ニューサイクリング 1974年1月号(No.110)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1974年1月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1974年1月号は、通巻110号です。
この号のグラビアは「ヴァガボンドツーリング スカンジナビアから」「マイパスハンティング 11」「CAR CYCLING REPORT」です。
通巻110号の目次をページ順に追うと、
16 特集 えっせい'74
44 メカニック 輪行用小径車の製作手記6
53 メカニック メカニカルエッセイ シクリズムよもやまばなし 1 ギヤの段数とディレイラーの活用について
54 ツーリング アフリカグランドツーリング
70 ツーリング 秋葉街道
74 ツーリング 恐かったナイトラン
78 メカニック 私が手加工した散歩用自転車
81 本〈ロードの英雄たち/バイシクル〉
82 製品ニュース〈シマノミニサイクル用チェンジセット、パールイズミウィンドブレーカー〉
83 お便りから
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「えっせい'74」
この記事は今月号の特集で、エッセイを18編掲載しています。各エッセイの題は「正月の旅の想い出」「「四季」と峠」「神宮」「自転車に乗るのは・・・」「ジュニア中心のクラブ」「左党サイクリング」「行止りの道」「ジャズとサイクリング」「サイクリングの真随」「珈琲と紅茶の話」「本来のサイクリングとは?」「無題」「年賀状のこと」「パイプのけむり」「雑感」「ロンドンの自転車店」「何ということもない話」「いろいろのこと」となっています。
「輪行サイクリングを目的とした自転車の製作手記 6〈最終回〉」
この文は当時千葉大のサイクリングクラブに所属していた筆者による小径輪行車製作記の連載です。最終回はに、製作の最後にフロントキャリアを製作したこと。そして試乗として年末年始にかけて学校から銚子まで初詣ランをしたことと、春合宿に参加した結果を報告して連載を終えています。
「シクリズムよもやまばなし (1)」
この記事は、自転車のメカに関する話題を色々と取り上げていく今月号からの新連載です。今回は「ギヤの段数とディレイラーの活用について」と題し、当時の多段化していく自転車のギアについて筆者の考えを述べています。
「アフリカ自転車旅行レポート」
この文は、アフリカでサイクルツーリングをしている大学生から送られてきた旅のレポートを紹介している連載です。今回は「第三部 スワヒリ圏にて〈その2〉」と題し、マサイの生活、蟻の観察記、現地人の自動車運転事情、飲んだお酒や食べた虫の話、刺青の話など多くの話題を送ってきています。
「秋葉街道」
筆者は、伊那駅から今回のサイクリングを開始します。雨の降るなかポンチョを着て出発、高遠の国鉄バス駅で朝食を食べ三峰川を登り小黒川との分岐から戸台まで行きます。ここで工事関係者に止められ、この先は危険だからということで戻ることになります。川の分岐まで戻ってからは市野瀬を抜けて分杭峠を越え、この日は市野瀬で寄った魚屋で紹介された鹿塩の温泉旅館に泊まりました。翌日は小渋川から青木川に沿って安康辺りまで工事が進んだ道を走り、その先は山道を担ぎながら登って地蔵峠に到着します。下りも少し下ると立派な車道となっており、快調に走って昼頃についた上村で食事を食べます。1時間ほどいた上村を出発してからは和田の役場で南信濃村の地図を手に入れてから青崩峠を越え、日暮れ後に水窪駅に到着して帰路に着きました。
「恐かったナイトラン」
この文は、高野・陣ケ峰山岳ランのレポートです。筆者は9月の夜明け頃、家を出て大阪駅から橋本駅まで輪友とともに輪行します。駅で自転車を組み立て、出発後は色々迷いましたが高野山への道に辿り着き急坂を登り始めます。峠を越えて高野町へ下りてから、川津のユースホステルに電話をして予約します。宿を決めてからはもと来た道を引き返して宿泊地へ向かいますが途中で日が暮れてしまい、JOSとソービッツの心もとない灯りだけを頼りに転倒したり谷底へ落ちかけたりと怖い思いをしながらのナイトランを経験したのちようやくユースに辿り着くことができました。
「私が手加工した散歩用軽量車」
この記事は、筆者が暇を見つけては中古パーツだけで、フレームやパーツに穴をあけて軽量化加工をした部品で組み上げた散歩用自転車の仕様を紹介しています。
「本」
このコーナーでは、自転車関係の書籍を紹介しています。今回はスイスのディノエル社発行の「GEANTS DE LA ROUTE」という自転車が出現して以来、当時までのロードレースの歴史を辿ったもの。そして、ハムリンパブリッシンググループから発行された「THE BICYCLE」という自転車の入門書が紹介されています。
「製品ニュース」
こちらは自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回は、島野工業のユニットハブ、リアメカ、レバー、ディスクブレーキの4点がセットになったミニサイクル用チェンジセットと、パールイズミのウィンドブレーカーを取り上げています。
「お便りから」
このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便りを紹介しています。今回は、日本国内のオーダーメーカーを紹介してほしいという要望と、スポルティーフのレースをしてはという意見が寄せられています。
1974年1月号の裏表紙広告は、ブリヂストン自転車「ダイヤモンドDT-6110」でした。
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