ニューサイクリング 1968年11月号(No.52)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1968年11月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1968年11月号は、通巻52号です。
この号の表紙は「じてんしゃ その16」です。
通巻52号の目次をページ順に追うと、
口絵 サイクリングトロフィー
14 特集 サイクリングと自転車の12のポイント 自転車の種類と用途 一泊程度のサイクリング車 身体にあった自転車 三点調整のしかた 自転車の手入れ 自転車の故障 疲れない乗り方走り方 安全走行 服装と持物 コースのつくり方 地図の読み方 グループサイクリング
30 第3回 サイクリングトロフィー
32 信州紀行のうち 猿ケ馬場峠・修那羅峠・青木峠 その二
36 あの道この道 旧中山道 第3回
40 レポート 秩父多摩国立公園を走る
44 連載 シクリスム概論
48 連載 オーダーメイド読本
58 ヨーロッパのみやげ アワーレコード
68 イタリア通信 世界選手権
72 日韓大学対抗競技大会
76 東北一周ロードレース
82 新製品メモ
84 東西南北
86 パニアバッグ
90 代理部だより
97 交換案内
99 代理店名簿
100 編集後記
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「サイクリング12のポイント」
これは「楽しいサイクリングのために」と銘打った、今月の特集です。記事は12の質問と、それに対する回答を述べる形で記されています。各質問に対する回答の内容を紹介すると、「自転車の種類と用途」「一泊程度のサイクリング用車のポイント」「どういう風に身体にあわないのか」「自転車を身体に合わせるスタンダードの方法 三点調整」「自転車の手入れ」「自転車の故障は非常に少い」「疲れない乗り方走り方」「安全走行のための注意点」「服装と持ち物」「コースのつくり方」「地図の読み方」「グループサイクリングの注意点」となっています。
※この記事は目次では14ページから掲載となっていますが、本文は20ページから掲載されています。
「第3回 サイクリングトロフィー その内容と実際」
この記事は参加者80名、役員40名によって鎌倉に一泊して開催されたイベントの内容と運営について伝えています。この年のサイクリングトロフィーは、ペーパーテスト20問、チェックゲート13、ヒルクライム、スピードジャッジが実施されました。これらのテストによって一般の部、ジュニアの部それぞれの成績上位者が表彰されています。
※この記事は目次では30ページから掲載となっていますが、本文は36ページから掲載されています。
「信州紀行のうち 猿ケ馬場峠・修那羅峠・青木峠 その二」
この文は、今井編集長による信州紀行のひとつです。今回は修那羅峠と青木峠を越えた話です。猿ケ馬場峠を越えた筆者は、麻績の町から修那羅峠越えにかかります。時々雨がポツリとくる中をゆっくりと上り、峠のトンネル入り口近くで休憩を取ります。この時筆者は大失敗をします。トンネルの少し手前に分かれ道があって、その先に安宮神社があったのですが、寄らずに来てしまいました。ところが後日その神社は八百余もある石の彫刻の神様があるところだと知り、行く先の見所は事前に資料等で調べておくべきだったと反省されられることになりました。修那羅峠を越えたその日は田沢温泉に泊まり、翌日は青木峠に向かいます。この峠への道は勾配が小さく、その勾配については峠の茶屋で休憩した際に店の人から「この峠は二寸勾配だから」と聞きます。筆者は帰京してから二寸勾配という言葉について調べてみますが、その由来は分かりませんでした。
※この記事は目次では32ページから掲載となっていますが、本文は38ページから掲載されています。
「あの道この道 旧中山道 その三」
このコーナーは、現在でも残っている旧街道の道のりや名残などを紹介しています。今回は旧中山道を辿っています。前回の志村、凸版の工場を過ぎてから志村坂下、戸田橋、蕨、浦和坂から東北線のガード橋、UCCの本部あたりまでとなってといます。
※この記事は目次では36ページから掲載となっていますが、本文は42ページから掲載されています。
「サイクリングレポート 秩父多摩国立公園とその周辺」
筆者は台風の影響で直前まで雨の降っていた道を走り、サイクリングへ出ます。青梅新道から旧青梅街道を走って雨が降り出すなか、瑞穂町、吹上峠、小沢峠を越えてその日は飯能の国民宿舎に泊まります。翌日は名栗川沿いに走り、山伏峠、正丸峠を越えて三峰神社から二瀬ダムを経由して秩父のユースホステルに入りました。次の日は長瀞から定峰峠、白石峠、高篠峠、大野峠、狩場坂峠と越えて鎌北湖のユースホステルに泊まりました。最後の日は毛呂町、越生、黒山と通って顔振峠を越えて飯能まで行き、昼のラーメンを食べてから帰路につきました。
