ニューサイクリング 1968年4月号(No.45)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1968年4月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1968年4月号は、通巻45号です。
この号の表紙は「じてんしゃ その11」です。
通巻45号の目次をページ順に追うと、
口絵 コレクション アクセサリー
16 特集 ゴールデンウイークを自転車で コースガイド篇
16 特集 ゴールデンウイークを自転車で コースガイド篇 青森県
18 特集 ゴールデンウイークを自転車で コースガイド篇 岩手県
19 特集 ゴールデンウイークを自転車で コースガイド篇 宮城県
20 特集 ゴールデンウイークを自転車で コースガイド篇 千葉県
21 特集 ゴールデンウイークを自転車で コースガイド篇 岐阜県
23 特集 ゴールデンウイークを自転車で コースガイド篇 広島県
25 特集 ゴールデンウイークを自転車で コースガイド篇 長崎県
26 特集 ゴールデンウイークを自転車で レクチュア篇 プランと準備はこんなふうに
29 特集 ゴールデンウイークを自転車で レクチュア篇 楽しく安全に走るために
33 特集 ゴールデンウイークを自転車で レクチュア篇 自転車の整備と点検
39 課外講座 入浴の衛生
42 日帰り旅行 塩ノ沢峠
46 あの道この道 志木街道(引又街道)
48 連載 10000キロの自転車旅行
54 連載対談やあどうも・・・・・河合淳三氏 ディレイラーのはなし、その他
74 フランス ミラノ・サンレモ&パリ・ニース
78 イタリア ミラノプロ国際6日間レース
82 学生チームロードレースの記録
83 実業団ロードレース中央大会の記録
83 実業団ロードレース東日本大会の記録
84 関東選手権の記録
84 埼玉ロードレースの記録
86 連載 シクリスム概論
90 連載 オーダーメイド読本
96 レポート 快走びわ湖一周
97 レポート 羽越本線にそって
99 PRコーナー
100 新製品ガイド
102 東西南北
104 パニアバッグ
107 代理部だより
115 交換案内
117 代理店名簿
118 編集後記
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「ゴールデンウイークを自転車で 各地のコースと準備のしかた」
これは今月号の特集記事です。最初に前書きとして、サイクリングをあまり知らない人、知っていても出かける方法がよくわからない人のためために、コースとノウハウをわかりやすくまとめていると述べています。
「青森県へどうぞ 花と温泉の本州北端」
これは、今月号の特集記事コースガイド篇で、青森県のサイクリングコースをいくつか紹介しています。取り上げているのは、一泊コースおよび一日コースとして、青森、弘前、八戸を発着とするそれぞれ3コースを紹介しています。
「岩手県へどうぞ サイクリストの楽園」
これは、今月号の特集記事コースガイド篇で、岩手県のサイクリングコースをいくつか紹介しています。取り上げているのは一関をベースとした、観光を主としたポタリングコース、秘境を訪ねるコース、温泉を訪ねる夏におすすめのキャンプツーリングコースを紹介しています。
「宮城県へどうぞ 緑の中を走る」
これは、今月号の特集記事コースガイド篇で、宮城県のサイクリングコースを紹介しています。取り上げているのは、仙台を出発して北赤石、川崎町、野上、青根、遠刈田温泉、永野、小山田、大河原町、船追、槻木、岩波、名取を巡って仙台へ戻る約123キロのコースです。
「千葉県へどうぞ 黒潮のよせる房総へ」
これは、今月号の特集記事コースガイド篇で、千葉県のサイクリングコースを紹介しています。取り上げているのは、フェリーを利用して川崎から市原または木更津、横浜から木更津、久里浜から金谷に移動してから鹿野山、鋸山、館山、養老渓谷を目的地とするコース。また宿泊コースとしては千倉、鴨川など外房を訪れるコースもおすすめしています。
「岐阜県へどうぞ 堀越峠」
これは、今月号の特集記事コースガイド篇で、岐阜県のサイクリングコースを紹介しています。取り上げているのは、岐阜駅を起点に小屋名、美濃、郡上八幡、堀越峠、美山、入間、下土京、金山、白川口、飛水峡、中川辺、美濃太田と巡って岐阜に戻る一泊のコースです。
「広島県へどうぞ 安芸路をたずねて」
これは、今月号の特集記事コースガイド篇で、広島県のサイクリングコースを紹介しています。取り上げているのは、広島市内を起点に坂、吉浦、呉、音戸公園、阿賀、二級峡、下三永、田万里峠、横大道、竹原、忠海、大久野島、須波と走って三原に至る宿泊サイクリングコースです。
