ニューサイクリング 1989年7月号(No.300)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1989年7月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1989年月7号は、通巻300号です。

カラーの口絵は、「1990年 世界選手権ルートコースを走る」「魔物について」「'89国際サイクルロードレース東京・名古屋・大阪」です。

300号の目次をページ順に追うと、

 28 サイクリングの楽しみ方、15パターン サイクリング・ア・ラ・カルト図鑑

 46 300号記念エッセイ 私がサイクリング1年生の頃

 74 最強の高橋松吉が徹底解説、実走した90年世界選手権ルートコース アタック 53X12-21

 86 89年世界選手権自転車競技大会代表選手選考会 89国際サイクルロード東京・名古屋・大阪大会成績

 96 私をとらえる魔物について

106 エッセイ 風の造形 90年世界選手権日本大会シンボルマークデザインのプロセス

110 ガイド風ツーリング紀行 のんびり奥多摩

116 ランチタイプクッキング

122 南からの風 GIANT上陸

126 新しいツーリングモデル プジョー・ランドナー シクロ

133 モノディスプレイ

134 気になる風景 鎖国

136 孤独の旅 一人旅の不安、心細さ、されど・・・

140 NCサロン

146 杉野 安の舌万歩計から クリームソーダ

となっています。

主な記事を以下にご紹介します。

「サイクリングの楽しみ方、15パターン サイクリング・ア・ラ・カルト図鑑」は、ニューサイクリング誌300号記念特集です。ここでは、自転車の楽しい遊び方15スタイルを紹介しています。その15スタイルは「フィットネス」「ATB林道カッ飛び」「ネイチャーバイクATB」「カーサイクリング」「山岳サイクリング(トレックパスハンティング)」「ポタリング」「ホビーレース」「ロングツーリングキャンプ」「サタディ・ナイト・キャンピング」「トライアスロン」「ファーストラン」「コレクション」「タンデミスト」「輪行サイクリング」「通勤サイクリング」となっています。

「300号記念エッセイ」は「私がサイクリング1年生の頃」をテーマに、10名の方が自身がサイクリングを始めた頃のことを綴っています。各エッセイの題は「猛烈にプルプルしていたあの頃」「忘れ得ぬ人々」「頭の中は、自転車だらけ」「まずは生来の好奇心から」「'67年ある日のサイクリング」「もしかしたら今もあの時のまま」「魔法のスパイス」「はめられて行く快感」「私の今昔物語」「僕はまだ若い!そして300号おめでとう」となっています。

「最強の高橋松吉が徹底解説、実走した90年世界選手権ルートコース アタック 53X12-21」は、1990年の世界選手権日本大会で使用される個人ロードレースのコースを高橋松吉選手が実際に走行。コース全体の印象および、ポイントとなる場所を解説しています。

「89年世界選手権自転車競技大会代表選手選考会」は、5月に東京ドームで開催された「第26回全日本プロフェッショナル自転車競技大会」のフォトレポートと、「第58回全日本アマチュア自転車競技大会」の結果報告です。

「89国際サイクルロード東京・名古屋・大阪大会成績」は各大会の上位10名のリザルトが掲載されてます。

「私をとらえる魔物について」は、'85年開始の連載企画です。「愛好家にとって自転車は魔物のようなものだろう」という一文で始まるこの企画は、オーナーにとって、そして読者にとっても魔物といえる自転車を紹介しています。今回は、大学教授がオーナーのペガサスのランドヌーズが登場しています。NC誌メカニカルアドバイザー新田眞志氏による解説は「ロー盛りによるスロープ面を持ったラグレスについて」です。

「エッセイ 風の造形 90年世界選手権日本大会シンボルマークデザインのプロセス」は、1990年世界選手権日本大会のシンボルマークをデザインした加藤一氏による、シンボルマークデザインのプロセスとマークデザインの創造などについて綴ったエッセイです。文中ではデザインの概念の他、実際に氏がデザインした「片倉シルク号」や「トーエイ」のマークに関するエピソードなどが綴られています。

