ニューサイクリング 1972年12月号(No.97)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1972年12月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1972年12月号は、通巻97号です。
この号のグラビアは「ルネルスのアトリエ」「PARTS COLECTION 6」です。
通巻97号の目次をページ順に追うと、
欧州メカニズム特集号
12 ルネルス新カタログワイド紹介
28 マファック七三年度製品
32 サンプレックス新製品
34 ユーレ七三年度新製品
38 ヨーロッパ=車界探訪 1
46 メカニズムの考え方
55 サイクリング歳時記〈大祓〉
62 鳥首峠でアゴを出した
66 丸紅自転車新車発表
67 宮田自転車カスタム
68 製品ニュース ルーフキャリヤー、マイティツァギヤ、保温シート
69 コレクションメモ
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「René HERSE NEW CATALOGUE」
この記事では、当時のルネ・エルス最新カタログを取り上げて、完成車およびパーツ・バッグ・工作をダニエル・ルブールのイラストとともに紹介しています。完成車は、ランドヌーズ、グローブトロッター、キャンピング、パリ-ブレスト、ロンシャン、フェデラル、デモンターブル、ウィークエンド、ジェントルマン、シャンゼリゼ、シャントルー、バカンス、モンファロン、イール・ド・フランス、ミラノ-サンレモ、パリ-ルーベ、ピストとなっています。完成車以外では、前後キャリヤー、クイック式サポーター、貫通ステム、バッグ類、各種の特殊工作とデモンターブル工作を紹介しています。
「MAFAC '73 CATALOGUE」
この記事ではマファックのカタログを、掲載されている写真・イラストとともに紹介しています。紹介している商品は、ブレーキキャリパーではレーサー、コンペティション、ライド、クリティリウム、ジャッキーとなっています。ブレーキレバーは、レーシングレバー、クイック装置付き、デルリン製、ギドネットレバー、フラットレバー、ハンドル貫通レバーとなっています。その他にも、小物類としてアウターストッパーや携帯工具も紹介されています。
「SIMPLEX CATALOGUE 1972~1973」
この記事ではサンプレックスの新製品を、カタログに掲載されているイラストとともに紹介しています。紹介している商品は、プレスティージスーパーのセット、エンド、ピラー、ワイヤーリード、クイックシャフト、マキシプレステージの前後変速機、シフトレバー、チェンガードとなっています。
「HURET NEW MODEL 50周年記念製品」
この記事ではユーレーの製品を、カタログに掲載されているイラストとともに紹介しています。紹介している商品は、この年の新製品で50周年の記念製品となるジュビリーの前後変速機とシフトレバー、アルビー、スベルトの各リア変速機もあります。その他では、ケーブルガイド類、各種シフトレバーが取り上げられています。
「車界探訪」
この文は「ヨーロッパ各地気まま旅行記」と副題をつけた、当時の杉野鉄工社長の杉野安氏による見聞記です。今回は「パリにて 1」と題し、2年ぶりに訪れたというパリでの出来事を伝えています。9月に訪れた筆者は、会社を休職してヨーロッパ一周旅行に出ていた社員に会って聞いた旅の様子、加藤一画伯の人物や絵のこと、そして画伯のアトリエを訪れた事とそこで見た2台のルネルスとジェミニとブリヂストンのBS-27のことなどを綴っています。
「スポーツ車のメカニズムについての考え方」
この記事では、読者からのメカニズムに関する質問を紹介したうえで、メカニズムに関する質問が編集部によく届くといっています。そこで編集部では、単なる質問への答えということではなく、自転車の知識の考え方、受け取り方のようなものにふれたいとして、今回は最初にメカニズム一般に関する知識と考え方を。質問への回答として、ギアキャパシティとチェンラインのことについて述べています。
「サイクリング歳時記7 大祓(おおはらい)」
このコーナーは、自然と自転車、生活と自転車のかかわりについて歳時記的な角度から見てみようとの意図で綴られています。今回は「大祓」と題して、筆者が鶴ヶ岡八幡宮へ大晦日にボタンリグする話題と八幡信仰について。また、しめ縄と占有の印の関係について語っています。
「四人乗りの自転車を五人ででっち上げたあ!」
この記事は、筆者と友人4人の高校生が学校の文化祭に出展する目的で作った4人乗り自転車の製作記です。
「鳥首峠でアゴを出した」
筆者は友人から「明日サイクリングに行くから写真でも撮りに来い」という誘いで急遽サイクリングに行くことになります。青梅から快調に走り、山王峠を越えて名栗川に出ます。しかしこの先からは大変で、ガタガタ道から地道の急坂、崖を上ったり最後には喘ぎ喘ぎ登って頂上に辿り着きます。割と見晴らしの良い峠で写真を撮ってから下りにかかりますが、下り道も楽ではなく、陽が落ちて暗くなった山道を追い立てられるように走り抜けていきました。
「丸紅山口自転車 新車発表」
この記事では、丸紅山口自転車が軽快車、子供車、スポーツ車、試作車が数十台と三笠宮への献上車を展示した発表会の様子を写真とともに伝えています。
「宮田自転車のスポーツ車」
この記事では、宮田自転車が「カスタム」とネーミングしたスポーツ車シリーズから、「カスタム27」と「カスタム27デラックス」を写真とともに紹介しています。
「製品ニュース」
こちらは自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回は、フランス製のルーフキャリア、杉野鉄工所の「マイティツアー」等を取り上げています。
「コレクションメモ」
このコーナーでは、自転車に関する雑貨類を紹介しています。今回は、鉄の板のブローチと、針金細工の自転車を紹介しています。
1972年12月号の裏表紙広告は、ブリヂストン自転車「BS-27」でした。
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