ニューサイクリング 1981年8月号(No.203)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1981年8月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1981年8月号は、通巻203号です。

この号のカラー口絵は「夏 浅間山」「暑中お見舞」です。

通巻203号の目次をページ順に追うと、

 16 【納涼読切り】双輪行怪異談(つうりんぐみすてりい)

 46 【座談会】激論 ツーリング部品・用品について

 58 ステムを自製する

 64 アトリエ訪問 サイクルワークショップ クサカ

 70 ◆私の自転車自分史

 72 新・自転車の形を考える(4) 私の自転車

 78 ◆製品メモ

 90 ガイド■林道あ・ら・かると 奥浜名の林道たち 尉ヶ峰・白谷・扇山・奥山林道

 98 ◆林道情報 小金沢林道&真木林道 / 南アスーパー林道

100 ◆ランチタイムクッキング 真夜中のスパゲティーとオニオンスープ

102 激登、白巣峠越え

116 ◆富士信徒の道 仙元越えー奥多摩

120 ◆幻想の「新・自転車時代」 自転車月間・交通シンポジウムの周辺

123 ◆'81ニューサイクリングラリー

124 ◆クラブラリー

127 ◆会報すくらっぷ

128 ◆LETTER TO EDITOR 自転車の扱い/ハンドルのこと/軽量ランドナー私の場合/一冊のニューサイ誌をとって・・・

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「双輪行怪異談(つーりんぐ みすてりい)」

この記事は、怪談とまではいかないがミステリアスなサイクリングの話を集めた「納涼読み切り」とした8月号の特集です。掲載されている11編のタイトルおよびサブタイトルを紹介すると、「不思議な光(夏の那須野ヶ原、前後してやってくる二つのランプにすれ違ったが)」「火の玉が現われた(濃霧の深夜、伊豆山中で見たものは)」「真冬、白昼の幻想(誰もいないのに女性の笑い声が)」「キャンプ地に首無し死体があった(うなされて寝苦しい一夜が明けたあと)」「〈第一話〉祟り!(ゴトン、ゴトンと蛇を轢いてしまった。その翌々日のこと)」「〈第二話〉怪談・乗鞍岳(アッという間に、自転車がUターンした)」「執念(妖怪談義のあれこれ、そして猫というものの魔性など)」「伊勢街道、七度狐の怪(古くから棲むという、伊勢街道"七度狐"に祟られた)」「箱根街道ミステリー(前方に四本の乱杭が。ゆっくり考えて出直してもやっぱり四本の乱杭が)」「濁川温泉怪談始末記(灯りひとつないぬるいお湯の中にボーと人影が)」「どうしてもわからない(後ろにいたメンバーが、いつの間にか前の方を走っていた!)」となっています。


「座談会(1) 激論 ツーリング部品・用品について」

この記事は今井編集長の司会のもと、7名の関係者が集まってツーリング専用というものがあるのだろうかという問いと、それに要求される機能・機構を考えてみようという企画の座談会の記録です。今回は「ツーリング部品とは」や「ツーリングに要求されるものは何か」といった総論から入り、個別にはチェンジギア、シューズ、チューブラーについて議論しています。


「ステムを自製する」

この記事は井上重則氏による、「エルスのステムにあき足らず自ら手を下して軽合ステムを作るの記」と称した、井上氏の所有するルネ・エルス用のステム製作記です。


「連載・アトリエ訪問」

この記事は、ハンドメイド車として独立したブランドを持ち、自らロー付けを行うアトリエに限って紹介していく企画の連載です。今回は「プロボクサーそして衝撃的なマージとの対面」と題して「VIVALO(ビバロ)」を製作する「サイクルワークショップクサカ」の日下周一氏を取材しています。


