ニューサイクリング 1972年2月号(No.88)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1972年2月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1972年2月号は、通巻88号です。

この号のグラビアは「賀状コレクション」と「冬のサイクリング」です。

通巻88号の目次をページ順に追うと、

10   特集 ルネルス訪問記

14 特集 蘭の花の国にて

22 紀行 金沢・能登の旅(上)

40 カメラ紀行 冬の林道・入笠山

46 エッセイ まとまらない話(八)

50 路傍の文化財〈連載第四回〉 観世音菩薩について

52 エッセイ 寄せ集め〈○円タンデム〉

56 レース '71ヨーロッパプロルート競技

60 サイクリング・レポート 霧積より二つの峠

62 サイクリング・レポート 信楽往還

64 製品メモ

68 パニア・バッグ

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「ルネルス訪問記」

この記事は今月の特集の一つで、板倉修氏がフランスに赴いてルネ・エルスを訪れ商談を行ってきた報告です。筆者は、リリー・エルスと交友があるというパリ在住の友人を通訳に伴ってエルスの店を訪問します。そこでは月に1・2台であれば契約できるということで提携が成立、今後の取引方法やオーダー方法について打ち合わせもしました。記事には、店を出てからは蚤の市を見て回ったり、自転車店を巡った時の様子も書かれています。


「蘭の花の国にて」

この記事は今月の特集の一つで、高橋長敏氏によるアジア選手権大会観戦記です。筆者によるレポートは、シンガポールで開催された大会のチームロードレースにおける日本チームの様子を伝えています。その他にもシンガポールを訪れた移動中や滞在中の出来事を綴っています。


「金沢・能登の旅(上)」

この文は、能登一周サイクリングに出た筆者によるサイクリング紀行です。筆者は北海道、四国に続いて3度目のサイクリングに出ます。アルプスのクイックエースにカメラ、フロントバッグやズボンも新しいものを揃えましたが、体調を狂わせそのまま出発となりました。10月の中頃、午後に大阪を発って日暮れ時に金沢に到着します。この日は駅近くの旅館に泊まり、明けて体育の日にツーリングに出発、室生犀星にまつわる場所を訪れながら今浜まで移動して旅館に宿泊します。翌日は雨の中を出発、途中から雨はやみましたが山道を行くうちに日が暮れ、海岸線に出てからは強風に悩まされながら門前町に辿り着き民宿に泊まりました。翌日は自転車屋に立ち寄った後先へ進み、猿山岬に寄ってから輪島に向かいます。そして輪島に入ると雨が降り始め、急いで宿を探すところで次に続いています。


「カメラ紀行 冬の林道・入笠山」

このコーナーは写真で綴るサイクリング紀行です。今回は青柳駅を起点、富士見駅を終点とした林道サイクリングの様子を、写真に加えて文章とともに道中の様子を伝えています。


「まとまらない話(八)」

この文は綿貫益弘氏によるもので、まとまらない話の8回目です。今回は、あせはかかない話、家を出てあっさり日が暮れた話、一晩みんなを集めて散財をやった話、出かけた先の小さい小さい町の話について書いています。


「路傍の文化財」

この文は、筆者がサイクリングの際に見てきた路傍の文化財を紹介していく企画の連載です。連載第4回は「観世音菩薩について」と題して「聖観音」「千手観音」「馬頭観音」「十一面観音」「如意輪観音」について解説しています。


「寄せ集め〈○円タンデム〉」

この記事は、大学の自転車競技部から払い下げられてきたピスト用タンデムフレームに、クラブ員から無償で提供された部品類、ブレーキや変速機、更にライト類なども取り付けて製作費ゼロ円で組み上げたタンデム車製作記です。


「'71ヨーロッパプロルート競技」

この記事は、「スペイン一周」「GPミディリプル」「ジロディタリア」「ルクセンブルグ一周」「スイス一周」のレースレポートと上位入賞者の紹介です。


「サイクリングレポート 霧積より二つの峠」

筆者は晩秋の頃、横川から十六曲峠と鼻曲峠を越えて長日向から軽井沢に向かうルートを走りに出ます。霧積の落葉が敷き詰められた道をアイゼンをはいて自転車を押し上げていきます。さらに先ではハイカーが怪訝な顔をしていくなか天狗坂を自転車を担いで上がっていきます。登りを終えると着るものをありったけ着込んで林の中の道を下っていき、日が落ちてからはバッテリーライトをともして軽井沢へ向けて進んでいきました。


「サイクリングレポート 信楽往還」

11月中旬、筆者は始発の列車に乗って貴生川駅まで輪行します。駅前で自転車を組み立てた筆者は信楽線に沿って信楽へ向けてペダリングします。ゆるい勾配を登って峠を越えると、京都府に入ります。非舗装の区間を走った後に舗装路に変わった道を伊賀街道まで、更に奈良の街へとハンドルを向けて進みました。


「製品メモ」

こちらは自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回は、マエダ工業のサンツアーあおり止め付きアウターストッパー、コンペVのフロントディレイラー、ストロングライトのチェンホイール49D、93、55等を取り上げています。


「パニア・バッグ」

このコーナーは、読者に開放されているページです。今月号は、山岳サイクリングに対する意見と、NC誌の表紙についての感想などが寄せられています。


1972年2月号の裏表紙広告は、ブリヂストン自転車「BS-27」でした。

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