「ガイド風ツーリング紀行 のんびり奥多摩」は、1回のツーリング紀行ではなく、筆者が訪れたエリアでの数回のサイクリング紀行をまとめて紹介しています。今回は奥多摩周辺の案内で、「青梅・二ツ塚峠周辺」「梅野木峠・肝要峠」「馬引沢峠・二ツ塚峠・満地峠」に分け、それぞれの様子を案内しています。

「ランチタイプクッキング」は、編集部メンバーによるアウトドア・クッキングのコーナーです。今回は「ドライカレーを華麗に作った彼等の密着取材の巻」と題し、ドライカレーの調理過程を写真と説明文で紹介しています。

「南からの風 GIANT上陸」は、台湾のメーカー「GIANT」の製品紹介です。今回日本に上陸したのは、「レーシング・シリーズ」「オールテライン・シリーズ」「フィットネス・シリーズ」各3タイプ。記事で取り上げられているのは、レーシング・シリーズ「AERO(エアロ)」のトップモデル、カーボンフレームを採用したロードレーサー「CADEX」。他にもオールテライン・シリーズ「GEO(ジオ)の概要も紹介しています。

※記事中に掲載されている写真ですが「CADEX」と「AX-900」の車名が入れ違っています。

「新しいツーリングモデル プジョー ランドナー・シクロ」は、プジョーの新型車紹介ページです。「ランドナー・シクロ」とネーミングされたこのモデルは、700X23CのWOホイールにワイドトリプルの21段変速仕様で、フランスのクラブシクロツーリストの協力によってできたといいます。そして、この自転車はツーリングモデルを謳っていますが、キャリアとライティングは装備されていません。これらはオーナーの使い方に応じて自由に展開できるようにと、ベースはシンプルな構成にすることを狙ったためです。

「モノディスプレイ」は、新製品情報のコーナーです。今月号は、カンパニョーロ「ユークリッド」の追加モデルと新しいATBコンポーネント「ケンタウル」「カンティブレーキ」「ニューSGRペダル」、サンツアー「ビースト」等を紹介しています。

「気になる風景」は、筆者の気になるコトやモノについて思ったことを綴っている随想の連載です。今回は「鎖国」と題して、近代の見直しについて語っています。

「孤独の旅」は6月号から始まった、今井彬彦編集長による随筆の連載です。今回は「一人旅の不安、心細さ、されど・・・」と題して、一人で長い登りを行く時に不安を覚えた時の思い出を語っています。また、峠越えと違い街道を行く中で思いがけない長い坂が出てくると心理的に苦しいと感じるといっています。最後は、何回目か志摩半島を訪れた時の心細さを感じたエピソードを披露。しかし、これらのことも時が経つと懐かしく楽しい思い出になり、またどこかへ行きたくなると言って話を締めくくっています。

「NCサロン」は、自転車に関する各種の情報や読者投稿などを掲載するコーナーです。今回の「INFORMATION」は、イベント・レース情報が7件掲載されています。他には、ドナルド・トランプ氏のバックアップによって実現した「ツール・ド・トランプ」でシマノがスポンサードするセブンイレブンチームがタイトルを手にしたことが報じられています。

「杉野安の舌万歩計から」は、杉野安氏執筆による連載です。これまでスギノ・レーシングチームの活動をNC誌にたびたび掲載してきた杉野安氏ですが、このシリーズはレース以外の物事にまつわる話となります。今回のテーマは「クリームソーダ」です。筆者は香港で過ごしたことを話題にしています。高級ホテルのサロンでオーダーしたバニラアイスを食べながらハイソサエティ気分を楽しみます。さらにクリームソーダをオーダー、香港のそれはソーダ部分は無色でした。日本ではどこでもソーダがグリーンで工夫が無く嫌なので、日本でも新しいクリームソーダを創造してほしいと言っています。食については、香港の中華料理は世界一だと思うと言っています。この時に食べたローストダックやフカヒレと蟹の卵のスープなども素晴らしいとの感想です。

1989年7月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「ワイルドエウスト」でした。

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