ニューサイクリング 1976年1月号(No.134)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1976年1月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1976年1月号は、通巻134号です。
この号のカラー口絵は「サンミッシェル通り近辺で」「ミラノショー」、グラビアは「欧州自転車観察の旅」「塩沢峠」「道坂の早秋と隧道」「国体ロードの印象」です。
通巻134号の目次をページ順に追うと、
20 紀行文特集 北摂の径
24 紀行文特集 冬の峠越え
28 紀行文特集 岩婦にて
34 連載 パリからの便り
40 レース オ○で○○ボの記
50 ツーリング カメラ紀行 夏の終りに
66 夏季合宿を振り返って
70 色彩生理と自転車の色
76 エッセイ もうひとつの趣味
78 連載 路傍の文化財
84 エッセイ 輪行車についてひと言
86 エッセイ さいくりすとということ
90 製品MEMO
93 VELO SPOT
94 LETTER TO EDITOR
98 編集後記
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「北摂の径」
この文は、1月号の紀行文特集のひとつです。ここでは絵を描くつもりで自宅を出発した筆者の池田、多田院、銀山、東部、玉瀬、武田尾、道場、三田と巡ってから国道176号で自宅へ向かうまでの風景を綴っています。
「冬の峠越え」
この文は、1月号の紀行文特集のひとつです。ここでは東京から飯田線の田畑駅まで輪行し、師走の分杭峠越え一人旅の様子を女性サイクリストが綴っています。
「岩婦にて」
この文は、1月号の紀行文特集のひとつです。ここでは正月に多摩川CCの鉱泉一泊ランで房総の岩婦鉱泉を訪れた鉱泉宿の様子を綴っています。
「NOUVELLES DE PARIS」
この文は「パリからの便り」と称した、加藤一氏執筆による連載です。今回は「随想XII」と題して、この年の欧州は雨が多かったこと、1975年の振り返り、アメリカ建国200年記念レース、1979年の世界選手権のことなどを話題にしています。
「本物のレースをついに見た・・・1975年度世界選手権取材の旅 その3」
この記事は今井千束氏による世界戦取材レポートです。今回は最終日のプロ部門ルート競技のこと、競技場となったイボアールのサーキットに向かう道路の渋滞に見るピスト競技と正反対となる人気ぶりとその要因考察。競技開始前のピットの様子や、スタートからゴールまでのレース展開を多数の写真も使って伝えています。
「夏の終りに PART-II」
これは3人で大河原峠、雨池峠、白駒峠、中山峠、夏沢峠と北八ヶ岳周辺を辿るサイクリングを行った時の様子を、文と写真で伝えるカメラ紀行です。
「夏季合宿を振り返って」
この文は、群馬大学サイクリングクラブの能登半島で行った夏期合宿のレポートです。レポートではクラブの成り立ちを紹介した後、計画の立案内容を細かく紹介し、合宿期間中のことは簡潔に伝えています。そして最後は総括として、合宿の振り返りと大学サイクリングクラブとしての課題としてサイクリングのあり方について、個人とクラブの境界、学生であることを挙げています。
「色彩生理と自転車の色 その1」
ここでは学生である筆者がフレームオーダーの際に色の失敗を防ぐために、色彩生理学や色彩生理心理学の視点から科学的に整理分析しようという試みで書いています。今回は、最初に色彩用語の説明と色彩の性質について解説しています。次に一般人の色彩の好き嫌いと、マスプロ車の色設定について述べています。
「もうひとつの趣味」
この文は1975年10月号で原稿募集していた「サイクリングと・・・」といった主題にそった「応募えっせい」として掲載されたものです。その内容は、趣味を聞かれた時「サイクリングと音楽です」と答える筆者が、二つの趣味生活の様子を綴ったエッセイです。
「路傍の文化財18」
この文は、筆者がサイクリングの際に見てきた路傍の文化財を紹介していく企画記事の連載です。第18回は「市場跡の碑」と題して、大阪の天満橋青物市場跡や東京の日本橋魚河岸跡など、食品市場の跡地にある碑を紹介しています。
「輪行車・・・この不思議な車種へひと言」
ここでは、この当時では多く使われていたクイック式シートピンの使用と輪行の際にサドルを外すことに違和感を抱く筆者が、当時の輪行車に意見を述べています。
「さいくりすとということ」
ここではツーリングを趣味として4年ほど経過した筆者が、筆者の考えとして一人前のサイクリストに成長するための条件やツーリングの楽しさ、またそこに個性を出すことについて意見を述べています。そして、最後は筆者の好きな場所として国東半島を紹介しています。
「製品MEMO」
こちらは自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回は、吉貝機械金属のセンタープルブレーキ用直付台座、ボトルゲージ直付用台座、アウター受け、チドリ等を取り上げています。
「VÉLO SPOT」
このコーナーは今井彬彦編集長が当時の自転車界についての様々な話題を取り上げるコーナーです。今回は「問題点」と題し、当時増加してきていた自転車の盗難と自転車乗車中の事故について、当時の社会状況も踏まえた意見を述べています。
「LETTER TO EDITOR」
このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便りを紹介しています。今回は、NC誌の掲載内容に対する感想、輪行車に対する意見、この頃のサイクリストに感じる思いが寄せられています。
1976年1月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル工業「ダイヤモンドシリーズ」でした。
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