「長崎県へどうぞ 坂の長崎」
これは、今月号の特集記事コースガイド篇で、長崎県のサイクリングコースを紹介しています。取り上げているのは、諫早市を発着点に愛野、多比良、島原、雲仙、小浜、富津を巡って愛野から諫早に戻る105kmのコースです。
「やさしいサイクリング読本1 プランと準備はこんなふうに」
これは、今月号の特集記事のレクチャー篇です。ここではサイクリングをするにあたってのコースと目的地について、また宿泊を伴う一泊から長期間のサイクルツーリングについて、その大まかな考え方から具体的なプランニングについて解説しています。
「やさしいサイクリング読本2 楽しく安全に走るために」
これは、今月号の特集記事のレクチャー篇です。ここでは、サイクリングを行うにあたっての道路の安全、自転車の交通道徳、サイクリングの安全、乗車技術について具体的な項目を挙げて解説しています。
「やさしいサイクリング読本3 自転車の整備と点検」
これは、今月号の特集記事のレクチャー篇です。ここでは、2・3泊のツーリングをするための自転車を中心としてその装備や乗車ポジションの決め方、サイクリングに出る前の整備とサイクリング中のトラブルに対する準備、また旅から帰ってからの整備についてまでを解説しています。
「入浴の衛生」
ここでは入浴の種類とその効用、また入浴時のしつけや心得について解説しています。その他には破傷風、アレルギー体質、子供のガン、老人結核についても触れています。
「夜行日帰り 塩ノ沢峠」
この文は、アルプスの萩原慎一氏によるサイクリング紀行です。筆者は急に思い立って、一人旅に出かけます。クイックエースを輪行バッグに入れ、朝の列車で上野から下仁田まで移動します。下仁田からは塩ノ沢峠から志賀坂峠を越えるつもりで、自転車を組立て走り始めます。磐戸の町を抜け大倉、大入道の集落を過ぎ、峠までの道程の半分ほどは歩いて登りましす。峠のトンネルを抜けて下りに入ってからも、凍っている所は降りて歩きながら塩ノ沢の集落あたりまで行き、明ヶ沢から楢原に出ます。楢原でバスの時刻表を見ると次のバスに乗らないと帰れないので、30キロ余りの峠越えをここで終えて自転車の分解にかかりました。
「あの道この道 志木街道(引又街道)」
このコーナーは、現在でも残っている旧街道の道のりや名残などを紹介しています。今回は江戸時代は引又街道と呼ばれいてた、志木街道を取り上げています。筆者は出発予定地の与野まで移動したあと、街道を辿り始め、上峯、下大久保、羽根倉橋、宗岡まで進みます。
「第3回 海男児・陸を走って六ヶ月 10,000キロの自転車旅行」
この記事はサイクリング未経験の筆者が、六か月間自転車で走り回った記録を綴った連載です。連載第3回は、まず筆者の経験した国道ならぬ酷道の東西番付を横綱から前頭まで四つづつ挙げています。他には旅の間に受けた自然からの恩恵や人々からの温情、サイクリングに対する学校行政への意見、最後に心ときめいた出来事をひとつ加えて綴っています。
「連載対談やあどうも・・・・・河合淳三氏 ディレイラーのはなし」
この連載は、自転車にまつわる様々な話題を話し合う企画です。今回は、河合淳三氏と今井彬彦編集長による対談です。その話題は自転車のデザインコンクールに始まり、ディレイラーを中心としたメカニズムに関する現在と今後の方向性について。ディレイラー以外では、フリーやミニサイクルについての意見を交わしています。
「L'ESSAI SUR LE CYCLISME FRANCAIS ミラノ・サンレモとパリ・ニース」
この記事は、フランス在住の加藤一氏によるフランス通信です。今回は、筆者がパリ・サンレモを題材とした「レ・クラック」という自転車競走の映画を見たこと、それに関連してこの年のミラノ・サンレモのレースレポートと結果、あわせて簡単にまとめたパリ・ニースのレース展開を伝えてきています。
「イタリア通信 ミラノプロ国際六日間レース」
この文は、イタリア在住の日本人から寄せられたレポートです。今回はこの年の2月にミラノで行われた六日間レースの様子をレポートしています。競技会場はビゴレリー競技場のすぐ近くにある「PACAZZO DELLO SPORT」という屋内競技場で、毎日午後3時から翌日の午前3時までアメリカンレース(マディソン)、ミスアンドアウト、ポイントレース、ドミフォンが行われました。レポートではこの中からアメリカンレースの様子とジモンディの活躍について伝えてきています。
「学生チームロードレースの記録」
ここには、富士スピードウェイで行われた「第6回全日本学生チームロードレース大会」の競技結果が掲載されています。
「実業団ロードレース中央大会の記録」
