ニューサイクリング 1971年1月号(No.75)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1971年1月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1971年1月号は、通巻75号です。

この号の表紙は「スポーツ車の車種」です。

通巻75号の目次をページ順に追うと、

口絵 冬のサイクリングスタイル私の場合

12 フィチュア スポーツとしてサイクリング 単に走るだけでなく、ゲームや技能などの要素を持ったスポーツ的なものとして、サイクルオリエンテーリング、サイクルラリーを・・・

20 フィチュア オリエンテーリングというもの 今はやりのOLとは? その本質は?

22 メカニズム やさしいメンテナンス クランクとハンガーの分解・組立・手入

28 メカニズム カメラのはなし

40 エッセイ サイクリングファッション

44 エッセイ ナイトランあれこれ

48 エッセイ 水のみサイクリング

50 ツーリング紀行 丹生川を訪れて

56 ツーリング紀行 三増峠の苦闘

56 ツーリング紀行 柳沢峠を越える

62 輸入部品メモ

64 製品メモ

65 パニアバッグ

66 交換案内

67 代理部

68 本誌代理店

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「スポーツとしてのサイクリング その一つの試み」

この記事は立教大学サイクリスツツーリングクラブ・ラリー実行委員会による、サイクリングの多様性を探る試みについてのレポートです。ここではサイクルオリエンテーリングとサイクルラリーについて、実例を紹介しながらその可能性や実際、また問題点などについて考察しています。記事の最後には前年の8月に行われた「ESCAサイクルオリエンテーリング」について、その内容を紹介しています。


「VOICE OF CYCLIST オリエンティーリングのこと」

ここでは国際オリエンテーリング連盟によるオリエンテーリング(OL)の定義を紹介しつつオリエンテーリングの本質的な意味と行動について筆者が推察するとともに、日本におけるオリエンテーリングの現状を述べています。


「スポーツ車の調整と修理と手入れのはなし 5」

この記事は編集部の今井千束氏が、初歩的な段階から一通りいじれるようになるまでのスポーツ車のメンテナンスについて解説しています。今回は「トランスミッション1」と題して、ハンガーの構造とクランクの種類についてと、ハンガーとクランクの分解・手入れ・組立について解説しています。


「どうらくエッセイ カメラのお話」

ここではニコン、ペンタックス、ミノルタのカメラについて、創立から当時に至るまでを製品にまつわるエピソードなどを交えて語っています。


「サイクリング・ファッション」

ここでは、当時のゴルファーが熊や傘のマークを入れたゴルフウェアーを着て楽しんでいたように、サイクリストもそれなりの服装を楽しむことができるはずという視点でサイクリングファッションを語っています。今回は「帽子について」と題し、ハンチング、ベレー、スキー帽、レーシングキャップ、チューリップハット、スカーフを取り上げ、その特徴などを述べています。


「ナイトランのあれこれ」

この文は、筆者の思い出のナイトランを綴ったエッセイです。ひとつ目は真夜中の0時になって無性に室戸岬の灯台のあかりが見たくなって出かけた話。ふたつ目は新潟と福島の県境鳥井峠を前日の雨のせいで自転車から体まで泥だらけになって越えた話。三つ目は平戸から唐津に向けて走った時の道中での話となっています。


「水呑みサイクリング」

この文は、ヒルクライムや山岳サイクリングを好む筆者によるエッセイです。筆者はこの頃のツーリングの目的として、山路に湧き出る清水を飲むことがあるといいます。筆者は京都でここの水を賞味したいとかなりきつい山道を押していった時の思い出を綴っています。また、筆者のすすめる水を三か所紹介しています。


「丹生川を訪れて」

この文は、5月の終わりに輪友とともに一泊のサイクリングに出た紀行です。筆者は堺東の駅前で輪友と合流し走り始めます。河内長野から石見川に沿って走り金剛トンネルを抜け、五条からは紀川沿いに走り橋本から玉川峡へ向かいます。途中で地図に名はないものの道ばたの立て札に「狼頭尾峠」とあった峠を越えて下っていく途中で丹生川に出たので、日も暮れてきたので河岸にテントを張って泊まりました。翌日は丹生川に沿って進み、前日着かなかった玉川峡、さらに奥玉川峡を過ぎ、上筒香から出屋敷峠と天辻峠を越えて五条で国道へ出て帰路につきました。


「三増峠」

この文は、津久井湖の南に位置し標高300メートル余りの峠を越えた時のツーリング紀行です。筆者は友人とともに夏休み最後の走りに出かけます。小田急線の鶴川駅で待ち合わせて出発、多摩丘陵から相模原を経由して峠への道に入ります。最初は舗装された軽い登りでしたが途中から工事でバラスが敷かれた道に、途中又舗装になりますがだいぶ細くさらにクモや虫が多くなります。本格的な登りが始まると道は石ころだらけとなりますが、突然目の前が開け水道の水源となった広場に出たので、ここで昼食とします。広場の先はさらに道が険しくなり、岩場で自転車を担いだり道なき道をやぶ漕ぎしながら辿り着いた峠は高木に囲まれた展望のきかない草だらけの所でした。写真を撮ってすぐに下りにかかりますが、下りも草だらけの道で友人と口喧嘩をしながらも最後は農道らしき道に出て今回の峠行は終わりとなりました。


「サイクリングレポート 柳沢峠をこえる」

筆者は友人とともに田無を出発、途中でトラブルに会いながらもその日は小河内ダムまで走って野宿します。翌日はトンネルをいくつもくぐって山梨県に入り、登りに苦労しながらも柳沢峠に辿り着きます。ここでしばらく休憩した後に塩山までのダウンヒルにかかりますが、途中でパンクしたり転倒したりしたのでそこからは焦らずに行こうとなって慎重に塩山駅まで走りました。翌日は甲州街道を行って新笹子トンネルを抜け、快調に帰路を走りました。


「輸入部品メモ」

こちらでは、外国製の自転車部品を紹介しています。今回は、カンパのディレイラー新製品としてツーリスモとべロックス、サンプレックスのクリテリウムの3点セットとチェンリング、マファックの黒デルリンのレバー、AVAとTTTのハンドルバーなどを紹介しています。


「新製品メモ」

こちらは自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回は、サンヨーの角型ツインライトとダイナモ、トーエイ製のセパレートバッグなどを取り上げています。


「パニアバッグ」

このコーナーは、読者に開放されているページです。今月号は読者からの近況報告などとともに、「サイクリング人物戯評」と題した鳥山新一氏の紹介と、全国の分教場を回っている女性サイクリストの近況報告が掲載されています。


1971年1月号の裏表紙広告は、ブリヂストン自転車「シャインスターS」でした。

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