ニューサイクリング 1968年7月号(No.48)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1968年7月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1968年7月号は、通巻48号です。

この号の表紙は「じてんしゃ その13」です。

通巻48号の目次をページ順に追うと、

口絵 休日の都内ポタリング

口絵 コレクション 文献

 16 夏のサイクリングはこうして

 20 帰ってきたサイクリスト(上) 夜叉神峠と野呂川林道

 24 あの道この道  江戸街道

 28 ずいひつ 私のサイクリングあれこれ(2)

 34 連載第5回 10,000キロの自転車旅行

 40 連載対談やあどうも・・・・・宮寺 弘氏 これからのサイクリング活動

 48 課外講座 不快指数

 52 連載 シクリスム概論

 56 連載 オーダーメイド読本

 74 ミラノ・サンレモ またも敗れたイタリア人

 80 第3回都道府県対抗

 93 各地のレースの記録 日本プロ選手権・学生新人戦・関東選手権・関東高校選手権・静岡スポーツ大会・広島ロードレース

 94 PRコーナー

 96 代理部だより

 98 東西南北

100 パニアバッグ

107 交換案内

108 代理店名簿

110 編集後記

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「夏のサイクリングはこうして」

この記事は、編集部が夏のサイクリングについてごく常識的な一般的心得というようなものをまとめたものです。その内容は、コースの考え方、服装、自転車、走り方等に分けて、特に夏の心得を重点的に触れています。


「帰ってきたサイクリスト(上)」

これは学年末試験を終えた筆者が、輪友とともにサイクルツーリングに出た紀行文です。出発予定日は悪天候のため、祖師谷の集合場所に集まったものの、いったん友人宅で天気の回復を待つことにします。日付が変わって雨がやみかけてきたころ、一行は出発します。向かい風が強いなか甲州街道を進み、大垂水峠を越え藤野、上野原、大月を抜けて笹子に向かう途中で食事にします。食後仮眠をとったあとは笹子峠を越えて甲府まで行き、ここで食料を買い込んでから桃ノ木まで行って旅館に泊まります。翌日は天気も回復し、野呂川林道の分岐まで戻ってから夜叉神峠を目指して登り始めます。道ばたに雪が残る道を途中から押して上りながら、最後夜叉神山荘が見えてからはサドルに跨っていきます。ここで服を着こみ、トンネルの中へ進んでいきます。いくつかトンネルを抜けて昼食を取り、しばらく進んだところで重装備のアルピニストたちと出会います。彼らに行き先を聞かれて答えると「死にたくなかったら帰れ」といわれます。


「あの道この道  江戸街道」

このコーナーは、現在でも残っている旧街道の道のりや名残などを紹介しています。今回は東京都北多摩郡の中央部北寄りを走る江戸街道を取り上げています。筆者が辿ったこの街道の道のりは、箱根ヶ崎駅を出発手点に旧日光街道を横断して狭山茶の畑の中を新旧青梅街道の間を走っています。道中は当時の街道が途切れたりする部分もありましたが、小平から野中新田を抜けて田無の青梅街道との交点までとなっています。


「ずいひつ 私のサイクリングあれこれ」

ここでは、筆者が思っている事や感じた事など筆者個人の意見を様々に綴っています。今回はサイクリングにおけるいろいろなこと、雨の日、宿舎、地図、キャンプ、道、服装のことについて筆者が経験したことや考えを披露しています。


「第5回 海男児・陸を走って六ヶ月 10,000キロの自転車旅行」

この記事はサイクリング未経験の筆者が、六か月間自転車で走り回った記録を綴った連載です。連載第5回は、サイクリング専門誌になぜ海の話を書くのかや、北海道に関する雑感、日本一周に対する筆者の意見などを綴っています。


「連載対談やあどうも・・・・・宮寺 弘氏 サイクリング協会とこれからのサイクリング」

この連載は、自転車にまつわる様々な話題を話し合う企画です。今回は、宮寺弘氏と今井彬彦編集長による対談です。その話題は、JCAと各地のサイクリング協会のあり方についてに始まり、協会やサイクリングクラブの運営についても語り合っています。さらにはサイクリスト個人の気質やサイクリングの将来のあり方等についても意見を交わしています。


「不快指数」

ここでは不快指数がどういう状態を表すものであるかを紹介しています。その他にも水虫の種類と水虫に似た病気の紹介、手洗いの重要性について説いています。


「シクリスム概論 自転車競技の基本」

これは鳥山新一氏の執筆による、自転車レース全般に関して根本的な問題から手掛け、客観的、体系的に整理してまとめ上げようと企画した連載です。第22回は「第一篇 基礎篇 第5章 走路」として今回は「設計」と題し、ヴェロドロームの設計についてその特異性や、筆者が研究してきた内容を紹介しています。


