ニューサイクリング 1969年7月号(No.59)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1969年7月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1969年7月号は、通巻59号です。

この号の表紙は「東日本クロスカントリー」です。

通巻59号の目次をページ順に追うと、

口絵 グループツーリングフオトレポ

16 サイクリング用品ガイド これからのサイクリングに便利な品物や鞄など

24 フランスから愉しいパリ近郊サイクリング 信号3回待ちの原因はミニスカートのお嬢さん

30 栗橋古河散策

33 平塚自転車道路

34 あの道この道旧中山道(9)

38 十月の郡上街道

40 ある意見69サイクルショウをみて

42 能登で会いましょう JCAラリーの開かれる能登の観光ガイド

58 連載第29回シクリスム概論

62 連載第24回オーダーメイド読本

66 イタリアからミラノプロ6日間レース 力強い6日間の詳報

71 東日本クロスカントリー

72 じてんゃコレクション

74 東西南北

76 パニアバッグ

78 代理部だより

83 交換案内

85 代理店名簿

86 へんしゅうこうき

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「ツーリング用品ガイド」

この記事は今月号の特集で、自転車や部品は抜きにして用品だけに絞って取り上げています。ここでは自転車専用のバッグやキャリア、その他の用品やキャンプ用品を写真をふんだんに掲載して紹介しています。


愉しいパリ近郊サイクリング」

これはパリ在住の加藤一氏によるエッセイで、文とともに挿絵も加藤氏が描いています。ここでの話題は、パリジェンヌとミニスカートやミニベロのことやパリ郊外の自然や田舎道について。そして、筆者がパリでの生活に疲れた時に、筆者の4台目のルネルスとなるクールススペシャルでパリの西南へ走りに出かける話を綴っています。


「栗橋・古河散策」

この文は、アルプスの萩原慎一氏によるサイクリング紀行です。筆者は二月の中旬、杉戸から栗橋、古河周辺を巡っています。杉戸から幸手へ向かう田圃のあぜ道ではビニールハウスでイチゴ栽培している中を抜け、幸手では「行幸堤の碑」を見て栗橋では「栗橋関所址」や「静御前の墓」等を巡って古河へ向かいます。古河では渡良瀬遊水地まで行ってから引き返して街中に入り「下野煉瓦工場」前を通って渡良瀬川に沿った沼地に出ます。これを川に沿って走り思川の合流点からは思川沿いに行き、あたりが暗くなったころ4号線に出て幸手方面へ向かいました。


「平塚自転車道路を走る」

この文は、大学生の筆者が神奈川県にある自転車専用道路を走りに行ったレポートです。筆者は藤沢バイパスから国道1号を走って平塚から自転車専用道路を走り始めます。全長14km程のコースを走った筆者の感想は、長距離目的のサイクリストには単調であきやすいが、家族ぐるみでサイクリングを味わおうというには最高のコースに近いといっています。


「あの道この道 旧中山道 その九」

このコーナーは、現在でも残っている旧街道の道のりや名残などを紹介しています。今回は旧中山道を辿っています。前回までに辿って来た追分からは、御代田、小田井、岩村田までガタガタ道の県道を走ります。岩村田からは舗装道となり塩名田まで、八幡宿へは千曲川に向かって降りていってから橋を渡って今度は御牧ケ原台地への上がっていきます。さらに望月、芦田を過ぎ長久保へ向かう笠取峠までとなっています。


「サイクリングレポート 十月の郡上街道」

筆者は、前日に開田高原を走ってから高山にやってきて旅館に宿泊しました。翌日は朝から自転車で走り回りまわって高山市内観光をして、昼から郡上八幡に向けて走り始めました。地図に名の無い峠を越えたあたりからは雨が降り始めます。坂本峠を越えて下り始めたところで前ブレーキの振り分けワイヤーの半田が取れるトラブルにあいます。そこからはそろそろと走って五時過ぎに無事郡上八幡に辿り着きました。


