ニューサイクリング 1985年10月号(No.255)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1985年10月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1985年10月号は、通巻255号です。
カラーの口絵は、「V9 中野浩一」「神鍋カップサンツアーロード」「魔物について」「ワンショット/峠の登りで」です。
255号の目次をページ順に追うと、
神鍋カップサンツアーロード 燃!暑!汗! 神鍋'85
18 ドキュメント神鍋
22 クラス・オープンは格闘技だ
28 ハートフル神鍋、サンクスサンツアーロード
32 神鍋カップ雑感・リザルト
36 私をとらえる魔物について
50 プロトン内部! うなりを上げ通過する選手集団 彼ら五感のモノローグ(2)
サイクリングのニューウェーブ ビッグラン神奈川
60 新しいサイクリング運動の展開が期待される
63 実走編 完走しなかったが楽しかった
66 ある提言 ハードかソフトか サイクリングの楽しみ
72 使ってみたら カーボンファイバーフレームプジョーPY10-FC
78 ニューパスハンティング 信州諏訪 廃道寸前の林道とスリリングなダウンヒル中峠・有賀峠
88 ザッツステージレース 6戦士の9日間(3)
100 製品メモ
102 オランダ通信 イタリアへ、そしてジロ観戦
108 '85全日本実業団自転車競技選手権大会
114 私のミニガイド 東上州 沢入より赤倉へ
118 NCサロン
となっています。
主な記事を以下にご紹介します。
10月号の巻頭特集は、「神鍋カップサンツアーロード 燃!暑!汗! 神鍋'85」です。
最初の「ドキュメント神鍋」は、イベント全体のフォトレポートです。
「クラス・オープンは格闘技だ」は特集2本目の記事で、レース直前の選手たちにインタビューして得たコメント、オープンクラスのフォトレポート、レース後の選手コメントを掲載しています。
「ハートフル神鍋、サンクスサンツアーロード」は、特集3本目の記事です。6回目となるこのレースの各クラスのレポート。余談として、筆者が選手だった時代の落車の思い出、水かけ部隊の話、かつてのレーサーの姿ではなくなったエディ・メルクスの走りを見て自身もレースを降りた区切りとなった話も語っています。
「神鍋カップ雑感・リザルト」は、神鍋カップを取材しての感想と、各クラスの上位入賞リザルトを掲載しています。
「私をとらえる魔物について」は、7月号から始まった新連載です。「愛好家にとって自転車は魔物のようなものだろう」この一文で始まるこの企画は、オーナーにとって、そして読者にとっても魔物といえる自転車を紹介していきます。今回は、風格と艶やかさを漂わせる書家のオーナーが所有する「軽量車」と、「クルスルート」「ランドヌーズ」「シャントルー」3台のルネ・エルス計4台が登場しています。NC誌メカニカルアドバイザー新田眞志氏による解説は「素晴らしきものたちの捕らえ方に関する考察」です。
「プロトン内部! うなりを上げて、通過する選手集団 彼ら五感のモノローグ(2)」は、9月号から始まった連載です。内容は、この時期にレーサーとして活躍していた選手たちへのインタビューで構成されています。今回は、この年にスギノテクノに入社した市川雅敏選手に話を聞いています。
「サイクリングのニューウェーブ ビッグラン神奈川」は今月号二つ目の特集です。特集1本目は「新しいサイクリング運動の展開が期待される」です。今井編集長による、「ビッグラン神奈川」というイベントがサイクルツーリングの世界で何らかの影響を呼び、新しい展開が見られることを期待したいと綴っています。
「実走編 完走しなかったが楽しかった」は、こちらも今井編集長による、ビッグラン神奈川の挑戦記として、8月の大変な暑さの中、犬越峠と矢倉峠へ走りに行ったことを報告しています。
「ある提言 ハードかソフトか サイクリングの楽しみ」は、特集最後の記事です。「ビッグラン神奈川」の申し込み結果と近年の日本に於けるサイクリング事情を思いあわせ、長年自転車の楽しさを味わい、普及活動にも無関心ではなかった筆者が、サイクリストとして一つの問題提起をしています。
「使ってみたら カーボンファイバーフレームプジョーPY10-FC」は、大学院で材料工学を研究している筆者による試乗記です。当時レーシングチームで現役選手として走っていた筆者の感想は、「類マレな程マイルドで、かつシャープ」とのこと。コロンバスSLと比較してたわみ量が少ない、フレームのカエリの早さが感じられると報告しています。
「ニューパスハンティング」は、林道や峠を主体に地図や写真を多数掲載して案内しているコースガイド企画の連載です。今回は「信州諏訪 廃道寸前の林道とスリリングなダウンヒル」と題し、中峠・有賀峠を紹介しています。コースは上諏訪駅をスタートし、中峠、有賀峠をパスして上諏訪駅に戻ってくる29.5kmです。
「ザッツ・ステージレース 6戦士の9日間(3)」は、「オリンピア・ツール」に招待されたスギノチームのドキュメンタリーを杉野安氏が綴っています。今回のレポートは、第6ステージから最終第9ステージまで、途中リタイアとなった安原選手、完走を果たした三浦選手のレース展開を中心にレポート。最後は、9日間の振り返りと、今後への期待を綴ってレポートを終えています。
「製品MEMO」は、新製品情報のコーナーです。今月号は、ラバネロオリジナルのエアロヘルメット、ミシュランのWOタイヤ・ハイライトシリーズ、日米富士のトライアスロン用レーサー「富士コナカップ」等を紹介しています。
「イタリアへ、そしてジロ観戦」は、オランダに留学していた藤森信行氏による連載「オランダ通信」です。今回は、単独でレース活動のためにイタリアへ渡った砂田氏と合流。砂田氏の所属するチームでのトレーニングに参加、オランダ流とイタリア流の走り方の違いを感じています。その後はジロ・デ・イタリアの観戦記と、友人が参加した東ドイツでのレースの様子をレポートして、連載を締めくくっています。
「'85全日本実業団自転車競技選手権大会」は、9月に日本サイクルスポーツセンター5kmコースで行われ、市川雅敏選手が独走勝利を飾ったロードレースのレポート。加えて、ロードレースおよびトラック競技のレース結果を掲載しています。
「私のミニガイド(13)」は、読者投稿によるサイクリングルート紹介企画の連載です。今回は「東上州 沢入より赤倉へ」と題し、群馬県東部の渡良瀬川周辺にある峠を紹介しています。そのルートは、大間々からバラ沢峠・根利峠・コムギ峠・赤倉峠を越えて沼田に至る1泊2日のコースを紹介しています。
「NCサロン」は、自転車に関する各種の情報や読者投稿などを掲載するコーナーです。今回は、「INFORMATION」でイベント情報2件。「林道情報」は、読者からの四国剣山スーパー林道の開通情報が。「ツーリングレポート」は、「四国カルスト大野ヶ原と石鎚山」「夕森 田立 藪こぎツーリング」の2件が寄せられています。
1985年10月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「グランヴェロ」でした。
コメント
コメントを投稿