ニューサイクリング 1969年5月号(No.58)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1969年5月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1969年5月号は、通巻58号です。
この号の表紙は「じてんしゃ その22」です。
通巻58号の目次をページ順に追うと、
口絵 '69ジャパンサイクルショウ
20 JCAモデルコース ガイドブックのガイド ガイドブックの使い方とコースの作り方
22 JCAモデルコース 山梨県のコース
24 JCAモデルコース 東京都のコース
26 JCAモデルコース 神奈川県のコース
28 JCAモデルコース 岐阜県のコース
30 JCAモデルコース 京都府のコース
32 JCAモデルコース 岡山県のコース
34 JCAモデルコース 広島県のコース
36 JCAモデルコース 鳥取県のコース
38 JCAモデルコース 宮城県のコース(予定)
40 JCAモデルコース 東京地区のコース
42 JCAモデルコース 名古屋地区のコース
44 JCAモデルコース 大阪地区のコース
46 木枯しの通う道 冬枯れの大地峠を行く
54 雪の甲州路 乗ってはすべり歩いてはすべる雪の富士五湖から柳沢峠へ
58 水戸・成田快走サイクリング
60 佐渡紀行
64 カマと峠と自転車と サイキチが語るカマ(汽車)キチの話
66 あの道この道 旧中山道 追分宿の女郎も今はなく浅間の煙も見えなかった
68 ある意見 バイクウエイへの願い
74 連載第23回 オーダーメイド読本 工具のはなし3回め
79 カメラとフィルム
80 イタリア通信 ミラノ・サンレモ追随記
84 じてんしゃコレクション
88 東西南北
88 代理部だより
94 交換案内
96 へんしゅうこうき
97 代理店名簿
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「JCA認定選定サイクリングモデルコース ガイドブックのガイド」
この記事は今月号の特集で、日本サイクリング協会(JCA)のガイドブックを紹介しています。このページでは特集の前段として、この特集を組んだ目的、サイクリングコースガイドの存在意義とJCAコースガイドの内容紹介にあることを述べています。
「山梨県サイクリングコース 山梨県サイクリング協会」
この記事は今月号の特集で、各都府県のサイクリング協会発行のガイドブックを紹介しています。山梨県のコースは、26km程の「信玄堤、釜無川下りコース」から107km程の「富士山麓周遊コース」まで、15コースが掲載されています。
「東京都サイクリングコース 東京サイクリング協会」
この記事は今月号の特集で、各都府県のサイクリング協会発行のガイドブックを紹介しています。東京都のコースは、30km程の「水元水郷自然公園コース」から160km程の「奥多摩湖吉野梅林コース」まで、16コースが掲載されています。
「神奈川県サイクリングコース 神奈川県サイクリング協会」
この記事は今月号の特集で、各都府県のサイクリング協会発行のガイドブックを紹介しています。神奈川県のコースは、19km程の「鎌倉周辺コース」から195km程の「箱根外輪コース」まで、20コースが掲載されています。記事では紹介されていませんが、ガイドには他にもコースが掲載されていると案内しています。
「岐阜県サイクリングコース 岐阜県サイクリング協会」
この記事は今月号の特集で、各都府県のサイクリング協会発行のガイドブックを紹介しています。岐阜県のコースは、18km程の「恵那峡コース」から141km程の「飛水峡めぐりコース」まで、19コースが掲載されています。
「京都府サイクリングコース 京都サイクリング協会」
この記事は今月号の特集で、各都府県のサイクリング協会発行のガイドブックを紹介しています。京都府のコースは、16km程の「宇治コース」から74km程の「北桑周回コース」まで、19コースが掲載されています。
「岡山県サイクリングコース 岡山県サイクリング協会」
この記事は今月号の特集で、各都府県のサイクリング協会発行のガイドブックを紹介しています。岡山県のコースは、21km程の「吉備津神社コース」から132km程の「奥津渓、人形峠、湯原温泉コース」まで、30コースが掲載されています。
「広島県サイクリングコース 広島県サイクリング協会」
