AIT国際サイクルツーリング世界大会」の開催要項が掲載されています。


1980年4月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「アトランティス ツーリング」でした。

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