ニューサイクリング 1968年6月号(No.47)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1968年6月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1968年6月号は、通巻47号です。

この号の表紙は「じてんしゃ その12」です。

通巻47号の目次をページ順に追うと、

口絵 柳沢峠

 16 長距離旅行の自転車 考え方と改造、取扱いのポイント

 28 '68サイクルショウ 世界に伸びる日本の自転車

 32 連載対談やあどうも・・・・・山本貞夫氏 サイクリングクラブのこと

 40 ずいひつ 私のサイクリングあれこれ

 45 丹後の春

 48 あの道この道  志木街道(引又街道)

 52 連載第4回 10,000キロの自転車旅行

 58 課外講座 血液型 自分の型を確認しよう

 76 連載 シクリスム概論

 80 連載 オーダーメイド読本

 86 イタリア通信 サルデニア島一周レース

 92 びわ湖大会

 96 PRコーナー

 98 東西南北

 99 代理部だより

100 パニアバッグ

107 交換案内

109 代理店名簿

110 編集後記

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「長距離旅行の自転車 考え方と改造、取扱いのポイント」

この記事は今月号の特集で、長距離旅行の自転車の考え方、装備などについて書いています。はじめは自転車の話に入る前に、長距離の自転車旅行そのものについてその目的や考え方について述べています。本題の自転車のことについては、最初にサイクリストが考えているツーリング用自転車についての説明と、すでに手元にある自転車を長距離ツーリング用に改造することを前提とした改造ポイントを解説しています。またこの改造ポイントは、新たに自転車を買う時のポイントとしても活用できるようになっています。


「'68サイクルショウ 世界に伸びる日本の自転車」

この記事は、4月に東京の科学技術館で開催されたサイクルショーの取材レポートです。この年のショーは「世界に伸びる日本の自転車展」というテーマの通り、開催期間の最初の3日間は一般公開せずに海外からバイヤーやメーカーを招待した商談が中心になっていました。展示に関しては完成車の総出品数182台のうち、当時の需要層であるローティーンに向けたきらびやかな電装などがついた高級玩具としての自転車が大半で、スポーツ車に関するものは数台しかなかったと伝えています。


「連載対談やあどうも・・・・・山本貞夫氏 サイクリングクラブのこと」

この連載は、自転車にまつわる様々な話題を話し合う企画です。今回は、山本貞夫氏と今井彬彦編集長による対談です。その話題は、ヨコハマサイクリングクラブのことやクラブと協会との関係について。またイベント運営やサイクリングにおけるリーダーの役割、クラブ運営のことなどについて話を聞いています。


「ずいひつ 私のサイクリングあれこれ」

ここでは、筆者が思っている事や感じた事など筆者個人の意見を様々に語っています。今回は今までのサイクリングを振り返り、思い出深いエピソードを語っています。峠越えでは伯母峰峠や音枝峠を越えた思い出、またダウンヒル中トラブルに会った話、またナイトランでの思い出とその経験からのライティングに関する意見を述べています。


「丹後の春」

この文は、春休みを利用して丹後半島を訪れたサイクリング紀行です。筆者は京都から輪行で豊岡駅まで移動、自転車を組み立ててから走り始めます。国道178号を行き、河梨峠を越えて久美浜に降りていきます。海岸沿いの地道を走ってから丹後木津の駅前を通って山の中に入り、網野駅を経由して間人まで進みます。ここから再び海岸沿いになり、この日は間人のユースホステルに泊まります。翌日は海岸沿いをゆっくりと走り、途中経ヶ岬の灯台を見に行くなど寄り道などもしながら半島を一周して予約した天橋立のユースを目指しました。


「あの道この道  志木街道(引又街道) その二」

このコーナーは、現在でも残っている旧街道の道のりや名残などを紹介しています。今回は江戸時代は引又街道と呼ばれいてた、志木街道を取り上げています。筆者は前回進んできた宗岡から志木、野火止、清瀬、野中新田、武蔵小金井と辿って終点となる甲州街道とぶつかるところまで走ります。


