ニューサイクリング 1986年11月号(No.268)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1986年11月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1986年11月号は、通巻268号です。

カラーの口絵は、「魔物について」「'86ケルンショゥ」「グリーンピアロードレース」「峠のうえで」です。

268号の目次をページ順に追うと、

 24 IFMA'86 ケルンショウ

 36 ワイド版 ニューパスハンティング 特集・近くなった南会津〈下〉

 50 シリーズ・オールドボーイサイクリング されど遊びの只中に! 随想

 56 私をとらえる魔物について

 66 市川雅敏インタビュー

 68 ニューパスハンティング 天竜川大幹線林道 大津峠

 80 回想の志摩半島

 92 シュナのコリドーレ・ジャッポネーゼ (3)

100 シマノグリーンピアロードレース 国際ロードレース

109 モノディスプレイ

120 長距離ツーリングを考える 10年間の世界一周、エルベ夫妻に聞く

122 '86 オリベッティ・ツール・ド・ジャパンシリーズ 第3戦 千葉ニュータウンステージ

124 第12回NCラリー

128 NCサロン

となっています。

主な記事を以下にご紹介します。

「IFMA'86 ケルンショウ」は、「IFMAメモランダム」「IFMAレポート」と題した2本のショー視察記が掲載されています。「IFMAメモランダム」は全体の印象を中心にレポート。この年の完成車展示は、前回と違って堅実なものだった。ただし、塗装は従来の単色から多色使用や模様を付けたものに変わってきているとのことです。他に目を引いたのは、ルックのカーボンフレーム他、カーボン採用製品、それとビンディングタイプのペダルが注目を集めていたということです。「IFMAレポート」は、パーツ類のレポートが充実しています。カンパのシンクロシステム、他にもサンツアーやユーレーもインデックスシステムを採用したメカを発表。他の注目パーツはやはり、ディスクホイールとビンディングペダル。各社の製品を写真入りで紹介しています。

「ニューパスハンティング」は、林道や峠を主体に地図や写真を多数掲載して案内しているコースガイド企画の連載です。今回は前号に引き続き「特集・近くなった南会津〈下〉」とうたっていますが、サブタイトルは「リレー紀行」。前号のガイドから変わって、5本のサイクリング紀行を掲載しています。「檜枝岐から銀山湖へ」は、自宅から実走で出発し、田代スーパー林道、銀山湖(奥只見湖)を巡って小出へ抜けています。「安ヶ森林道と田代山スーパー林道」は、クルマをデポした五十里湖あたりをスタートし、安ヶ森峠をパスして湯ノ上温泉泊。翌日は、田代山スーパー林道を行って湯西川温泉泊。最終日は五十里湖へ戻る2泊3日で計133kmを走っています。「黒磯から会津へ 男鹿峠」「雪渓を滑りおりた 甲子峠」は、二人で行ったサイクリングで越えた二つの峠のエピソードを、それぞれひとつづつ綴っています。「奥会津のひっそりした湖 沼沢湖」は、彼女と共にタンデムで沼沢湖周辺をサイクリングした時の様子を綴っています。

「シリーズ オールドボーイサイクリング されど遊びの只中に!」は、9月号から続く企画ものです。今回は、この頃のNC誌で「気になる風景」を連載していた筆者による「Here I go on my way.」と題した随想を掲載しています。数年前からライトツーリングのシステム化について取り組んでいる筆者。そのポイントとして、ひとつはハード面、ソフト面から、もうひとつはチューブラータイヤの接着法について語っています。

「私をとらえる魔物について」は、1985年から始まった連載です。「愛好家にとって自転車は魔物のようなものだろう」という一文で始まるこの企画は、オーナーにとって、そして読者にとっても魔物といえる自転車を紹介しています。今回は、語学教師見習いであるオーナーが所有するセマスのファニーバイクが登場しています。NC誌メカニカルアドバイザー新田眞志氏による解説は「チェーンステイの長さに関する考察」です。

「市川雅敏インタビュー」は、プロロードレーサーとなった後に一時帰国した市川雅敏選手へのインタビューです。「彼に続く者達へ」と題して、「日本の選手、少し頭チェンジしないとヨーロッパでは走れるようにならないですね。」という市川選手にヨーロッパのプロの実情を聞いています。

「ニューパスハンティング」は、林道や峠を主体に地図や写真を多数掲載して案内しているコースガイド企画の連載です。今回は「天竜川の大パノラマルート」と題し、天竜川大幹線林道と大津峠を紹介しています。コースは水窪をスタートして、大津峠をパスして平岡に至る38.5kmです。

「回想の志摩半島」は、伊勢市出身の3人で志摩半島を巡ったサイクリングエッセイです。20年以上前、中学生の頃から数えきれないほど出かけた志摩半島へ久しぶりに走りに行きます。当時の思い出話と共に、3人のサイクリングは進みます。クルマをデポした磯部駅から走り始めて安乗崎を巡り、大王崎の旅館に上がり込み二千円の定食で昼食とします。昼食後は英虞湾の入り江に寄ったのみで、素直に国道を行って帰路についています。

「シュナのコリドーレ・ジャッポネーゼ 」は、9月号から始まった連載です。筆者の砂田弓弦氏は、イタリア滞在中の記録を克明にノートへ残していました。この連載は、その記録を元に筆者のイタリアでの体験を伝えてくれるものです。今回は、ようやくイタリア車連のライセンスが取れ、レースを走り始めたたこととその結果など。また、この頃のドーピング事情なども伝えています。

「シマノグリーンピアロードレース 国際ロードレース」は、9月にグリーンピア三木で開催された初日のロードレースの大会風景レポートと、大会委員長の話。そして、二日目の国際ロードレースのレースレポートが掲載されています。

「モノディスプレイ」は、新製品情報のコーナーです。今月号は、シマノの7スピードのデュラエース、サンツアーのインデックス機構のサイクロン7000・XCスポーツ7000等を紹介しています。

「長距離ツーリングを考える 10年間の世界一周、エルベ夫妻に聞く」は、6年かけて28ヶ国、6万kmを走り、今後また4年以上走り続けるプランを持っているというフランスのカップルに今井編集長がインタビューした後の印象を綴っています。

「'86 オリベッティ・ツール・ド・ジャパンシリーズ 第3戦 千葉ニュータウンステージ」は、9月に1491人が参加して行われたロードレースの大会レポートと、各クラスの上位入賞者を掲載しています。

「第12回NCラリー」は、10月に行われた「ニューサイクリング読者ラリー」のフォトレポートです。

「NCサロン」は、自転車に関する各種の情報や読者投稿などを掲載するコーナーです。今回の「INFORMATION」はイベント情報が2件あります。「谷島啓之選手のアメリカ便り5」は、7月から8月に出場した3レースの結果と、クアーズクラシックのプロローグとステージ1の観戦に行ったことを報告しています。

1986年11月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「レイダック」でした。

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