「連載 私の自転車 自分史(1)」

この記事は今井編集長による、「自転車に憑かれた男の遍歴」と副題を付けた、編集長自身の歴史を語る連載です。今回のテーマは「自転車との出会い」で、自転車に乗り始めた長岡に住んでいた小学生6年生の頃のことと、それ以降の上京から戦争まで10年以上のブランクがあったことを綴っています。


「私の自転車」

この記事は「新・自転車の形を考える・4」として、シクロウネの今野義氏が前回から引き続いて氏の最新型自転車となる「アワー・ニューモデル」のアッセンブルパーツについて詳細に解説しています。


「製品MEMO」

このコーナーでは、自転車部品や用品などを紹介しています。今回は、ノートンのポリタンク用ケージ、吉川ブレーキの軽量フラットレバーやギドネットレバーとGTグリップ、他を取り上げています。


目次にはありませんが、80ページからは「最近の新製品から」という記事が掲載されています。ここでは技研の井上重則氏が日本では珍しいものとして、ガッリの鉄と軽合を組み合わせたヘッド小物、世界一高い吊るしのフレームといわれるクレインのフレーム、フィルウッドのディスクブレーキを写真入りで紹介しています。


「林道あ・ら・かると(9)」

この記事は、林道を中心に紹介していこうということで始まったコースガイド企画の連載です。このガイドは文章に加えて、地図やコマ地図そして写真も多く交えながらコースを詳細に案内しています。今回は「ミカンの丘を縦横に走り抜ける林道をつないで〈奥浜名湖〉」と題して、気賀駅をスタートして尉ヶ峰林道、白谷林道、扇山林道、奥山林道を走って気賀駅に戻る約45kmのルートを案内しています。


「林道情報」

この記事は、現地へ走りに行った読者の投稿による、直近の林道情報です。今回は5月下旬に走った小金沢林道&真木林道と、6月中頃に走った南アスーパー林道に関する情報が掲載されています。


「ランチタイムクッキング」

この記事はサイクリングに出た際のランチタイムのクッキングをコンセプトに、色々な料理とその材料および料理法を紹介していくコーナーです。今回のランチは、真夜中のスパゲティー&オニオンスープです。


「激登、白巣峠越え」

この文は山根徳太郎氏の執筆による、木曽の最奥にある幻の峠として知られた白巣峠を、担ぎとやぶ漕ぎで越えた6人のことを綴ったサイクリング紀行です。


「富士信徒の道 仙元越えー奥多摩」

この文は、奥多摩と外秩父を結ぶ仙元越えの道を東日原から入って浦山口へ向けて走った読者によるサイクリング紀行です。


「幻想の「新・自転車時代」 自転車月間・交通シンポジウムの周辺」

この記事は、当時マスメディアで取り上げられていた自転車のイメージや、そのころ開かれた「交通シンポジウム」に対する感想を述べたものです。


「'81ニューサイクリングラリー」

この記事は、この年の10月に伊豆サイクルスポーツセンターで開催されるニューサイクリング誌「読者の集い」の告知です。


「クラブラリー」

この記事は、この年の11月に三浦半島の油壷で開催される「第12回全国サイクリングクラブクラブラリー」の告知です。


「会報すくらっぷ」

このコーナーでは、各地のサイクリングクラブの情報を紹介しています。今回は、名古屋サイクルフレンズ、実業団いわてクラブ、東通相模サイクリングクラブ、京都サイクリングクラブもく、ミノムシサイクリングクラブ、サイクリストクラブはづき、港サイクリングクラブ、アルプスサイクルフレンズの各クラブから会報情報が寄せられています。


「LETTER TO EDITOR」

このコーナーは、読者から編集部あてに寄せられた便り等を紹介しています。今回は、「(チ)氏の欧州駐在録」に掲載された自転車の取り扱いの記述に対する意見、NCの記事や広告に掲載されている自転車のハンドルに対する意見、製作した軽量ランドナーの紹介、バックナンバーを手に取って見返してみた時の感想が寄せられています。


1981年8月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「アトランティス」でした。

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