ニューサイクリング 1986年9月号(No.266)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1986年9月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1986年9月号は、通巻266号です。

カラーの口絵は、「'86ツール・ド・フランス」「魔物について」です。

266号の目次をページ順に追うと、

 20 シリーズ オールドボーイサイクリング エッセイ されど遊びの只中に!

 34 '86ツール・ド・フランス 21エキップの闘い プロローグ14エタップまで

 46 ニューパスハンティング 見晴峠

 56 新連載 シュナのコリドーレ・ジャッポネーゼ (1)

 66 私をとらえる魔物について

 78 新連載 杉野安の舌万歩計から(1) カレーライス

 86 西日本実業団ロードレース

 88 市川雅敏選手のスイス便り (5)

 92 朝倉山グランプリ

 99 モノディスプレイ

102 二ノ瀬越から多度へ

106 気になる風景 故老

108 NCサロン

116 NCラリーのお知らせ

となっています。

主な記事を以下にご紹介します。

「シリーズ オールドボーイサイクリング エッセイ されど遊びの只中に!」は、9月号のエッセイ特集です。60歳代から80歳まで、4名の方のサイクリングエッセイが掲載されています。それぞれの題名をご紹介すると、「一生の付合い、サイクリングと自転車」「口は悪いが いい仲間に囲まれて」「としよリストの戯言」「私の自転車健康法」となっています。

「'86ツール・ド・フランス 21エキップの闘い プロローグ14エタップまで」は、フランスのナンテールからスタートとなるツール・ド・フランスのレースレポートです。この年は、6回目のツール制覇がかかったベルナール・イノーとローラン・フィニヨンのとの対決の行方が話題の中心となっていました。今回は、プロローグと第1ステージから14ステージまでの展開を各ステージごとにレポートしています。プロローグのTTで3位のイノーは、第12ステージで総合トップに立ちます。TT7位のフィニヨンは打倒イノーを掲げていましたが、イノーがマイヨジョーヌを獲得した翌日、13ステージでリタイアとなってしまいます。

「ニューパスハンティング」は、林道や峠を主体に地図や写真を多数掲載して案内しているコースガイド企画の連載です。今回は「乗鞍の展望台で山道下りを楽しむ」と題し、見晴峠を紹介しています。コースは新島々からバス輪行した沢渡を起点とし、上高地乗鞍スーパー林道を行って見晴峠をパスして松本に至る54kmです。

「シュナのコリドーレ・ジャッポネーゼ 」は、9月号から始まった新連載です。筆者は大学卒業後にイタリアへ渡り、アマチュアチームに籍を置いていた砂田弓弦氏です。前年の10月に帰国した筆者は、イタリア滞在中の記録を克明にノートへ残していたということです。この連載は、その記録を元に筆者のイタリアでの体験を伝えてくれるものです。今回は、自転車を携えてミラノ入りし、チーム探しから始めます。運よくクラブそして住まいも見つかった筆者は、当時ジャンニ・ブーニョも所属していたチームでトレーニングを開始することとなります。

「私をとらえる魔物について」は、1985年から始まった連載です。「愛好家にとって自転車は魔物のようなものだろう」という一文で始まるこの企画は、オーナーにとって、そして読者にとっても魔物といえる自転車を紹介しています。今回は、コーディネーターを職とするオーナーが所有するロードTTモデルが登場しています。NC誌メカニカルアドバイザー新田眞志氏による解説は「ロード用ファニーバイクに関する考察」です。

「杉野安の舌万歩計から」は、9月号から始まった連載です。これまでスギノ・レーシングチームの活動をNC誌にたびたび掲載してきた杉野安氏ですが、今回はレース以外の物事にまつわる話となります。第1回は「カレーライス」です。大阪で一番おいしいカレーの話から始まり、カレーの起源、フランスで2度カレーライスを食べたことと続きます。そして、筆者がカレーライスの中の王様と云うべきレベルの伊勢のカレーを紹介しています。最後は話が大阪に戻り、大坂にも伊勢のカレーと同様な趣向のカレーを売る店があるといいますが、その差は紙一重ながら、そこには歴然とした差があるのがわかるといっています。

「西日本実業団ロードレース」は、7月に鈴鹿サーキットで行われた「第20回西日本実業団対抗サイクルロードレース」のレースレポートです。

「市川雅敏選手のスイス便り(5)」、はスイスで活動を続けている市川雅敏選手による連載です。今回は総合2位そしてポイントリーダーとなった「オーストシュワイツ」、優勝したヒルクライムレース「Sion-Vercorin」、総合6位となった「スペインBIRA '86」のレポートを届けてくれています。

「朝倉山グランプリ」は、ポイント式ヒルクライムレースのレポートです。このレースは1.9kmのヒルクライムコースですが、第1から12レースまであります。各レース毎に1位から10位までにポイントが与えられ、その合計ポイントによって順位が決まります。参加選手は全日本クラスも含め36名、途中リタイアの選手は少なく、ゲーム性のあるレースを楽しんでいたということです。

「モノディスプレイ」は、新製品情報のコーナーです。今月号は、ドルドワーニュの「グランプリ・ド・ナッシオン」、丸石のニューモデル等を紹介しています。

「二ノ瀬越から多度へ」は、三重と岐阜の県境沿いを走ったサイクリング紀行です。4月の上旬、サイクリングの途中で遠くにみつけた林道。翌週すぐにでもと思ったが公私に忙しく、機会が訪れたのは6月上旬。筆者はクルマで阿下喜あたりまで行き、サイクリングをスタート、二ノ瀬越を目指します。峠を越えて休憩した後は、尾根伝いに走る林道へ入っていきます。小原越、田代越を越え、多度山上公園で最後の休憩をとるところで話は終わっています。

「気になる風景」は、サイクリングで訪れた場所の地名の由来や、その地域の風習などを綴る随想です。今回は「故老」と題して、年寄りの質について語っています。

「NCサロン」は、自転車に関する各種の情報や読者投稿などを掲載するコーナーです。今回は、「INFORMATION」でイベント情報を2件。今回はNCサロンのコーナーとなった「ニューパスハンティング実走レポート」では、御霊櫃峠のリポートが届いています。「谷島啓之選手のアメリカ便り4」は、7月上旬に3日間で3レースに参加したレース結果。中旬は5ステージで行われたレースのステージ毎の結果を報告しています。

「NCラリーのお知らせ」は、10月に愛知県岡崎市で開催する「ニューサイクリング読者会」の開催告知です。

1986年9月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「レイダック」でした。

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