旅用自転車ランドナー読本
本日の1冊
今回は「旅用自転車ランドナー読本」を取り上げます。
「旅用自転車ランドナー読本」は、ランドナーについて書かれたもので、2010年に発行されました。
旅用自転車というと、最近ではMTBベースのものも多く出てきているようですが、同書では「ランドナー」に的を絞っています。ちなみに「旅用自転車ランドナー読本」では、外見的にホリゾンタルフレーム、ドロップハンドル、マッドガード、メッキのキャリア、太めのタイヤといった特徴を持つものを「ランドナー」と定義しています。
内容ですが、前半部分では旅用自転車の種類やディテール、いわゆるハードウエア的な部分について語られています。特に車種の章では、ルネ・エルスやトーエイ等の実車を7台紹介しています。見た目にも車種のイメージがよくつかめると思います。
後半部ではキャンピング車が主に取り上げられています。日本1周や世界1周といえば、MTB登場前はランドナーの1車種であるキャンピングが定番でした。1980年代あたりまでは、メーカーのキャンピング完成車もありました。クロモリのオーダーであれば、当時から現在でも目的に合わせてフレームの強度や仕様、キャリア等の装備も自由に設計できますので、冒険ツーリングには最適といってよいでしょう。
著者は、キャンプツーリングの実践派であり、冬の北海道ツーリング記も綴られております。また、アルプス好きということもあり、自身のアルプスや富山の自転車店にアルプスに乗って集うベテランサイクリスト達との交流も記されています。中でも、アルプスでも普段お目にかかることが少ないローバーが数台登場していますので、アルプス愛好家にとっては興味惹かれることと思います。
「旅用自転車ランドナー読本」は、ランドナーに興味がある方、アルプスがお好きな方、キャンプツーリングを実践してみたい方それぞれに楽しめる内容になっている1冊だと思います。
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