ニューサイクリング 1988年11月号(No.292)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1988年11月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1988年11月号は、通巻292号です。

カラーの口絵は、「メカニック イン USA」「ニューグッズハンティング サンツアーGPX」「版画 ラルプデュエから」「シマノ・グリーンピアロードレース」「IFMA」です。

292号の目次をページ順に追うと、

 24 IFMAケルンショウ

 30 エポック!ツーリング車の新指向 NCヌーベル・トゥーリズム・ジャポン●ニューパスハンティングモデルを企画する

 38 エポック!ツーリング車の新指向 NCヌーベル・トゥーリズム・ジャポン●プロショップは今、ツーリング車をどう考えているか

 40 ツール・ド・フランス'88●エタップ詳報 12エタップから21エタップ

 43 ツール・ド・フランス'88●12エタップ ラルプデュエ

 58 ニューパスハンティング 四十八曲峠と聖高原

 68 メカニック イン USA USCFオフィシャルメカニック 山口弘一レポート フロム アメリカ

 78 朝日スーパー林道大反省記

 86 第19回全日本実業団自転車選手権、第22回全日本実業団対抗サイクルロードレース

 92 八ヶ岳カップバイシクルレース・イン原村

107 モノディスプレイ

108 第14回NCラリー

110 杉野 安の舌万歩計から オリンピヤツール

114 NCサロン

116 気になる風景 きく

121 NC代理部

となっています。

主な記事を以下にご紹介します。

「IFMAケルンショウ」は、スギノテクノ社長の杉野安氏によるショーの視察レポートです。この年はメーカーブースにブルホーンバー、ディスクホイール装備のファニーバイクが必ず展示されていました。パーツではビンディングペダルを巡る各社の争い、この頃は低価格化が焦点のようです。他ではATB関係が注目で、ヨーロッパではこの年一気にATBブームになるようだとレポートしています。

「エポック!ツーリング車の新指向 NCヌーベル・トゥーリズム・ジャポン」は、8月号から始まった新企画の連載です。今回は「ニューパスハンティングモデルを企画する」と題して実際にペガサスの神金商会で1台製作しています。記事では、製作にあたって編集部と神金商会の森田氏とやり取りした、コンセプトやフレームその他についてのことを掲載しています。

「エポック!ツーリング車の新指向 NCヌーベル・トゥーリズム・ジャポン」のもう1本の記事は「プロショップは今、ツーリング車をどう考えているか」と題してフレンド商会とセオサイクルへのインタビューを掲載しています。

「ツール・ド・フランス'88●エタップ詳報 12エタップから21エタップ」は、75回目となるツール・ド・フランス、22チーム198名で争われるレースの模様をステージごとにレポートしています。後半は第12ステージから最終ステージまで一気にレポートしています。第11ステージ終了時点でトップだったスティーブ・バウアーは第13ステージの個人TTでトップの座をペドロ・デルガドへ明け渡します。そして、デルガドはこれ以降マイヨジョーヌを守り続け、この年のツール・ド・フランスの勝者となりました。

「ツール・ド・フランス'88●12エタップ ラルプデュエ」は、木版画を中心に様々な絵を描いているイラストレーターの太田大輔氏がラルプ・デュエでのツール観戦をした時の想いを綴っています。

「ニューパスハンティング」は、林道や峠を主体に地図や写真を多数掲載して案内しているコースガイド企画の連載です。今回は「筑摩山地を行くパノラマスポルティフルート」と題し、四十八曲峠と聖高原を紹介しています。コースは戸倉駅をスタートし、まずは四十八曲峠をパスして姨捨山をかすめて一本松峠、三和峠をバスします。ここからはダウンヒルで、樺内、軽井沢を経由して篠ノ井駅に至る61kmです。

「メカニック イン USA USCFオフィシャルメカニック 山口弘一レポート フロム アメリカ」は、元3RENSHOのビルダーで当時USCF(アメリカ自転車競技連盟)の公認メカニックを務めていた山口弘一氏によるアメリカからのレポートです。最初の便りは、始めにコロラドスプリングで自身の店を開業したことと、USCFのメカニックライセンスを取得するまでの過程、そして最初の仕事であるシマノUSAテクニカルサポートでの仕事のことを伝えています。次の便りでは、USCFのオリンピックトレーニングキャンプでの仕事についてレポートしています。

「朝日スーパー林道大反省記」は、輪行移動した鶴岡駅から越後下関駅までを走ったツーリング紀行です。筆者は相棒とともにどんより曇り空のもと鶴岡から走り始めます。鶴岡盆地を抜けて十王峠を登った頃から本降りの雨となってきます。さらに、途中相棒が二度もパンクに会い、ほうほうのていで宿にたどり着きます。翌日は土砂降りですが、強行して走り始めます。ポンチョのみの筆者はすぐに雨に濡れ、相棒はまたしてもパンクに見舞われます。コースも小国行きを変更して村上にし、駅前の旅館を何とか確保します。最終日はようやく晴れ、雨の二日間のうっ憤を晴らすかのように写真をたくさん取りながら走り、越後下関駅で自転車を畳んでいます。

「第19回全日本実業団自転車選手権、第22回全日本実業団対抗サイクルロードレース」は、山梨県の境川自転車競技場で行われたトラック競技と、境川村周回コースで開催されたロードレースのレースレポートとリザルト紹介です。

「八ヶ岳カップバイシクルレース・イン原村」は、長野県の原村ペンションヴィレッジ周辺で行われた、タイムトライアルとクリテリウムを組み合わせたレースのフォトレポートです。

「モノディスプレイ」は、新製品情報のコーナーです。今月号は、サンツアー「シュバーブプロバーコン」「スプリント9000ブレーキ」「GPX」「XC-9000」「XCD-6000」、シマノ「デオーレXT-II」「600アルテグラ クリップレスペダル」「デオーレXT」「105」等を紹介しています。

「第14回NCラリー」は、9月に軽井沢で2日間にわたって行われた、ニューサイクリングラリーのイベントレポートです。

「杉野安の舌万歩計から」は、杉野安氏執筆による連載です。これまでスギノ・レーシングチームの活動をNC誌にたびたび掲載してきた杉野安氏ですが、このシリーズはレース以外の物事にまつわる話となります。今回のテーマは「オリンピヤツール」です。話題は4年前にオランダのヴェロドロームでスギノカップレースを行った思い出話から、1990年の世界選手権に移ります。ピスト競技の場合、世界戦は42度以上の勾配でないとならないので日本の競輪もそうすべきだという意見です。ロードレースの話題はオランダでのオリンピヤツール(オランダ一周レース)についてです。過去にスギノチームが参加したこと、スギノは毎年商品スポンサーをすると共に日本から人材を送り込んでいることなどを紹介しています。

「NCサロン」は、自転車に関する各種の情報や読者投稿などを掲載するコーナーです。今回の「INFORMATION」には新施設オープン、小錦スペシャルのATB完成、サイクルフォト・コンテスト告知の各情報が掲載されています。

「気になる風景」は、筆者の気になるコトやモノについて思ったことを綴っている随想の連載です。今回は「きく」と題して、菊の解釈について語っています。

1988年11月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「レイダック・テーラーメイド」でした。

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