ニューサイクリング 1984年11月号(No.243)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1984年11月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1984年11月号は、通巻243号です。

カラーの口絵は、「'84IFMAケルンショー」「近未来レーサー JAN LE GRAND」「夏沢峠 冬支度」です。

243号の目次をページ順に追うと、

 24 '84 IFMAケルンショー

 38 西上州(一)晩秋

 48 ニューパスハンティング(2) 恵那山林道 鯉子峠・墓戸峠

 58 杉野安のヨーロッパとび歩き(2) チューリッヒとパリ

 72 ツーリストに迫る 3

 74 フランス・アルプス紀行

 84 乗る人見る人自転車道楽

 92 越美国境 二つの峠

 98 レース ツール・ド・ジャパン第3戦 全日本実業団

102 濁川温泉レクイエム

104 娘よ、アスリートになれ

108 製品メモ

116 NCサロン

120 輪行自由化 そして今後の問題

122 林道は通行禁止か

124 冬、越中から飛騨へ

となっています。

主な記事を以下にご紹介します。

「'84 IFMAケルンショー」は、この頃トライアル車として先端となりつつあったファニーバイクが台頭してきたケルンショーのフォトレポートです。

「西上州」は、筆者が10年間、65回、延べ130日に渡る西上州ツーリングをしたまとめとして、主に初冬から晩春にかけてを季節ごとに書いた連載紀行です。今回は1979年の晩秋に訪れた、海瀬駅から大上峠、余地峠、十石峠、矢倉峠を越えて下仁田に至る2泊3日の行程です。

「ニューパスハンティング」は、「旧道を探る」に代わる新たなコースガイド企画として前月号から始まった連載です。記事の体裁は前企画と同様に、地図とともに写真を多数掲載しています。今回は恵那山林道の鯉子峠・墓戸峠、おまけに根ノ上峠を紹介しています。

「杉野安のヨーロッパとび歩き」は、スギノテクノ社長の杉野安氏がスギノレーシングチームを率いてのオランダ合宿の様子や、ヨーロッパ各地での見聞を伝える連載です。今回は「チューリッヒとパリ」と題し、チューリッヒではスイスに滞在して練習している市川・森・三浦の3選手と会食した話と、選手の滞在費用について。翌日のチューリッヒ観光の後にパリへ行ってチーム合宿の状況を確認。加藤一画伯のアトリエ訪問や、メカニック修行中の福井氏との行動エピソード等を届けています。

「サイクルツーリストに迫る その3」は、サイクルツーリングに対する個々のサイクリストの考え方やかかわり方といった、その人なりのパターンを雑談と紀行文によってサイクルツーリストの姿を見ようと企画された連載です。今回は、「国内の峠越えの延長線上にあるヨーロッパ山地ツーリング」と題した鈴木孝さんとのおしゃべりです。

※目次ではタイトルが「ツーリストに迫る」となっていますが、本文では「サイクルツーリストに迫る」となっています。

「フランス・アルプス紀行」は、「サイクルツーリストに迫る」で謳っている紀行文です。鈴木孝さんによる紀行文は、この年の6月末から7月初旬にかけてスイスおよびイタリアの一部を含むフランスアルプスを訪れた海外サイクリング紀行です。今回は渡仏の行程と、シャモニでモンブラン観光してからツーリングをスタートさせ、モンテ峠を越えてスイスに入り、さらにグラン・サンベルナール峠を越えてイタリアのアオスタに至るまでです。

「乗る人見る人 自転車道楽」は、様々な分野のサイクリスト・自転車愛好家を訪ね、その人物と自転車を紹介する連載コーナーです。今回は森田徹さんと杉本弘美さんを訪ね、ペガサスのタンデムを紹介しています。

「越美国境 二つの峠」は、福井県と岐阜県の境にある両白山地にある二つの峠「桧峠と温見峠」を越える目的で走った今井彬彦編集長によるサイクリング紀行の連載です。今回は、大野を雨のなか出発して温見峠までの川筋の長いアプローチを走り、中島を過ぎてからひと山超えて温見川の谷に入ったところでコーヒーブレイク、そして再出発するまでとなっています。

「レース ツール・ド・ジャパン第3戦 全日本実業団」は、「第15回全日本実業団自転車競技選手権大会」「第18回全日本実業団対抗サイクルロードレース大会」「オリベッティツール・ド・ジャパンシリーズ 第3戦群馬ステージ」のレースレポートです。

「濁川温泉レクイエム」は、この年の9月に長野県西部地震による御岳の山体崩壊で発生した土石流によって、濁川温泉と多くのサイクリストが泊まった温泉宿が家族もろとも飲み込まれて消滅してしまった。それに対する追悼と、同地での想い出を綴っています。

「娘よ、アスリートになれ」は、翌年に中学生になる娘さんのために新たな1台を製作することとしたシクロウネの今野義氏による24インチ車の製作記です。

「製品MEMO」は、新製品情報のコーナーです。今月号は、スペシャライズドのクランク・ペダル・ヘッドセット・BBセット・ステム・ハブ・ブレーキレバー等、ZUNOWオリジナルドロップバー&ステム、サムソン・ロストワックスフレーム素材、チネリフレーム素材、プーマのレーサーシューズ等を紹介しています。

「NEW CYCLING SALON」は、自転車に関する各種の情報や読者投稿などを掲載するコーナーです。今回は、「INFORMATION」でイベント開催、サイクリング写真集発刊、自転車の写っているレコードのジャケ買い、レ・マイヨー誌創刊の情報が。「旧道実走レポート」では、六十里越のレポート。「Letter to Editor」には、バイオペースを使用したインプレッションが届けられています。

「輪行自由化 そして今後の問題」は、1984年10月1日から列車内のスポーツ車持込に料金の支払いのみでサイクリング協会会員証が不要となったことの報告。そして今後の問題点として、他のスポーツと同様に自転車もスポーツ用具として無料化することや、分解しないで車両へ持込できるよう働きかけることをあげています。

「林道は通行禁止か」は、読者からの投書をきっかけに、編集部が林野庁と営林署に問い合わせた結果を報告しています。

「冬、越中から飛騨へ」は、富山県の城端駅からスタートしてブナオ峠を越えてキャンプ。翌日は、軽岡峠を越えて岐阜の高山で自転車を畳むまでを綴った冬期サイクリング紀行です。

1984年11月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「ユーラシア」でした。

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