すばらしい自転車
本日の1冊
今回は「すばらしい自転車」を取り上げます。
「すばらしい自転車」は、日本放送出版協会から1973年に発行されました。中学生のための「NHKブックスジュニア」シリーズのひとつで、著者は鳥山新一氏です。
同書は「自転車の歴史」「今の自転車」「人間と自転車」の3部構成となっています。「自転車の歴史」では題名の通り、自転車の発明から1900年頃までの自転車発達の歴史を紹介しています。自転車の発明は1800年代とされていますが、車輪自体は紀元前からあったようです。同書では自転車の定義を「二つの車輪を前後に並べた二輪車」としています。車輪を横に並べた二輪車はもっと古くからあったようですが、前後に並べた乗り物は時代がずっと後になってから登場したということです。
「今の自転車」は、自転車の種類と構造を細かく解説しています。自転車の種類は、運搬車、軽快車、サイクリング用車、レース用車など、10種類に分けて紹介しています。自転車の構造は、フレーム、車輪、トランスミッション、操縦・制御部分に大別して解説しています。例えばフレームでは、フレーム形式、強度と剛性、材料に関して深掘りしています。
「人間と自転車」では、自転車はなぜ倒れずに走れるのかといった疑問、走行抵抗や運動性能といった項目を理論的に解説しています。物理の法則や数式も色々と登場してきますので、中学生向けとしてはやや難解な部分があるのではないかと思います。
「すばらしい自転車」は、「中学生のための新教養」と銘打ったシリーズ本のひとつですが、自転車好きの大人が読んでも十分楽しめる内容になっていると思います。
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