ニューサイクリング 1989年11月号(No.304)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1989年11月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1989年11月号は、通巻304号です。

カラーの口絵は、「魔物について」「シマノグリーンピアロード」「ニューグッズハンティング サンツアー・コマンドレバー シマノ・105/デオーレXT」です。

304号の目次をページ順に追うと、

 22 NC道案内 眺め・下り満足度150%、天子山地を越える新林道 林道湯之奥・猪之頭線

 28 第6回シマノグリーンピアロードレース 第6回シマノグリーンピア国際ロードレース

 38 スポーツサイクリング車宣言 くにとものアラウン・ザ・ワールド700C

 48 私をとらえる魔物について

 58 NCテスティングギヤリポート スギノ・テンションディスク / ルックツーリングシューズ / キャットアイCC-8000、シチズンスポルテ・アルティメーター

 72 エプソン・ボスコのヘッセン1周ステージレース

 76 高橋松吉、90年9月2日、沸騰点への序章

 80 MCC創立40周年記念 下関ー青森タイムトライアル2 時を追い続けたものたちのファイル

 90 杉野 安の舌万歩計から〈最終回〉 フランスの結婚式

 98 NCクラブハウス (3)横浜サイクリングクラブ

100 気になる風景 椰子の実

101 カーボンコンポジットフレーム ラティード

109 モノディスプレイ

110 オーディナリーサイクル世界選手権

112 NCエイドステーション

115 NC情報通

となっています。

主な記事を以下にご紹介します。

「NC道案内」は、ルートマップと写真を中心とした見るサイクリングガイドです。今回は「眺め・下り満足度150%、天子山地を越える新林道」と題して「林道湯之奥・猪之頭線」を紹介しています。今回はバス輪行した本栖湖からスタートし、国道を行って割石峠を越え猪之頭から林道へ入ります。今回の林道走行で最高点となる1,220mのピークを越えてからはずっと下りで、下部駅に至る33.9kmです。ガイドデータでは、グレードは下りに気をつければ初心者可、ベストシーズンは5月と10月となっています。

「第6回シマノグリーンピアロードレース 第6回シマノグリーンピア国際ロードレース」は、9月に兵庫県三木市で開催された「第6回シマノグリーンピアロードレース」のイベントレポートと「第6回シマノグリーンピア国際ロードレース」のレースレポートです。

「スポーツサイクリング車宣言 くにとものアラウン・ザ・ワールド700C」は、700Cホイールの可能性を探る特集記事です。今回はイギリスとフランスの車輪サイズ規格に対する考え方の違いや、サイズの数字と記号の意味を解説しています。最後には、当時のヨーロッパにおける700A・700B・700Cの国別使用状況一覧表が掲載されています。

「私をとらえる魔物について」は、'85年開始の連載企画です。「愛好家にとって自転車は魔物のようなものだろう」という一文で始まるこの企画は、オーナーにとって、そして読者にとっても魔物といえる自転車を紹介しています。今回は、プロカメラマンがオーナーのトーエイのデモンターブルが登場しています。NC誌メカニカルアドバイザー新田眞志氏による解説は「レーシング部品との付き合い方」です。

「NCテスティングギヤリポート」は、NC編集部員による新製品のテストレポートです。今回は「スギノ・テンションディスク 」「ルックツーリングシューズ」「キャットアイCC-8000」「シチズンスポルテ・アルティメーター」を取り上げています。「スギノ・テンションディスク 」はディスクホイールとスポークホイールの特長を兼ね備えた製品で、スポークホイールと同様にホイール組が必要です。走行感はスポークホイールに近いものだという事です。「ルックツーリングシューズ」はクリートがソールに埋め込まれるビンディングペダル用フラットソールのシューズです。クリートポジションは1か所のみですが、使用感はペダリング・ウォーキング時共に良好とのことです。「キャットアイCC-8000」はサイクルコンピュータで「シチズンスポルテ・アルティメーター」は高度計内蔵の腕時計です。テストではこの二つを使用することで取材サイクリングの際に必要なデータやその記録が容易にできるようになったといいます。

「エプソン・ボスコのヘッセン1周ステージレース」は、西ドイツをスタートするステージレース、全6ステージの模様を日本人選手のレース展開を中心に、エプソン・ボスコチームの監督がレポートしています。

「高橋松吉、90年9月2日、沸騰点への序章」は、世界戦から帰国した高橋松吉選手へのインタビュー記事です。プロに転向した初戦が世界選手権となった高橋松吉選手。結果は高橋選手も含めた日本人選手全員がリタイアでした。インタビューでは、その経験を踏まえたプロとしてのこれから戦っていくための、そして翌年の世界選手権日本大会に向けた気持ちを語っています。

「MCC創立40周年記念 下関ー青森タイムトライアル1 時を追い続けたものたちのファイル」は、25周年・30周年・35周年と続け、40周年でも実施することとなったリレータイムトライアルの挑戦記録です。今回は第3走者が広島をスタートしたところから、最終走者が青森駅にゴール、前回記録を3時間以上短縮した各走者の走りを個々に追っています。

「杉野安の舌万歩計から」は、杉野安氏執筆による連載です。これまでスギノ・レーシングチームの活動をNC誌にたびたび掲載してきた杉野安氏ですが、このシリーズはレース以外の物事にまつわる話となります。最終回のテーマは「フランスの結婚式」です。筆者はジターンサイクル社長のご子息の結婚式に出席するためパリを訪れます。結婚式は、この年のツール・ド・フランスの通過点となった、南仏のトゥールーズで行われました。結婚式出席の後は式の行われたシャトーに泊まり、翌日パリに戻ります。パリでは三ツ星・二つ星のレストランは夏休みと満席で予約が取れなかったため、ベトナム料理店を訪れます。ここで食べたレイシは素敵な味だったと感想を述べて連載を終えています。

「NCクラブハウス」は、各地のクラブを紹介する為にNCが提供するもので、9月号から始まったページです。今月は「ヨコハマサイクリングクラブ(YCC)」から記事が寄せられています。

「気になる風景」は、筆者の気になるコトやモノについて思ったことを綴っている随想の連載です。今回は「椰子の実」と題して、自然主義のことについて語っています。

「カーボンコンポジットフレーム ラティード」は、新素材専門のフレームメーカー「ラティードプロ」が発表したフレームの紹介記事です。

「モノディスプレイ」は、新製品情報のコーナーです。今月号は、シマノのニューコンポーネント「デオーレXT」「105SC」、サンツアーのATB最上級コンポーネント「XCプロ」、FIRのリム「シリウス」「アルコ―」「パルサー」等を紹介しています。

「オーディナリーサイクル世界選手権」は、名古屋で開催された「ザ・オーディナリーワールド」と名付けられたイベントの取材記事です。オーディナリー(だるま自転車)による競技大会は5種目で行われましたが、一般の競技と違い遊びの要素も多分にあるものだったといいます。

「NCエイドステーション」は、読者参加のコーナーです。今回は「ニューパスハンティング実走レポート」で、'89年3月号で紹介した「伊勢松坂の峠」の実走レポートが2件あります。「Letter to Editor」には9月号に掲載されたNC誌に対する意見に賛同する読者からの意見が寄せられています。

「NC情報通」は、自転車に関連したイベントや情報などを掲載するコーナーです。今回は、長義和氏がレーシングデザイナーとして事務所を設立したことなど、3件の情報が掲載されています。

1989年11月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「ワイルドエウスト」でした。

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