ニューサイクリング 1985年9月号(No.254)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1985年9月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1985年9月号は、通巻254号です。

カラーの口絵は、「魔物について」「全日本アマチュア自転車選手権」です。

254号の目次をページ順に追うと、

 22 プロトン内部! うなりを上げ通過する選手集団 彼ら五感のモノローグ(1)

 32 私をとらえる魔物について

 44 ニューパスハンティング 東農の山中をタイムトリップ 明智・岩村周辺

 56 ザッツステージレース 6戦士の9日間(2)

 72 ゴールはアップルワイン 女房殿と行く晩秋の湯旅ふたつ

 80 ニューパスハンティング実走レポート 林道蕪入沢上芦川線・平松峠・天竜スーパー林道・金時山

 86 四季を楽しむ東毛の雑木林を行く小径 座間峠

 92 私のミニガイド 星尾峠・十文字峠

98 西日本実業団ロードレース

100 第54回全日本アマチュア自転車競技選手権大会

102 オランダ通信 オランダ・クリテリウムの事情

106 気になる風景 姿

108 パイプのこと、そして和田文平さんのこと

111 製品メモ

114 NCラリーのお知らせ

となっています。

主な記事を以下にご紹介します。

「プロトン内部! うなりを上げ通過する選手集団 彼ら五感のモノローグ(1)」は、9月号から始まった連載です。内容は、この時期にレーサーとして活躍していた選手たちへのインタビューで構成されています。初回は、この年に自身の店「プロダクツM」を設立した森幸春選手に話を聞いています。

「私をとらえる魔物について」は、7月号から始まった新連載です。「愛好家にとって自転車は魔物のようなものだろう」この一文で始まるこの企画は、オーナーにとって、そして読者にとっても魔物といえる自転車を紹介していきます。今回は、遅れてきた自転車少年と評されるオーナーが所有する、夜間練習用、昼間練習用、決戦用と使い分けている3台のロードレーサーが登場しています。NC誌メカニカルアドバイザー新田眞志氏のよる解説は「クルス・ルートの精悍さを決定づける要素について」です。

「ニューパスハンティング」は、林道や峠を主体に地図や写真を多数掲載して案内しているコースガイド企画の連載です。今回は「東農の山中をタイムトリップ」と題し、明智・岩村周辺を紹介しています。コースは瑞浪駅をスタートし、明智と岩村を訪れつつ、その前後にあるいくつかのピークと峠をパスして釜戸駅へ至る57kmです。

「ザッツ・ステージレース 6戦士の9日間(2)」は、「オリンピア・ツール」に招待されたスギノチームのドキュメンタリーを杉野安氏が綴っています。今回のレポートは、ソビエトチームにスギノのトーストラップをプレゼントしたエピソード。レースのほうは3日目、午後から始まる9kmの石畳を含む168kmのステージ。落車などで2名がリタイアとなったスギノチームは残り2名。山田選手は落車時に頭を打ったので入院、その後の退院までの経過もレポートがあります。レースレポートはさらに第4ステージ、第5ステージ終了時点でまだ残っているスギノチーム2選手のレース展開を伝えています。

「ゴールはアップルワイン 女房殿と行く晩秋の湯旅ふたつ」は、夫婦で出かけたサイクリングエピソードを二つ綴っています。ひとつは、群馬の沼田駅から武尊温泉を目指してそこで一泊。翌日は、花咲峠を目指すがあきらめて赤倉林道から国道120号へ出て、途中栗尾峠の旧道を越えて沼田へ戻っています。ふたつ目の旅は、黒磯駅まで移動後にサイクリングを開始し、途中峠を越えて目指す湯之田鉱泉で宿泊。翌日は、長谷川自転車商会の長谷川氏お勧めというコースを行く予定だったが天候悪化などからコースを変更して石川駅へ向かい、自転車を輪行袋に収めています。

「ニューパスハンティング実走レポート」は、連載「ニューパスハンティング」で紹介されたコースの、読者による実走レポートです。今回は、2月号4月号5月号6月号で紹介されたコース・峠の実走レポート11本が掲載されています。

「四季を楽しむ東毛の雑木林を行く小径 座間峠」は、「エッセイ風コースガイド」と称し、自宅から2~3時間で峠に立つことができ、何より筆者のサイクリングを形作り、自然への接し方、考え方を覚醒させた群馬の座間峠の参考コースの紹介とサイクリング時のアドバイスを綴っています。

「私のミニガイド(11)」は、読者投稿によるサイクリングルート紹介企画の連載です。今回は「奥秩父の原生林を行く」と題し、信濃川上側から十文字峠を越えて西武秩父を目指すルートを案内しています。なお、このコースの日帰りサイクリングは体力に自信のある方だけにしてほしい。逆コースは交通の便、標高差を考えると少し無理があるとの注釈があります。

今月のミニガイドはもう1本あり、西上州、中込から星尾峠、田口峠を越えて臼田方面へ向かうルートを案内しています。なお、こちらに関してはコース的には逆にとったほうが面白いだろうとの注釈がついています。

「西日本実業団ロードレース」は、7月に鈴鹿サーキットで行われ、市川雅敏選手がコース新記録で連続Vを飾ったレースのレポートと、各クラスの上位リザルトを掲載しています。

「第54回全日本アマチュア自転車競技選手権大会」は、岩手県の紫波町で開催されたトラックおよびロードレースの各クラス上位リザルトを紹介しています。

「オランダ・クリテリウムの事情」は、オランダに留学していた藤森信行氏による連載「オランダ通信」です。今回は、4月の末に4日間で公式戦4レースに出場。初のクリテリウム完走レースも含め、自身の4レースの展開と、オランダのクリテリウムのレース展開についてレポートしています。

「気になる風景」は、サイクリングで訪れた場所の地名の由来や、その地域の風習などを綴る随想です。今回は「姿」と題して、信仰と民俗学との関係性について語っています。

「パイプのこと、そして和田文平さんのこと」は、今井編集長による自身のパイプ趣味のこと、そしてパイプで思い出したという和田文平氏との思い出、さらに和田氏の人物像について綴っています。

「製品MEMO」は、新製品情報のコーナーです。今月号は、サンツアーの新シリーズ「スプリント」の各パーツ、トモダサイクルの「軽合金製ヤジロベー」等を紹介しています。

「NCラリーのお知らせ」は、この年の10月に春日温泉で開催される「ニューサイクリング読者会」の開催告知です。

1985年9月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「マイル112」でした。

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