※この記事は目次では40ページから掲載となっていますが、本文は46ページから掲載されています。
「シクリスム概論 自転車競技の基本」
これは鳥山新一氏の執筆による、自転車レース全般に関して根本的な問題から手掛け、客観的、体系的に整理してまとめ上げようと企画した連載です。第23回は「第一篇 基礎篇 第5章 走路」として今回は「設計」と題し、走路のカントについて論じています。まず初めに用語の知識として、カント、バンク、キャンバーの違いについて解説。続いてカントの必要な理由、カントの考え方、カントと線形について解説して、最後にカントの実例を紹介しています。
※この記事は目次では44ページから掲載となっていますが、本文は50ページから掲載されています。
「連載講座 オーダーメイド読本」
このコーナーは、これからオーダーをしたい、あるいはオーダーをしたけれど何となくしっくりこないという問題を持っている人達の視点で考えていく企画の連載です。第17回からは「オーダーに必要な予備知識」が始まり、今回はそのまえがきとしてオーダーの考え方について論じています。
※この記事は目次では48ページから掲載となっていますが、本文は54ページから掲載されています。
「ヨーロッパのみやげ 第7話 アワー・レコード」
これは沼勉氏の執筆による、2か月間にわたりヨーロッパを旅した海外自転車見聞録の連載です。今回は、アンクティルのアワーレコードについて、挑戦の前段の話と当日の起床からアワーレコード挑戦の様子とその後の行動について。さらに後日のブラックのアワーレコード挑戦のことにも触れています。
※この記事は目次では58ページから掲載となっていますが、本文は64ページから掲載されています。
「イタリア通信 1968年 世界プロ選手権」
この文は、イタリア在住の日本人から寄せられたレポートです。今回は世界選手権、イタリアのエウルで行われたピスタと、イモラで行われたロードレースのレポートを届けています。
※この記事は目次では68ページから掲載となっていますが、本文は74ページから掲載されています。
「日韓大学自転車競技大会」
この記事は8月に韓国で行われた大会の、選手によるレース参戦記です。当時、韓国には自転車競技場が無く、陸上競技場のトラックで行われました。初めのうちは平面のトラックに戸惑っていましたが、競技が進むうちに馴れて、最終的に京城と大邱で合計10個のメダルを獲得したことを報告しています。
※この記事は目次では72ページから掲載となっていますが、本文は78ページから掲載されています。
「福島(A)チームの初優勝 第17回東北一周ロードレース」
この記事は、8月に行われた「第17回三笠宮杯東北一周自転車競走」のレースレポートです。レポートは第1区から12区まで、各区間のレース展開を追っています。また、記事の最後には出場12チームの各区間ごとの結果を掲載しています。
※この記事は目次では76ページから掲載となっていますが、本文は82ページから掲載されています。
「新製品メモ」
こちらは自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回は、日米富士自転車の小径車「富士ミニパック」、前田鉄工所の「サンツアーオーナー」を取り上げています。他には雑貨として、フリーホイール型のネクタイピン、自転車の絵をあしらったジュースボトルやジョッキ、グラス、革製の盆を紹介しています。
※この記事は目次では82ページから掲載となっていますが、本文は88ページから掲載されています。
目次にはありませんが、89ページには「外国雑誌」と「本棚から」というコーナーが掲載されています。「外国雑誌」では「アメリカンサイクル」と「ミロワール・ド・シクリスム」を、「本棚から」では「ああ野麦峠」「赤い自転車」「プレイボーイのカラー写真」を紹介しています。
「サイクリング東西南北」
このページは、各サイクリング協会並びに各クラブの交換の場所としてニューサイが提供しているページです。今回は日本サイクリング協会と高体連、各地域のサイクリングクラブから寄せられたニュースが掲載されています。
※この記事は目次では84ページから掲載となっていますが、本文は90ページから掲載されています。
「パニアバッグ」
このコーナーは、読者に開放されているページです。今月号はフリーの分解について、市販予定のカンパのブレーキについて、デルリンレバーの傷についてなど、質問が多く寄せられています。
※この記事は目次では86ページから掲載となっていますが、本文は94ページから掲載されています。
「交換案内」
自転車や部品の売りたし買いたしのコーナーです。今月号には、翌年の2月号掲載分から交換案内のページに印刷されている申込券を貼って掲載申し込みをするように変更になるとの案内が掲載されています。
1968年11月号の裏表紙広告は、日米富士自轉車の「富士フラッシャー・シリーズ」でした。
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