ここには、鈴鹿サーキットで行われた「通商産業大臣旗第1回全日本実業団対抗ロードレース中央大会」の競技結果が掲載されています。
「実業団ロードレース東日本大会の記録」
ここには、八王子市で開催された「第2回全日本実業団対抗東日本大会」の競技結果が掲載されています。
「関東選手権の記録」
ここには、松戸競輪場で開催された「第19回関東選手権大会」の競技結果が掲載されています。
「埼玉ロードレースの記録」
ここには、小川町ー定峰峠ー東秩父村の周回コースで行われた「第15回秩父宮杯埼玉県道路競走大会」の競技結果が掲載されています。
「シクリスム概論 自転車競技の基本」
これは鳥山新一氏の執筆による、自転車レース全般に関して根本的な問題から手掛け、客観的、体系的に整理してまとめ上げようと企画した連載です。第20回は「第一篇 基礎篇 第5章 走路」として「レースと走路」を論題にしています。今回は前回に続き「走路の分類」と題し、トラックレース用およびロードレース用走路について取り上げています。トラックレース用走路は前回の「屋外トラック」に続いて「屋内トラック」について解説しています。ロードレース用走路は「一般公道」「シクロクロス」「ヒルクライム」「クリテリウム」に分類して解説しています。
「連載講座 オーダーメイド読本」
このコーナーは、これからオーダーをしたい、あるいはオーダーをしたけれど何となくしっくりこないという問題を持っている人達の視点で考えていく企画の連載です。第12回は「自転車の性能」のなかから車種別要求機能を取り上げています。この項では、ルネルスとゲーランのカタログの完成車の中から参考になるものを取り上げ、車種別の要求機能について解説しています。今月号はスポーツ車、そのなかでもレース用車を含まない、サイクリング用車を取り上げています。今回は、長期旅行用車に焦点を当てて解説しています。紹介されている車種はゴエランのカタログから「シクロ・ランドナー・アレジェ」、ルネ・エルスのカタログからは「シクロ・ツーリスト」と「キャンピング」が取り上げられています。
「ツーリングレポート 快走!びわ湖一周」
筆者は高二の夏休みに、琵琶湖一周に出かけます。筆者は早朝出発し、国道21号線を米原に向けて走ります。米原からは8号線に入り、彦根を南下して近江八幡の友人宅に寄り道し、大津からは国道161号を北上し、堅田町で昼食をとります。休憩後は今津、マキノ、海津大崎、大浦、飯浦と走って8号線に入ります。長浜では姉の家を訪れてから銭湯に寄って自宅へ戻り、約200km、12時間の快走旅を終えました。
「サイクリングレポート 羽越本線に沿って」
筆者は輪行で移動してきた軽井沢を出発し、5日間かけて千曲川に沿って長野市から飯山、十日町、新潟市と通って新発田市のユースホステルに辿り着きます。翌日は海岸沿いのコースをとって線路上や鉄道トンネルを走りながら酒田市まで行きます。その後は男鹿半島、十和田湖と走った後、輪行で東京へ戻りました。
「PRコーナー」
このページでは、自転車関連のカタログや書籍等を紹介しています。今回は、プジョーのカタログ、ジャスカグループの総合カタログ「ジャスカ六号」、大阪の高橋商会発行の「楽しい自転車旅行」、松下電器の販売店向け資料「サイクリングでの楽しいゲームのいろいろ」「サイクリング指導要領」「サイクリングガイドNo.1,No.2」と自転車カタログ2種類を紹介しています。
「新製品メモ」
こちらは自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回は前田鉄工の「サンツアーV」「サンツアースパート」、アディーのチェン錠、ガスロのバーテープ、シクロのフリー「パン」等を取り上げています。
「サイクリング東西南北」
このページは、各サイクリング協会並びに各クラブの交歓の場所としてニューサイが提供しているページです。今回は高校サイクリングクラブと、八つのサイクリングクラブから寄せられた情報が掲載されています。
「パニアバッグ」
このコーナーは、読者に開放されているページです。今月号は文通希望、掲載記事への要望等、また掲載記事に対する意見とそれに対する筆者からの回答が掲載されています。
「交換案内」
自転車や部品の売りたし買いたしのコーナーです。今月号の買いたしを見てみると、完成車7台、フレーム4本が出ていますが、そのうちトラックおよびロードレーサーが完成車4台、フレームは全数がロード用となっており、競技志向の強い事が伺われます。
1968年4月号の裏表紙広告は、日米富士自轉車の「富士フラッシャーF10・F5」でした。
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