「ある意見 '69サイクルショーを見て」

この文は自転車に関連したモノやコトに対して、筆者の考えを述べたものです。今回は、サイクルショー見学の雑感を述べています。その中でも特に2点、「目標(テーマ)管理」と「情報提供」について、筆者が今後への問題提起として意見を述べています。


「能登で会いましょう JCAラリー石川県大会のガイド」

ここでは、この年の8月に開催予定のJCAラリーの開催地となる奥能登について、JCAラリーのあらましとともに奥能登の観光案内を掲載しています。この年で13回目を迎えるJCAラリーは8月に二日間の予定で開催されます。集合地は金沢市で、金沢中央公園で開会式を行った後、金沢駅から列車で輪島まで移動して初日は輪島に宿泊します。翌日は、輪島から曽々木海岸、金剛崎へと能登半島を海岸沿いに珠洲市まで走り、珠洲飯田でラリーは終了、解散となります。記事の中では金沢から輪島、珠洲までの各地の名所旧跡や解散後のサイクリングや宿泊・移動に関する情報が掲載されています。


「シクリスム概論 自転車競技の基本」

これは鳥山新一氏の執筆による、自転車レース全般に関して根本的な問題から手掛け、客観的、体系的に整理してまとめ上げようと企画した連載です。第29回は「第一篇 基礎篇 第6章 運動生理学」となります。今回は「筋肉、循環器、呼吸器の基礎的知識」と題し、筋持久力の向上について持久力の意義、持久力のための条件、持久力トレーニングの方法、筋持久力トレーニングの効果、運動生理学基礎知識の活用について論じています。


「連載講座 オーダーメイド読本」

このコーナーは、これからオーダーをしたい、あるいはオーダーをしたけれど何となくしっくりこないという問題を持っている人達の視点で考えていく企画の連載です。第24回は「オーダーに必要な予備知識」として、自転車のオーダーに関する考え方について解説しています。今回からは自転車以外のものに関する内容に変わるということで、本題に入る前段として「自転車に直接には関連を持たないまでも、自転車を理解するうえに必要な事柄や知識」を述べる意義について述べています。


「イタリア通信 ミラノプロ六日間レース」

この文は、イタリア在住の日本人から寄せられたレポートです。今回は、この年の2月に行われたミラノ六日間レースのレポートです。7か国から16組32名が参加して行われた大会は、初日の夜10時に開幕しました。6日間で行われる競技は、ミスアンドアウト、アメリカン、得点レース、ドミフォンとなっています。そして、レースごとに得点が加算されてゆき、総合得点を争う国別対抗戦となっています。また全てのレースにはプレミアが用意されており、その一例としてベッド、自転車タイヤ、テレビ、食前酒、現金などが挙げられています。レースは最終日の最終レース、アメリカンレースで勝負が決し、ドイツ組が優勝となりました。


「レース界の話題」

ここでは、東日本サイクルグランプリレースの第一戦、千葉県で開催されたクロスカントリーの競技結果と、今後の試合予定を掲載しています。


「これくしょん」

ここでは、自転車関連の雑貨類を紹介しています。今回は、イタリアの陶器製人形、前田鉄工所の記念品として作られた皮製のマガジンラック、この年のサイクルショウ開催記念のペン皿を取り上げています。


「サイクリング東西南北」

このページは、各サイクリング協会並びに各クラブの交換の場所としてニューサイが提供しているページです。今回は日本サイクリング協会と静岡サイクリング協会と、各地のサイクリングクラブ6クラブから寄せられた情報が掲載されています。


「パニアバッグ」

このコーナーは、読者に開放されているページです。今月号は都の競輪廃止に対する意見や、自転車道路建設に反対する意見などが寄せられています。


1969年7月号の裏表紙広告は、日米富士自轉車の「富士ブラックトップファイブ」でした。

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