「第4回 海男児・陸を走って六ヶ月 10,000キロの自転車旅行」

この記事はサイクリング未経験の筆者が、六か月間自転車で走り回った記録を綴った連載です。連載第4回は、旅の間に経験した子供たちと触れ合ったエピソードをいくつか語っています。最後には、海難事故と海難遺族に関して筆者が見聞きしてきた現状を伝えています。


「血液型 自分の型を確認しよう」

今回は血液型についてABO式とRh式の分類方法と、輸血による影響について解説しています。他には疲労と疲労回復剤の使用について、春ごろに起きる病気とその予防法、薬の飲み方について述べています。


「シクリスム概論 自転車競技の基本」

これは鳥山新一氏の執筆による、自転車レース全般に関して根本的な問題から手掛け、客観的、体系的に整理してまとめ上げようと企画した連載です。第21回は「第一篇 基礎篇 第5章 走路」として今回は「ヴェロドロームの歴史と現状」と題し、歴史はダートトラック時代、ハードトラック時代、ボードトラック時代と分けて説明しています。そしてヴェロドロームの現状として、欧州を中心に各国の大略を述べています。


「連載講座 オーダーメイド読本」

このコーナーは、これからオーダーをしたい、あるいはオーダーをしたけれど何となくしっくりこないという問題を持っている人達の視点で考えていく企画の連載です。第13回は「自転車の性能」のなかから車種別要求機能を取り上げています。この項では、ルネルスとゲーランのカタログの完成車の中から参考になるものを取り上げ、車種別の要求機能について解説しています。今月号はスポーツ車からシクロツーリスムの為のタンデムに焦点を当てて解説しています。紹介されている車種はルネ・エルスのカタログから「シャントルー」と「ヴァカンス」が取り上げられています。


「イタリア通信 サルデニア島一周レース追従記」

この文は、イタリア在住の日本人から寄せられたレポートです。今回は、サルデニア島国際一周レースのレースレポートです。ローマをスタートしたレースは、初日に23歳のメルクスが2位に7分の差をつけてトップに立ちます。イタリア本土からサルディニア島に渡った二日目以降、各区間のレポートにあるようにステージ優勝は毎日変わるものの、総合トップはメルクスから変わることなく最終日まで進み、初日トップに立ったメルクスがそのまま総合優勝を飾りました。


「びわ湖大会 兼韓国派遣選手選考会」

この記事では4月にびわ湖競輪場で行われた「びわ湖競技大会兼韓国派遣選手選考予選会」のレースレポートおよび、決定した韓国派遣選手と競技結果が掲載されています。

ページ冒頭には「困った感じの話」と題したアマチュア自転車競技に関する投書者の雑感の投書が掲載されています。

またこの他に、青森県自転車競技連盟の当年度の主な予定と、東京八王子で開催された「第8回東京都クロスカントリー」の結果も掲載されています。


「PRコーナー」

このページでは、自転車関連のカタログや書籍等を紹介しています。今回は、「石渡製作所カタログ」「高木鉄工所カタログ」「島野工業英文カタログ」「大和化工カタログ」「サンツアー製品ガイド」「ダイヤコンペカタログ」、南海鉄工発行の説明書「NK75コースタブレーキ」「山王スポーツカタログ」「アルプスクイックエース説明書」「シルク号カタログ」「安全自転車カタログ」「スワロー自転車カタログ」を紹介しています。


「サイクリング東西南北」

このページは、各サイクリング協会並びに各クラブの交換の場所としてニューサイが提供しているページです。今回は10のサイクリングクラブから寄せられた情報が掲載されています。


「パニアバッグ」

このコーナーは、読者に開放されているページです。今月号は前号の投書に対する今井編集長の意見、投書の文面から感じられた印象と紀行文の書き方に関する考え方を述べています。


「交換案内」

自転車や部品の売りたし買いたしのコーナーです。今月号の変速機の買いたしを見てみると、5件中4件はサンプレ、カンパ、ユーレーとなっており、外国製品の人気がうかがえます。


1968年6月号の裏表紙広告は、日米富士自轉車の「富士フラッシャーF10・F5」でした。

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