ニューサイクリング 1986年6月号(No.263)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1986年6月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1986年6月号は、通巻263号です。

カラーの口絵は、「'86サイクルショー」「魔物について」です。

263号の目次をページ順に追うと、

 18 '86サイクルショー

 36 ニューパスハンティング ホッチ峠と饅頭峠

 46 プロトン内部! うなりを上げて通過する選手集団 彼ら五感のモノローグ

 56 私をとらえる魔物について

 68 第2回宮古島トライアスロン

 76 ライトウェイトマシンへの挑戦

 94 モノディスプレイ

100 忘れえぬ旅 富岡街道と阿武隈中通り三つの宿を巡る旅

108 NCサロン

112 スポニチ・サイクルロードレース

となっています。

主な記事を以下にご紹介します。

「'86サイクルショー」は、4月にインテックス大阪で開催されたショーの取材記事です。メーカーや工房の完成車は、新素材サイクルとしてアルミやチタン、カーボンを使用したフレームの自転車が数台。スペシャルメイドは、、ファニー、トライアスロン、ロード、ピスト、マウンテン、スポルティーフなどあわせて40数台を写真付きで紹介しています。パーツは、各メーカーごとに注目製品をこちらも写真入りで紹介してます。

「ニューパスハンティング」は、林道や峠を主体に地図や写真を多数掲載して案内しているコースガイド企画の連載です。今回は「甲州茅ヶ岳中腹を行くスポルティーフ ルート」と題し、ホッチ峠と饅頭峠を紹介しています。コースは韮崎駅をスタートし、饅頭峠、ホッチ峠の順でパスして甲府駅に至る33kmです。

「プロトン内部! うなりを上げて通過する選手集団 彼ら五感のモノローグ(10)」は、前年から始まった連載です。内容は、この時期にレーサーとして活躍していた選手たちへのインタビューで構成されています。最終回は、当時の女性トップライダーで、前年にサンツアーに入社したサンツアーレーシング所属の阿部和香子選手に話を聞いています。

「私をとらえる魔物について」は、1985年から始まった連載です。「愛好家にとって自転車は魔物のようなものだろう」この一文で始まるこの企画は、オーナーにとって、そして読者にとっても魔物といえる自転車を紹介しています。今回は、ジャーナリストのオーナーが所有するラバネロのクルスルートが登場しています。NC誌メカニカルアドバイザー新田眞志氏による解説は「続・トライアスロン用マシンに関する考察」です。

「第2回宮古島トライアスロン」は、マエダ工業勤務の筆者によるレースレポートです。レース前にはテクニカルサポートにエンド曲がりのトラブルが数件あったとのことで、荷造りの際の梱包についてコメントしています。レースは、スイム、バイク、ランそれぞれのレポートがあり、前年の優勝者が大会新記録で2連勝を飾ったと報告しています。また、記事の後には上位10名と最終ゴールの選手のリザルトを掲載しています。

「ライトウェイトマシンへの挑戦」は、「スチールVS新素材 ハイテック時代へのステップ」と副題を付け、今野義氏が自転車誕生以来の素材変遷を紐解きながら、当時の新素材への進行とスチールの可能性について論じています。記事の後には「7.5kgを実現したレーシングマシンの試作」と題してスチールフレームを使用した3RENSHOのロードレーサー、SLRを仕様書と各部の写真で紹介しています。さらに「ライトウェイトマシンの製作」と題した3RENSHO工場長、牧野政彦氏によるSLR製作記も掲載されています。

「モノディスプレイ」は、新製品情報のコーナーです。今月号は、ルックのシューズ、モゼールのロードレーサーとフレーム等を紹介しています。

「忘れえぬ旅 富岡街道と阿武隈中通り三つの宿を巡る旅」は、長谷川自転車商会の長谷川弘氏によるサイクリング紀行二題です。一つ目の「富岡街道」は、冬の富岡街道を安達駅から浪江駅までの50km余りを雪の降るなかを行くという辛い走りでした。しかしそのような中でも、阿武隈には自転車旅行の神髄があるように思うといっています。浪江までたどり着いて筆者は、ラーメンを食べと旅を締めくくっています。

二つ目の「阿武隈中通り三つの宿を巡る旅」は、クラブの新春ランで正月に阿武隈を訪れています。初日は友人と二人で走って湯ノ口鉱泉まで、そこで落ち合ったもう一人と共に3人で宿に泊まります。翌日は、昨日一緒に走った人が帰京するので、宿で落ち合ったもう一人とともに走ります。夕刻、この日の宿泊地となるは中三坂に到着し会田旅館に入ります。ここでまたクラブ員一人と落ち合います。翌日は3人で走り始めますが、途中で帰宅する一人と別れ三つ目の宿、矢吹街道にある丸亀旅館に投宿。最終日は阿武隈川を北岸沿いに進み白河駅に戻る予定で出発し、途中、白河一宮神社で初詣。白河駅に着いたあとは同行者と別れ、ポツポツ降り出した雨の中、明神神社に向かいます。その後は雨が本格的になってきたので、黒田原の駅に向かい新春ツアーを終わらせています。

「NCサロン」は、自転車に関する各種の情報や読者投稿などを掲載するコーナーです。今回は、「INFORMATION」でレース情報1件と冊子の発行情報が2件。「From U.S.A」として、前年までサンツアーに所属していた谷島啓之選手の近況報告。「From Switzerland」として、市川雅敏選手からは前号に続き「スイス便り2」が届いています。「Letter to Editor」には、読者から「ニューパスハンティングの湯村温泉について」が寄せられています。

「スポニチ・サイクルロードレース」は、4月に群馬サイクルスポーツセンターで行われたレースレポートです。レポートは神山雄一郎選手が勝った登録男子のレポート、その他のクラスは上位入賞者のリザルト一覧を紹介しています。

1986年6月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「レイダック」でした。

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