「連載講座 オーダーメイド読本」

このコーナーは、これからオーダーをしたい、あるいはオーダーをしたけれど何となくしっくりこないという問題を持っている人達の視点で考えていく企画の連載です。第14回は「自転車の性能」のなかから車種別要求機能を取り上げています。この項では、ルネルスとゲーランのカタログの完成車の中から参考になるものを取り上げ、車種別の要求機能について解説しています。今月号はレース用車に焦点を当てて解説しています。紹介されている車種はゴエランのカタログから「クルス・インタークラブ」を、ルネ・エルスのカタログからは「コンペティション」となっています。


「イタリア通信 ミラノーサンレモ またも敗れたイタリア人」

この文は、イタリア在住の日本人から寄せられたレポートです。今回は、3月に行われたミラノーサンレモのレースレポートです。レースは序盤から4人の選手が逃げ、120km地点で一人が落ちて3人の逃げとなります。235km地点、残り53kmとなったところで第2グループの4人が先頭の3人に追いつき、残り30kmとなったところで逃げは集団に吸収されます。最後のゴールスプリントを制したのはドイツ人選手、またもイタリア人選手は破れて15年間自国のレースに勝てずに終わりました。


「全国都道府県対抗大会」

この記事は、「第3回都道府県対抗大会」の大会レポートです。この大会は全国30都道府県から114名の選手が参加して開かれました。ピスト競技は一日目と二日目に、宮城県営自転車競技場で行われました。競技種目は「1000mタイムトライアル」「スクラッチレース」「10000mポイントレース」「4000m個人追抜」「4000m団体追抜」で、記事は各レースの展開を伝えています。大会最終日となる三日目は道路競走が宮城県の亘理町と福島県浪江町を往復する130kmで行われました。レポートでは、十勝沖大地震の影響で選手達の乗った列車が遅れたところからレース展開、そしてゴールまでを追っています。


「各地のレースの記録」

ここでは宮城県で開催された「第3回都道府県対抗大会」、前橋競輪場で行われた「第5回関東高校選手権」、静岡競輪場で行われた「第22回静岡県スポーツ祭」、広島市で開催された「第1回山陽対抗道路競走大会」、宇都宮競輪場で行われた「第20回関東選手権大会」、青森市営競輪場で行われた「第20回春季青森県選手権大会」、宮城県と静岡県で開催された「第15回全日本プロ選手権大会」、立川市営競輪場で行われた「全日本学生新人戦」の競技結果を掲載しています。


目次にはありませんが、94ページには「新製品メモ」と「アクセサリーその他」の記事が掲載されています。

「新製品メモ」は、自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回はアルプス自転車の特性ドロップバー、前田鉄工所の「ドラムシフトレバー」等を取り上げています。

「アクセサリーその他」は、自転車関連の雑貨類を紹介するコーナーです。今回は、加藤一氏の絵を5枚一組の絵はがきにしたもの、レースの種目を一枚ずつに描いたコースター、自転車をあしらったバスタオル、灰皿、ハンカチ等を紹介しています。


「PRコーナー」

このページでは、自転車関連のカタログや書籍等を紹介しています。今回は、大日本機械工業の「大日本機械工業カタログ」と「マルチユニットハブ」、マッドガードメーカー赤羽栗原製作所の「赤羽栗原カタログ」、三つ葉電機の「ミツバ輪界製品カタログ」、富岳工業の「王様ペダルカタログ」を紹介しています。

※目次では「PRコーナー」の掲載が94ページとなっていますが、記事の掲載ページは95ページっとなっています。


「サイクリング東西南北」

このページは、各サイクリング協会並びに各クラブの交換の場所としてニューサイが提供しているページです。今回はサイクリング協会、学生サイクリング連盟、サイクリング少年団、高校自転車部、10のサイクリングクラブから寄せられた情報が掲載されています。


「パニアバッグ」

このコーナーは、読者に開放されているページです。今月号は「交換案内」のコーナーに対する意見や要望、掲載記事に対する要望等が寄せられています。


「交換案内」

自転車や部品の売りたし買いたしのコーナーです。今月号のブレーキの買いたしを見てみると、5件全てがユニバーサルまたはワインマンとなっており、ブレーキも外国製品が人気となっていることがうかがえます。


1968年7月号の裏表紙広告は、日米富士自轉車の「富士レッツゴーセール」でした。

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