この記事は今月号の特集で、各都府県のサイクリング協会発行のガイドブックを紹介しています。広島県のコースは、23km程の「生口島コース」から143km程の「三次コース」まで、16コースが掲載されています。
「鳥取県サイクリングコース 鳥取県サイクリング協会」
この記事は今月号の特集で、各都府県のサイクリング協会発行のガイドブックを紹介しています。鳥取県のコースは、40km程の「米子市近郊コース」から1泊2日の「県東・県西半分一泊コース」まで、8コースが掲載されています。
「宮城県(未発行) 宮城県サイクリング協会」
この記事は今月号の特集で、各都府県のサイクリング協会発行のガイドブックを紹介しています。宮城県のガイドブックはNC誌発売時点で製作中とのことですが、記事ではガイドブック掲載予定の20コースを紹介しています。
「JCAモデルコース 東京地区周辺」
この記事は今月号の特集で、ここではJCAのモデルコースを紹介しています。東京周辺のコースは、東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城・群馬・長野・山梨・静岡に設定された20コースを紹介しています。
「JCAモデルコース 名古屋地区周辺」
この記事は今月号の特集で、ここではJCAのモデルコースを紹介しています。名古屋周辺のコースは、愛知・岐阜・三重に設定された14コースを紹介しています。
「JCAモデルコース 大阪地区周辺」
この記事は今月号の特集で、ここではJCAのモデルコースを紹介しています。大阪周辺のコースは、大阪・京都・奈良・滋賀・兵庫・香川に設定された16コースを紹介しています。
「冬枯れの大地峠を行く 木枯らしの通う路」
この文は、筆者が輪友と共に道志周辺を走ったサイクリング紀行です。筆者は中央本線の四方津駅から出発して桂川を渡り大地峠を越えて秋山街道に出るまでの様子を、道中の様子や風景を中心にして綴っています。
「雪の甲州路 都立井草高校自転車同好会春季合宿」
この文はクラブの1年生による、合宿の実施レポートです。計画は初日、東京発相模湖泊、二日目は三ケ木、道志川、山伏峠、西湖泊、三日目は御坂峠、勝沼、塩山、裂石泊、四日目は柳沢峠、東京着となっています。合宿初日は午後に、先日の大雪が未だ道路脇に残るなか4人のクラブ員は学校を出発します。甲州街道を走って寄り道をしながら八王子を過ぎ、雪の残っている大垂水峠を越えて相模湖に到着します。二日目は、ペアレントに山伏峠越えの計画を話すと雪で無理だとのこと。そこで計画を変更し、甲州街道を走って大月で国道139号に入り都留、富士吉田、鳴沢と雪の中を進んで西湖のユースホステルに辿り着きました。三日目は西湖から河口湖を通って御坂峠へ向かいます。しかし、仲間の自転車の調子が悪くなったためトンネルを抜け、御坂から勝沼、塩山を通って柳沢峠へ向かう登りの途中にある裂石温泉の旅館に泊まりました。四日目は登りから始まり柳沢峠で食事をしたあとは、峠の下りで凍結から雪解けそして尖った石がゴロゴロしている道に苦戦しながらも下りきって青梅に向かっていきました。
「サイクリングレポート 水戸・成田快走サイクリング」
筆者は3月中旬、自宅を出発して水戸を目指します。世田谷から国道6号まで走り、そこからは6号線で千葉県の柏を過ぎ、大利根橋を渡って茨城県に入って牛久沼、土浦、石岡と走って水戸駅には8時間ほどで到着します。宿は水戸に取り、翌日は千葉県の成田へ向かいます。東へ進んで大洗海岸へ出てから千葉県を目指し、大利根大橋を渡って千葉県に入ります。この先は地元の人の話に従って佐原、神崎、栄町と進んで成田に入ります。この日は薄暗くなってからの到着となったのでそのまま旅館に入ります。翌朝は新勝寺で参拝した後に出発します。この先は佐倉、船橋と走って都内に入り、自宅を目指しました。
「サイクリングレポート 佐渡紀行」
筆者は高校最後の夏休み、佐渡に向かいます。筆者は自宅から二日間かけて自宅のある埼玉県を出発し、群馬県から碓氷峠を越えて長野県を過ぎ新潟県の直江津まで走ります。三日目の朝は直江津港まで行って佐渡の小木港に船で渡ります。小木で食事をとってから走り始め、真野町で銭湯に入り雨が降ってきたこともありここの民宿に泊まることにします。翌日は尖閣湾を走って相川を通って岩谷口まで走り、その先は船で鷲崎に渡りテント泊します。次の日は内海府を走って両津泊まり、翌日は大佐渡スカイラインを走って相川へ抜けたあと中山峠を越えて両津へ戻ります。翌日は佐渡を離れて新潟港に渡り、そこから二日かけて猪苗代湖まで走ります。猪苗代湖でテント泊した翌日は国道49号から国道4号を走って小山市の国道沿いの空き地にテントを張ることにしたところでレポートを終えています。
「カマと峠と自転車と」
これは、新田眞志氏執筆によるサイクリング紀行です。筆者は試験休みの12月、友人とともにカマ(蒸気機関車)の写真を撮りに八高線の金子駅を目指します。しかし金子では下りのカマしか来ず、ここは引き上げて先に進むことにします。泥道や玉砂利の道に苦労しながらも鹿山峠に辿り着きます。すでに先客がいましたが、ここでようやく登りで盛大に煙を吐きながら走るデコイチ(D51)を撮影することができました。
「あの道この道 旧中山道 その八」
このコーナーは、現在でも残っている旧街道の道のりや名残などを紹介しています。今回は旧中山道を辿っています。前々回までに辿って来た横川から坂本の集落を通り、旧中山道ハイキングコース、熊野神社、旧軽井沢、沓掛、古宿、借宿を過ぎ、国道18号の標高最高点を過ぎて追分まで辿っています。
「ある意見 バイクウエイの願い」
この文は自転車に関連したモノやコトに対して、筆者の考えを述べたものです。今回は、サイクリングロードについてです。当時、いくつかのサイクリングロードが出来ていましたが、認知や利用が進んでおらず、その実態がラジオ放送でも取り上げられていました。そのことを踏まえ、筆者はサイクリングロード建設に際して企画時点での目的の明確化と、建設時の留意点について意見を述べています。
「連載講座 オーダーメイド読本」
このコーナーは、これからオーダーをしたい、あるいはオーダーをしたけれど何となくしっくりこないという問題を持っている人達の視点で考えていく企画の連載です。第23回は「オーダーに必要な予備知識」として、自転車のオーダーに関する考え方について解説しています。今回は自転車に使用する工具に関する3回目で、工作・改造用の一般向け工具について考察しています。
「カメラとフィルム」
この記事は1月号の記事でカメラに関する失敗を読んだ筆者が、自身の経験を踏まえた失敗に対する対処法やフィルムの節約方法について述べています。
「イタリア通信 ミラノ・サンレモ追随記」
この文は、イタリア在住の日本人から寄せられたレポートです。今回は、この年のミラノーサンレモのレースレポートです。レースは逃げから集団まで3つのグループで進みますが、メルクスは常に第3グループにいました。残り11kmで集団はひとつになり、放送では先頭争いを伝えてきますが、ゴール直前までメルクスの名はやはり出てきません。しかし、ゴールラインを最初に通ったのはFAEMAチームのエディ・メルクスでした。それも1966年や67年の時のような僅差ではなく、2位に12秒の差をつけての勝利でした。そして、この結果によりこのレースにおいてイタリア人は16年連続での苦渋となりました。その要因として筆者は、イタリアに300km近くある長いレースが無いことを挙げています。
「外誌から」
このコーナーでは自転車関連の外国雑誌・書籍を紹介しています。今回は「ミロワール・デュ・シクリスム109号」「バイシクリング3月号」「サイクリング」を取り上げています。
またこのページでは日本の「ESCAニュース13号」「サンツアー製品ガイド」「自転車検査協会二十年史」「昭和43年度自転車生産技術報告書」を紹介しています。
85ページの「これくしょん」のコーナーでは、自転車が描かれているレターセット、紙ナプキン、湯呑茶碗、壁掛け等を取り上げています。
またこのページには「自転車とヌード」と題したコーナーがあり、海外の雑誌に掲載された、タンデムやだるま自転車とともに写っている写真などを紹介しています。
「サイクリング東西南北」
このページは、各サイクリング協会並びに各クラブの交換の場所としてニューサイが提供しているページです。今回はサイクルフレンドクラブ他、各地のサイクリングクラブから寄せられた情報が掲載されています。
「交換案内」
自転車や部品の売りたし買いたしのコーナーです。この頃のパーツの売りたしを見ると、ハブやブレーキなど一部のパーツは外国製品が目立ってきています。
1969年5月号の裏表紙広告は、日米富士自轉車の「富士ハイフラッシャーシリーズ」でした。
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